公立中高一貫校 適性検査でよく出る「ものの燃え方」問題とは? | 恋する中高一貫校 適性検査 徹底攻略!

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今日は、公立の中高一貫校(適性検査)でよく出題される「ものの燃え方」に関する問題についてです。

 

この分野も、適性検査では非常によく出題されています。

しかし、でる問題は限られているので確実にマスターしてほしいです。

 

 

まずは,最低限おさえてほしい用語・ポイントをまとめてみました。

 

 

■ものが燃えるための条件

 

① 燃えるものがあること。
② 新しい空気(酸素)に入れかわること。
③ 発火点以上の温度があること。


■ものの燃え方と空気の量

 

空気の量が多いほど火は長く燃え続ける。
図1と図2では,図2の方が空気の量が多いので,図2のろうそくの方が長く燃え続ける。


図3と図4では,ろうそくが1本より2本の方が,酸素がなくなるのが早いため,図4のろうそくの方が早く消える。

 

 

 

■ものが燃えるときの空気の流れ ←ココが非常に重要


ものが燃えると,空気があたためられ,あたたかい空気は軽いという性質から,上へあがっていく。(図5左 緑の矢印)
そこで,これをおぎなうために,まわりから空気が入りこみ(図5左 青の矢印),空気の流れ(図5右 赤の矢印)ができる。

 

 

□ろうそくの燃え方と空気の流れを調べる実験

 

下図のように,ガラスびんの上下のすきまの位置が異なる4つの場合のろうそくの燃え方と空気の流れを調べる。空気の流れは,線こうのけむりの動きを見ることでわかる。

 


★「上にすきま」「上下にすきま」の場合,火が燃え続ける理由


ろうそくの火が燃え続けるためには,新しい空気(酸素)に入れかわることが必要で,ろうそくが燃えた後の空気が外に出ていき,びんの外から新しい空気が入ってくるため。

 


■ろうそくの長さと燃える時間


1つのガラスびんの中に,長さだけがちがう2本のろうそくを入れ,燃え続ける時間をくらべると,長いろうそくの火の方が先に消えてしまう。


これは,酸素が少なくなった空気はあたためられ,上へあがり,ガラスびんの上の方にたまる。そのため,長いろうそくの火のまわりの方が,先に酸素が足りなくなるため。

 

 

 

■空気の成分

 

空気の中でいちばん多く含まれている気体はちっ素で,全体の約5分の4(約78%)をしめている。次に多いのは酸素で全体の約5分の1(約21%)。


その他,二酸化炭素,アルゴン,ネオンなどが含まれているが,これらはごくわずか(約1%)である。

 


■ろうそくが燃える前後での空気の成分と割合

 

わりばしやろうそくなど植物からできているもの(炭素をふくんでいる)が燃えるとき,空気中の酸素が使われて二酸化炭素ができる。酸素はものを燃やすはたらきがあるが,酸素自身は燃えない。


□空気の体積の割合(棒グラフ)

 

 

□空気の体積の割合(イメージ図)

 

 

 

 

■いろいろな気体のものの燃え方 ←ココが非常に重要

 

 


■気体のつくり方と性質


□酸素

 

・つくり方:少量の二酸化マンガンに過酸化水素水を加える。
・性質:水にとけにくく,空気より少し重い。酸素を集めたびんの中に火のついた線こうを入れると,線こうはほのおをあげてはげしく燃える。

 

 

□二酸化炭素


・ つくり方:石灰石にうすい塩酸を加える。
・ 性質:水によくとけ,空気より重い。石灰水を白くにごらせる。

 

 

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特に適性検査で出題されているのが

 

・火が燃えるための条件に関する問題

・ものが燃えるときの空気の流れに関する問題

・ろうそくが燃える前後での空気の成分と割合に関する問題

 

です!

 

ここで,  「火が燃えるための条件に関する問題」についての過去問題を紹介します。

 

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■問題(2013年 静岡県・沼津市共通)

 

5時間目はクラブ活動です。たかしさんは自然科学クラブに入っています。今日は,ろうそくの
燃え方の実験です。


ねん土の上にのせたろうそくに火をつけ底を切ったふたつきのペットボトルをかぶせて空気の出入りがない状態にしました。しばらくすると,火が消えてしまったので,ペットボトルの左右に直径1センチメートルの丸いあなを1つずつ開けることにしました。

 

 

ろうそくが最も長く燃え続けるようにするためには,右の図のアからカの矢印の位置のどこにあなを開ければよいか,左右それぞれ1つずつ選び,記号で答えなさい。
また,その理由も説明しなさい。

 

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■解答・解説

 

ろうそくの火が燃え続けるためには,たえず新しい空気(酸素)に入れかわることが必要なので,
空気の流れがつくることを考えます。

 

ろうそくの火で空気があたためられると,あたたかい空気は軽いという性質から,上へあがって
いきます。

 

そこで,ろうそくの火よりも低い位置に穴を開ければ,この穴から空気が入りこみ,空気の流れ
ができます。

 

ろうそくの火よりも高い低い位置に穴を開けてしまうと,空気がろうそくの火までこないまま
ペットボトルの外にでてしまい,火が消えてしまう可能性があります。

左 …… ア(またはウ)
右 …… カ(またはエ)

 

……(答え)

 

理由 …… 燃えた後のあたたかい空気は軽く,上のあなから出ていく。よって,
下にあなを開けることによって,新しい空気が多く入ってくるから。……(答え)

 

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その他の問題

(秋田県共通、仙台市立仙台青陵中等教育学校、茨城県共通、静岡県・沼津市共通、石川県立金沢錦丘中学校、広島市立広島中等教育学校、京都市立西京高等学校附属中学校、徳島県共通、沖縄県立与勝緑が丘中学校学校)の詳しい解説とまとめ集は、「自宅でできる受験対策ショップワカルー!」て販売しております。

 

★こちらでは,超頻出の「ものが燃えるときの空気の流れに関する問題」などどの参考書よりも詳しく解説しています。

 

2013年から2019年までに出題された問題はココに公開しています。

 

是非挑戦してみてください!