昨日は、公立中高一貫校 適性検査で出題される定番の「資料分析問題」について説明しました。
今日は、そのテーマの中で出題率の高い「森林・林業問題」について紹介します。
■日本の森林
・日本の国土面積の約３分の２が森林で，その森林の約60％が天然林で、約40％が人工林となっています。
・日本は世界でも有数の森林国であるにも関わらず、多くの木材を輸入に頼っています。
■なぜ日本には森林がいっぱいあるのに、木材を輸入に頼っているのか？
(国産の木材供給量が減っている理由)
・国産の木材は人件費等が高くつき、輸入した木材の方が費用が安いため。
・林業で働く人が減っているため。(さらに高齢化が進んでいます。)
■なぜ林業で働く人は減っているのか？
・日本で木材の需要が減っているため。
・林業が重労働なうえにもうけが少ないため。
■なぜ、木材を輸入にたよってはいけないのか？
・世界の天然林が減少してしまうため。
・森林は手入れをしないと荒れてしまいます。国産材を使うことで、植林・下刈り・間伐をすることで森林に人の手が入り、森林のはたらきを守っていくことができるため。
■森林の主なはたらき(役割) ←適性検査でよく問われます！超重要！
① 動物や植物などが育つ場所となる。
② 二酸化炭素を吸収して、酸素を放出する。
③ 土砂崩れを防ぐ。
④ 洪水や渇水を緩和したり、水質を浄化する。
⑤ 木材、きのこ、山菜、竹などの資源を供給する。
⑥ 人に安らぎや癒しの効果を与える場所となる。
土砂崩れ後のようす
■森林のはたらきが弱まる(森林がなくなると)と、どんな問題があるか。
「森林のはたらき」の逆のことを考えればよい。
特に、「土砂崩れや洪水や渇水などの自然災害がおこりやすくなる。」と覚えましょう！
■森林の管理(手入れ)にはどのような作業があるのか。
・植林 …… 苗木を植える作業。
・下刈り(したがり) …… 植えた苗木の生育がさまたげられないように、周囲の雑草や木を刈りとる作業。
・枝打ち …… 木の成長に合わせて、木の下の方の枝を切り落とす作業
・間伐(かんばつ) …… 木の成長に合わせて、木と木の間の木を切る作業。
間伐後のようす
■森林の管理(手入れ)は何のために行うのか？
１本１本の木に太陽の光がよく当たり、土中の養分や水が十分に行きわたらせるようにするため。
■今後の林業の課題(林業によって日本の森林のはたらきを守っていくには、どのようにすればよいか。)
・国産の木材を使うことによって、林業ではたらく人の賃金などの労働条件を改善して、若い人を増やすようにする。
これによって、植林・枝打ち・間伐など森林に人の手が入り、森林のはたらきを守ることができる。
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上記はあくまで一例で、これらが適性検査でよく問われています。
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