時代を先取りする感性マーケティングって? 第3回 | 感性トレンド研究日誌

時代を先取りする感性マーケティングって? 第3回

今回は、「男女の脳の違いがどんな感性の違いをつくるのか」です。

男女の違いは、遺伝子の違いから生まれます。
X染色体が対になっているのが雌、
XとYの染色体の組み合わせが雄、です。

生き物の中には、温度などの環境によって、
雄雌が決定するものもありますが、
人間等の哺乳類は、遺伝子が決定するのです。

遺伝子によって、体の形が違ってくるので、
男性か女性か見た目でだいたいわかります。
なかには、女性にしか見えない男性もいらっしゃいますけど。

それから、見た目ではわからない脳の中も違います。

男女の脳には、異なる点がいくつかありますが、
コミュニケーション上の行き違いを生み出すのは、
主に脳梁(のうりょう)という部位の違いです。

脳梁は、右脳と左脳をつなぐ神経線維の束。
ここを通って、右脳で感じたことが左脳で言語化されたり、
左脳の情報を右脳に伝えたりします。

個人差があるのですが、最も違う極端な場合で比べて見ると、
女性のほうが男性より20%太いと言われています。

これによって、男性より女性のほうが左右の脳の連携しやすいのです。

左右の脳の連携が頻繁だと、
周りの変化や自分の体調変化などの感じたことがすぐに言葉になるので、
「感じたことを言葉にしやすく」「自分や周囲の変化に敏感」となります。

このため、「察する力」や「共感力」が高いのです。
そして、感じた情報から、それに最適な「臨機応変な行動力」が生まれます。

左右の脳の連携があまり頻繁でないと、
周囲の変化にも自分の体調変化にも気づきにくくなります。

「察する」ことに関しては鈍感ということになります。

そして、左右の情報が混ざりすぎないため、「空間認識力」が高いのです。
右目で見た情報と左目で見た情報の差から、距離間や、立体感をつかむためです。

音も、右と左の耳から聞こえた情報の差から、距離感がつかめます。

地図もナビもない大昔に、男性が獲物を追いかけて家から遠く離れても帰ってこれた、
その優秀な男性脳の特徴は脳梁の細さがつくっていると言えます。

鈍感なことも、男性脳にとっては、悪い事ではありません。

鈍感なおかげで、自分の体調変化や好き嫌いに影響されにくく、
気分にむらがなく、公平で、家族の為に死にそうになっても働いてくれます。

弱肉強食の世の中を生き抜いてきた優秀な男性脳の特徴なのです。

こう考えると、口紅の色が変わったとか、髪型が変わった、今日は不機嫌、
などという彼女の変化に気づかない鈍感な彼、
というのも愛おしく思えてきますね。

では、次回は、日常や職場での男女脳の違いを見ていきましょう。