中村克氏の主張する「『読売新聞』の誤報」に関する検証 4 補足 | 断片的な日々 

中村克氏の主張する「『読売新聞』の誤報」に関する検証 4 補足

本ブログの昨日の記事、「中村克氏の主張する「『読売新聞』の誤報」に関する検証 4」について若干の補足を追加するとともに、ここまでのまとめを行う。


まず、「検証4」において引用した『読売』の記事には、初めて著作権についての記述が登場し、青山学院大名誉教授の半田正夫氏と、筑摩書房の平井彰司氏という2名の専門家が意見を述べている。しかし、両名の意見に対して、中村克氏がその内容等に反論や指摘を行った形跡はまったく確認できない。


この両名の発言は、『最後のパレード』事件を明確に指摘した意見である。にもかかわらず、同書の著者である中村克氏は、両名の発言に対しての発言をまったく行っていない。他方、中村克氏は、やはり同事件を取り上げたとされる、医師で著述業者の香山リカ氏を名指しして、執拗に非難している。


また、これまで引用した『読売』の記事には、報道という点において事実と異なる、あるいはその可能性が指摘されうるような記述や表現は発見することができない。すなわち、「誤報」とみなされうるような箇所を見つけ出すことはできない。


さらに、同書ならびに版元のサンクチュアリ社、著者の中村克氏に対して、意図的にその意思や行動を否定する、または故意に消極的な意味を与えるような記述を見つけ出すことはできない。


(つづく)