UKiset イギリスの中高への留学生向け適正試験 | 鉄火のマキ@London イギリス教育事情一番乗り

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 UKiset (UK Independent Schools' Entry Test) とは、イギリスの私立中学・高校へ留学を希望する9歳~17歳の 外国人生徒向けの新しい能力判定試験です。これひとつだけで5つの学校へ同時志願が可能で、オンラインで世界130カ国の受験会場を結び、結果も数日で出るというもの。日本でも東京のブリティッシュ・カウンシルが窓口になっています。

 

 

  UKiset試験は4つの分野で構成

    1.非言語知能検査 (Non-Verbal Reasoning)

    2.言語ベース知能検査(Verbal Reasoning)

    3.英語

    4.数学

                    →UKiset試験を導入している私立校リスト

 

 

 UKisetテストの特徴は「学力よりも能力や適正」が重要視されていること。特に年齢が低いほどその傾向が強まります。 英語を母国語としない子供の潜在能力と将来性をはかるために試験勉強で点数を上げることが難しい知能試験をあえて課しているわけです。

 

実際に何点以上とったら合格というようなラインが引かれていないことからも、学校側はこのテストから子供の「素の特性」を見極めようとしているのがわかります。例えば、英語と数学の学力が平均以下でも知能が突出しているような子は「伸びしろが大きい逸材」と低学齢であれば喜んで受け入れてくれるだろうと想像できます。

 

ただ、この試験を受ける子供の大半は中国人だと思われます。ここからは私の推測になりますが通常の学力試験だと高得点の 中国人ばかりが合格してしまうため、能力の高い多様な子供たちを バランスよく集めるための物差しとしての狙いも見えます。

 

イギリス国内では外国人学生による試験不正事件が度々おこっており、 外国の教育機関が出す成績証明書や内申書の信用度に対してもイギリスの学校は疑問を持っています。 そのため自分たちのコントロール下できるアセスメントの必要性が出てきたのでしょう。

 

  →バース大学の教授に賄賂と銃をちらつかせた中国人留学生に有罪判決

  →中国の留学斡旋会社の実態が隠し撮りされる

  →中国人学生による替え玉受験事件

 

 ウィンチェスター校が露骨にアジア系留学生だけ志願できなく工作するようなことがありましたが(→ウィンチェスター校、日本のインター出身の願書受付を拒否)有名校ばかりへ殺到する中国人対策としての側面も考えられます。一方人気の落ちる学校にとっても UKiset試験で優秀だった子に奨学金付き合格案内を送るような一本釣りの営業行為もできそうですよね。