光る海(テレビ版) | お宝映画・番組私的見聞録

光る海(テレビ版)

石川さゆりは、同世代の「中3トリオ」が売れている中、売れ出すのに時間がかかった。彼女は73年に「かくれんぼ」でレコードデビューするが、それより前にドラマ出演していたのをご存知だろうか。72年の「光る海」である。
これは石坂洋次郎の小説のドラマ化で、主演となるのは沖雅也、中野良子、島田陽子という当時かなり人気のあった面々である。他に芦田伸介、河内桃子、久我美子、小林麻美など。そして石川さゆりだが、どうやら沖の妹役だったようである。テーマ曲であるフランク・プゥルセルの「アドロ」という曲も結構ヒットしたようだ。
この辺の時代の沖雅也のドラマはだいたい記憶に残っているのだが、このドラマは正直知らなかった。しかも、これは二度目のドラマ化である。
64年に日活で映画化され、翌65年に鰐淵晴子、石立鉄男、山本陽子の主演でドラマ化されている。鰐淵=中野、石立=沖、山本=島田という配役と思われる。石立もデビューまもない普通の二枚目だったころである。他に松村達雄、加藤治子、田辺靖雄、いしだあゆみ、松山英太郎、北村総一郎、石坂浩二などが出演した。72年版で石川さゆりが演じた妹役は松本めぐみ(加山雄三夫人)が演じたようである。72年版は2クールの放映だったが、こちらは1クールで、主題歌は主演の鰐淵が歌っている。
石坂洋次郎の作品は、「青い山脈」を始めとして、数多くの作品が映画化・ドラマ化されているが、個人的にはそれほど好きな話はない。
「光る○」というタイトルから、まず思い出すのは山上たつひこのマンガ「光る風」だったりする。