ふたりのカタチ (177) | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 


月曜日、ショウ君は仕事を休んだ。

休まなくていいよって言ったんだけど……。

マネージャーって言っちゃったんだから、そう言うわけにはいかないって、

ショウ君が……。

「サトシ、こっちとこっち、どっちのがいい?」

ショウ君は、両手にネクタイを持っておいらに見せる。

一本はグレーにカラフルな細いストライプ。

もう一本は赤地に小さな馬がいっぱいついた小紋柄。

「そんないいネクタイじゃなくていいから。」

どっちのネクタイも、普段はあんまり使わない高級ブランドのやつ。

「そうはいかないでしょ?ここから戦いは始まっている。」

「戦いって……おいら、仕事に行くんだよ?」

「わかってるよ。」

ショウ君は、鏡の前でネクタイを交互に当てて、首を捻る。

「早く決めて、朝ごはん食べちゃって。」

おいらは丸めたシーツを持って寝室を出る。

「すぐ行く~!」

ショウ君の声がしたけど、着いてくる様子はない。

おいらは溜め息混じりに階段の途中から二階を見上げる。

「ショウ君、今日、大丈夫かな?」

もう一度息をつき、また階段を下りた。

おいらも洗濯しなくっちゃ。

欠伸をしながら、洗面所に向かう。

昨日のショウ君、過去最高の膨張率!

だから、おいらもショウ君も少々寝不足。

ショウ君……大丈夫かな?



ショウ君と一緒に美術館に着くと、この間の撮影でも見かけた、

SHOさんのマネージャーらしき人がやってくる。

「今日はよろしくお願いします。」

「こちらこそ。」

ショウ君がにっこり笑う。

おいらも笑って挨拶する。

「よろしくお願いします。」

「SHOは今、準備してますので、大野さんも。」

マネージャーさんらしき人が、階段の奥の方を指し示す。

「はい。」

ショウ君が着いて来ようとすると、

マネージャーさんらしき人に呼び留められて、振り返る。

「あ、すみません、櫻井さん……。」

「はい。」

「今日なんですが……。」

話し始めたショウ君に、用意に行くねと目で合図して、

言われた通り、準備に向かう。

今日のことを田村さんと類さんにメールしたら、

二人から、映画の宣伝して来いって言われた。

みんなが頑張ってる映画。

おいらでも役に立つのかな?

控室と張り紙された部屋に入ると、SHOさんはメイクしながら新聞を読んでいる。

こういう感じ、ショウ君にとっても似てる。

「おはようございます。」

笑って挨拶すると、鏡越しにSHOさんも笑顔を返してくれる。

「今日はよろしくお願いします。」

「僕でお役に立てるかどうか……。」

「大丈夫ですよ。思ったことを思ったままで。」

メイク途中でも、さわやかなイケメンはやっぱりさわやか。

でも、ちょっと寝不足そう。

メイクさんが目の下のクマを念入りに隠してる。

アイドルって、本当に寝る間もないくらい忙しいんだ……。

デビューしてから10年?20年?

ずっと忙しいままなんて、おいらには絶対無理。

おいらもメイクさんに言われて、ちょっと離れた椅子に座る。

「ちょっと待っててくださいね。すぐ終わりますから。」

「はい……。」

「あ、そこの衣装、着ててもらっていいですか?

 そのカーテンの向こう、使ってください。」

言われた衣装を持って、メイクさんに見せると、メイクさんがうなずいてくれる。

おずおずとカーテンを開けると、ただ仕切られただけの空間。

おいらはきっちりとカーテンを閉めて衣装に着替える。

シャツのボタンを外しながら、まだ来ないショウ君のことを思い出す。

ショウ君、大丈夫かな……。

ショウ君なら、何の心配もないと思うけど……。

何の心配もないはずなのに、一抹の不安が過る。

取りあえず、早く着替えちゃおう。

おいらは手にした、白いセーターを広げた。



着替え終わって出て行くと、SHOさんは髪をセットしてるとこだった。

おいらに気付いて声をかけてくれる。

「いいね。白いセーター、似合ってる。」

「あ、ありがとうございます。」

褒められて、ちょっと照れる。

だって、大人気のSHOさんだよ?

会えることだってすごいよ。

それが二度も!

おいら、ファンだし、やっぱりテンションは上がる。

「……眠そうですね。」

SHOさんがおいらを見て、意味深に笑う。

「あ……よく言われます。いつも眠そうだって。」

おいらは、ちょっと離れた椅子に腰かけて順番を待つ。

「SHOさんも、眠そう……。アイドルって忙しいんですね。」

「そんなことないですよ。今日はちょっと寝不足で……。」

また意味深に笑うSHOさん。

なんだろう?

何か言いたいことがある?

おいらが首を傾げると、クスッと笑う。

その顔が色っぽくて、思わずドキッとする。

ショウ君の昨日の顔を思い出して、思わず赤面。

クスクス笑うSHOさんに、恥ずかしくなって下を向くと、SHOさんが立ち上がる。

「さ、終わりましたよ。どうぞ。」

SHOさんが椅子の背もたれを持って立っている。

メイクさんも、化粧水を手の上で広げてる。

なぜか、ドギマギしながら、SHOさんの椅子に向かう。

なんだか……SHOさんの手の内に行くような気がして……。

おいらの気のせい?