第2次落書き訴訟に関する雑感 | 断片的な日々 

第2次落書き訴訟に関する雑感

 元東村山警察署副署長の千葉英司氏が、インターネット上で不当な記事や写真の無断掲載などによる名誉毀損や肖像権侵害が行われたとして、千葉県浦安市の行政書士、黒田大輔氏を提訴していた裁判について、2009年12月18日に和解が成立したことは、すでにいくつかのサイトで紹介されている。


【和解】行政書士が元副署長に遺憾の意、写真など削除も
http://autocratwatcher.blog56.fc2.com/blog-entry-71.html


第2次落書き裁判第6回口頭弁論
http://pullman.blog117.fc2.com/blog-entry-236.html


〈黒田大輔氏が千葉元副署長に「遺憾の意」を表明。ブログ記事・写真も削除で「完敗」宣言〉
http://blog.livedoor.jp/ryuopinion/archives/51310707.html



和解の内容は、概ね次の通りである。


1.被告の黒田氏は原告の千葉氏に対して、自らのブログに掲載した千葉氏の写真に付した「不適切な記載」について、遺憾の意を表する。

2.黒田氏は、前項で挙げた写真とその説明書の該当する部分を削除する。

3.原告被告の両名は、今後はお互いに誹謗中傷しないことを誓約する。

4.千葉氏はそれ以外の請求を放棄する。

5.原告被告の両名は、原告と被告との間には、何ら債権債務がないことを相互に確認する。

6.訴訟費用は各自の負担とする。


和解内容については、すでに諸賢のブログ等によって行われているので、そちらをご参照のほどを。


少しばかり申し上げるのであれば、裁判における「和解」とは、日常的な意味とは異なるため、その内容をよく点検することが大切である。また、「和解調書」はその項目の順序が実は非常に大切である。今回の和解項目を見ると、まず黒田氏の行為についてその確定が後の項目を決定付けると考えるのが道理である。


この和解からすでに数日が経過したが、とくに目立った発言は見られない。筆者は「4」の千葉氏による請求放棄をとらえて、何かコメントが行われると思いもしたが、そのような事実はなさそうである。裁判において、「請求の取り下げ」と「請求放棄」は、その意味合いが非常に異なる。だが、筆者の杞憂に過ぎなかったようだ。


ただし、和解成立後の12月18日午後、黒田氏が東村山市内を訪れたらしいという情報については、筆者はいくばくかの関心を持たずにはいられない。