中村克氏の主張する「『読売新聞』の誤報」に関する検証 5 | 断片的な日々 

中村克氏の主張する「『読売新聞』の誤報」に関する検証 5

著作権侵害である可能性が極めて高い『最後のパレード』(サンクチュアリ・パブリッシング発行)に、著者としてクレジットされている、自称コンサルタント業の中村克氏が、読売新聞社(本社・東京)が発行する『読売新聞』の記事について、「誤報」と主張し、自らを「報道被害者」と繰り返している点についての検証を再開する。今回検証するのは、同日朝刊に掲載された次の記事である。


◎2009年4月23日  

ディズニー本疑惑 「著作権侵害濃厚」発行元社長が謝罪


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

ディズニー本疑惑 「著作権侵害濃厚」発行元社長が謝罪


 ベストセラーになっている「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(中村克著)の盗用疑惑で、発行元のサンクチュアリ・パブリッシングは22日、「社内調査の結果、著作権を侵害する可能性が高いと判断した」として、鶴巻謙介社長名で謝罪コメントを出した。
 同社は同書に収録された「大きな白い温かい手」が、社団法人「小さな親切」運動本部が2004年に実施した「小さな親切はがきキャンペーン」の入賞作品と酷似していることを認めた。同社は今後「小さな親切」運動本部など関係者へ謝罪するほか、ほかのエピソードについても引用方法に問題がなかったか社内調査を進める。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


当初、発行元のサンクチュアリ社は同書の著作権侵害については否定的な態度であったが、4月22日になって著作権を侵害している可能性を概ねで認め、謝罪する文書を公開したことはすでに広く知られている事実である。


この記事についても、内容や表現に関してとくにあいまいな点や、矛盾点などは認められない。


現在、中村克氏はサンクチュアリ社の態度または動向について、不満あるいは不快とも受け取れるような発言を繰り返している。しかし、それがどのような発言や行動についてなのか、具体的な指摘も言及も中村克氏は一切行っていない。


なお、中村克氏は自らのサイト「外部の専門家」において、『最後のパレード』事件の発端が2年前までさかのぼるかのような発言を行っているようだが、そのような事実はまったく確認されていない。


ちなみに、筆者は2007年に起きた、薄井政美氏への「セクハラ捏造・職業差別事件」て゜東村山市の諸事情にかかわるようになったが、その際、中村克氏という人物には何の興味もなかったし、その名前すら気に留めたこともなかった。思えば、市に提出された請願書にその名が記されていたのだったが、当時は「矢野市議でも、朝木市議でもない、無名の一東村山市民」という意識しかなかった。そして、中村克氏が、その周辺でのごく限られた範囲では「知られていた」ものの、ジャーナリズム的に取り上げるような人物ではなかったように記憶している。蛇足ながら、申し上げておくものである。


(つづく)