黒田大輔氏による「1.29高裁判決」の『非難』に戸惑いつつも期待する | 断片的な日々 

黒田大輔氏による「1.29高裁判決」の『非難』に戸惑いつつも期待する

行政書士の黒田大輔氏(『日本を護る市民の会』代表)が、自らのブログで新エントリー『カルトによる司法汚染を食い止めろ!! 新たな虚構まで作出した大谷禎男』を公開している。


カルトによる司法汚染を食い止めろ!! 新たな虚構まで作出した大谷禎男
http://seaside-office.at.webry.info/200902/article_7.html


同エントリーでは、黒田氏は去る1月29日に東京高裁で言い渡された、いわゆる「創価問題新聞」裁判の控訴審判決についてのコメントが掲載されている。


その内容であるが、極めて感情的で散漫な前置きばかりが羅列されており、論理的な検証や具体的な事実を挙げての反論がまったくなされていないので、筆者としてはどのように言及してよいやら戸惑うばかりである。文面からは黒田氏の熱意と感情は伝わっては来るものの、その内容に実体がまったく無いために、申し上げることはほとんど無いという状態である。


たとえば、黒田氏は次のように述べている。


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つまり、万引きは全くのウソ(冤罪)であり、朝木さんの
転落死は自殺ではなく、完全な他殺ということだ。
それは、司法解剖鑑定書、死亡直前の音声の鑑定など
様々な医学的・科学的な証拠によって証明されている。
(「行政書士、社労士のぼやき 」より引用)

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かように、黒田氏は故・朝木明代氏転落死事件に関係して、同氏による万引きの実行は「全くのウソ(冤罪)」と主張しているが、黒田氏自身の言葉によってその主張が検証され証明された形跡は確認されていない。


また、黒田氏が主張する「完全な他殺」という説についても、「様々な医学的・科学的な証拠によって証明されている」と述べているものの、ではそうした「証拠」が具体的にはどのようなものなのかがまったく理解できない。まさか、例の「遺体の腕の圧迫痕」であるはずは無いことは明白であるから、黒田氏の主張を裏付けるためにはまったく別の「医学的・科学的根拠」がほかにあるとしか考えられないのだが、それに該当する「医学的・科学的根拠」は、筆者は確認することができない。


さらに黒田氏は、裁判所に提出された「再現写真(乙31)」について言及しているが、これについても批判にも検証にもなっていないことは明白である。この乙31について裁判所が下した判断については、特に論理的な破綻や不備は感じられないというのが、筆者の感想ではある。


そもそも、判決の筋道や全体的な構図を把捉することもなく、「再現写真」なる提出物の一部について分断的に言及するという行為に、どれほどの価値と利益があるのか、筆者には理解しかねるところである。


ともあれ、黒田氏はこの判決については引き続き「批判」を行うとのことであるので、筆者はとくに期待を寄せるところである。この新エントリーが批判ではなく、単なる「非難」あるいは「ぼやき」に終わってしまっているので、次回こそは「批判」を賜れるものと存知申し上げる次第である。


この件については、当事者であるところの矢野穂積氏や朝木直子氏が沈黙しているような状況なので、黒田氏のような勇気ある発言には、筆者としては率直に期待するような次第なのである。