沢たまきの出演映画 | お宝映画・番組私的見聞録

沢たまきの出演映画

「プレイガール」のメンバーで他界しているのは、把握している限りでは、范文雀(02年)、沢たまき(03年)の二人。35年経過しているが、大半は現在まだ60代である。
「プレイガール」といえば、沢たまき。しかし、それ以外のイメージがあまり浮かんでこない。まあ、晩年参院議員だったことは覚えているけれども(亡くなったのも議員宿舎内だった)。沢は56年に19歳で歌手としてデビュー、「ベットで煙草を吸わないで」などのヒット曲もあり、「プレイガール」でも「東京プレイマップ」がEDに使われた時期もある。
専らテレビの人だったが、映画出演も20数本あり、初となる59年立て続けに4本の映画に出演している。
まず東宝の「おしゃべり奥様」と「奥様三羽烏」。後者は続編である。中村メイコと土屋嘉男、久慈あさみと千秋実、中島そのみと江原達怡がそれぞれ夫婦を演じるコメディもの。沢はマリという役だが、どういう役かは不明である。
日活の「暗黒の旅券」は「奥様三羽烏」の1週間後の公開。鈴木清順が監督で、出演は葉山良二、岡田真澄、筑波久子、芦田伸介、白木マリ、近藤宏、梅野泰靖といった日活お馴染みの面々である。沢の役は主役である葉山の新妻で歌手という役柄だが、まもなく殺されてしまうのである。ちなみに、終盤の銃撃戦のシーンで岡田真澄の役を実兄のE・H・エリックが吹き替えているらしい。激似というわけでもないので、すぐバレると思うのだが。
その約1ヵ月後の東映の「疑惑の夜」は飛鳥高の江戸川乱歩賞の最終候補作(「背徳の街」改題)を映画化したサスペンスもの。主演は高倉健で、他に佐久間良子、小宮光江、山形勲、河野秋武など。沢は幸江という役だがどういう人物かは不明だ。
まあ重要な役どころは「暗黒の旅券」くらいだったようだ。映画出演は翌年以降は減り、60年代前半は3本しか出演していないようである。