苦しく楽しい4日間、ありがとうございました! | 講談師 一龍斎貞寿オフィシャルブログ 「じゅじゅブログ」

苦しく楽しい4日間、ありがとうございました!

ペタしてね

おはようございます。
貞寿です。

きゃたぴら寄席4日間、
御来場くださいました皆様ありがとうございました!

終わってみての感想は、

やはり、講談にとって「毎日連続で読める」という機会は大事だな、と。

噺家さんは寄席で毎日同じ高座にあるのが当たり前。
でも、我々は毎日同じ高座に上がる、という機会はほとんどありません。
しかし、どう考えても、講談の方が毎日やらなきゃダメなんだな。
だって、連続ものなんだもん。
1本の話が10分、15分で終わってしまうのと違う。
1本が30分×360席あったりするんだもん。
連続でやるように出来ているのが、講談。

だったら、やっぱり毎日「この続きはまた明日」と言って読み続けるのが一番!

でも、講談師の力がないのか、
はたまた、毎日連続で講談を聞こうと云うお客さまはいなくなっちゃったのか、
多分両方なんだけど。
いま、連日で連続ものをかけられる場所は殆どない。

だから、連雀亭の存在は、やっぱりとっても有難い。

今回、予定を調整して、四日間連続の高座を優先しました。

自分の勉強としては正解だったかな、と思います。



今回はね、ちょっと無理して1回しかやっていない読みものを連続でやってみました。

赤穂義士伝 大石内蔵助銘々伝

【1日目】御薬献上
【2日目】山鹿護送
【3日目】松山城受け取り
【4日目】妻子別れ

自分の勉強会でやっただけの話で、現在、私以外の講談師が高座にかけているのを聞いたことがない、くらいのレアな読みものの数々。
メジャーなのは「妻子別れ」くらいかな?
あとは高座にかけている人を見たことがありません。
(「御薬献上」だけは、浪曲のちとせ姉さんがやっていらっしゃるそうです♪)
でも、知られていない話でも、面白い話はまだまだ沢山あるのです。
今回は、そんな、誰もやらなくなってしまった連続ものを聞いていただきたかったのです。

しかし、他の高座の読みものの勉強もしながら、一回しかかけていない読みものをさらう作業はなかなかにしんどくて(苦笑)
やはり、粗い日もあって、特に三日目「松山城受け取り」は粗かった…。
これは本当に反省。ああ、悔しい。
前半の滑稽部分と、後半のビシッとした部分が対比になってガラッと印象の変わる話に作ったから、自分で読みながら「偉い難しい話を作っちゃったな」というのが実感で。
こりゃ、やり込まなきゃな。
でも、それが判ったのも収穫、ではあるのだけど。
流石に最終日はちゃんと納得のいく高座にしたくて、「大石妻子別れ」にしてみました。
これは先日ネタおろししたばかりだったので、記憶も新しく、いま自分が出来る全力で出来たかな、と思ってみたり。
あの、美しい、なんともいえない、いい調子。
これは講談ならではのものですよね。
読んでいて、高揚感を覚えるのは私だけでしょうか?あれ?私、ちょっと変態?(笑)
今回はおまけに「寺坂の口上」を付けたので、90%くらい二度目の清書だし。
でも、100%の清書は、後の楽しみにとっておくんだ♪

苦しくも楽しい4日間でした。

お付き合いくださったお客様、ありがとうございました!


★★★


そんなこんなで、今日は。


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猫に癒されてます…。

昨日、照ノ富士が白鵬に勝って、俄然春場所が面白くなりました。
今日は見なきゃ。

皆様もよい土曜日をお過ごしください♪