狛犬ジョンの軌跡 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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狛犬ジョンの軌跡 (光文社文庫)/光文社

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今回ご紹介するのは
「狛犬ジョンの軌跡」
垣根涼介著
光文社文庫です★★★




楽しかった~。
一級建築士の太刀川要は深夜にドライブをしていて、
犬に遭遇。
その犬はかなりの傷を負っていて、
太刀川は動物病院へ。
かなりの体格の犬は獣医ですらなんの犬種かわからない。
しかし、その犬を家に連れ帰った太刀川。
飼い主も見つからないまま、共同生活へ。
太刀川には付き合っている彼女の麻子がおり、
その麻子とつけた名前がジョン。
ジョンは太刀川に甘えるということはないが、
ものわかりはよく太刀川の考えていることを
見透かされている感じ。
しかし、ジョンは何故あんな傷を負っていたのか?
飼い主は?そして犬種は?
というように様々な謎が。
そしてどんな犬からも敵意を持たれるというのも謎。
物語は太刀川の語りで進められていきますが、
ジョンの語りもあり、ジョンが何を考えているかが
わかりそこも面白かった。
太刀川も悪態をつきながらもジョンに情が移り‥
というように人間と犬の、腹を探りあいながらも、
信頼が見えるという雰囲気はとてもよかったと思う。
後半はジョンの謎が徐々に解けていき、
ジョンの哀しみが垣間見えた。
途中ではお腹を抱えて笑ってしまうシーンもあり、
バスの中で読んでいたときはヤバかったです(笑)。
是非、是非続編を。
そして映像化もいいなと思ったのでした。