〈相模原小事典〉 さ 【叫ぶ手】 | 断片的な日々 

〈相模原小事典〉 さ 【叫ぶ手】

さけぶて 【叫ぶ手】


 中央にある西門商店街に設置されているモニュメント。作者は芸術家・岡本太郎氏。商店街リニューアルの際の1982年(昭和57年)に設置された。人の手をモチーフにした大きな作品で、赤と青の一対になっており、米軍基地西側ゲートからのびる道の両側にすえつけられている。

 岡本氏の作品が同商店街に設置された経緯について、詳細は不明。ただ、筆者は以前、地元の方から話を聞いたことがある。

「実は、相模原には財界人や著名人とコネのある実業家がいて、岡本太郎とも知り合いだったんだ。その実業家の口利きで、岡本太郎に依頼したというわけなんだよ」

 筆者がこの話を聞いたのは、今から28年ほど前のこと、JR相模原駅の居酒屋であった。話をしてくれたその40歳代の男性が何者だったのかわからないし、その話が本当なのかどうかも不明だ。ちなみに、その男性は、頭髪は短いパーマで、開襟シャツにスタイリッシュなジャケットを羽織っていたが、その方の氏名や住所はもちろん、素性や職業のついても定かではない。また、その実業家氏も当時すでに高齢だったというから、もうご存命でないかもしれない。

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遊歩道から見た「叫ぶ手」 撮影 筆者


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道路の両側に設置された「叫ぶ手」



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反対側から見た「叫ぶ手」