昨日は「貞寿のいる場所」でした♪ | 講談師 一龍斎貞寿オフィシャルブログ 「じゅじゅブログ」

昨日は「貞寿のいる場所」でした♪

ペタしてね

貞寿です。

昨日は「貞寿のいる場所」
御来場ありがとうござました!

大石内蔵助銘々伝から、本伝に戻りまして、昨日は、赤穂から山科に出発するところ。
あの部分だけ一席抜き取ってしまうと、「義士外伝」というところになりましょうか。

簡単にあらすじを書きますと、

残務整理を終えた内蔵助がかねてより求めてあった山科の地に旅立とうとしていた時に、長らく大石家に仕えていた中間の勝助が尋ねてくる。思い出話やら、昔話などに花を咲かせていたが、いよいよ出発という時になって、勝助から思いもよらないことを言われる。
この勝助の言葉によって、内蔵助、山科にて遊惰に身を崩すことになる…

って感じかな。

仮の題名を「忠僕勝助」にしてみましたが、
師匠のタイトルは「赤穂立ち退き」

でも、忠僕シリーズみたいなことも出来るじゃない。

「忠僕勝助」
「忠僕直助」

…あと、だれかいたっけ?

でもきっとこの先に、あらたな忠僕が出てくるに違いない!(笑)

昨日やった話も、
抜いて一席としても十分出来る話だと思うんですよ。
それでも、殆ど聞いたことのない話でね。
義士伝って、本当に勿体ないです。

跳ねてから暫くお客様と話をしていたのですが、
1シーズンに義士伝を何席も聞いたけど、
大体同じ話しか聞くことが出来ないって言うんですよ。

たとえば、

「赤垣源蔵」
「岡野金右衛門」
「堀部安兵衛」
「大高源吾」
「殿中刃傷」

…大体、こんな感じ?

「二度目の清書」
「天野屋利兵衛」
「小田小衛門」
「忠僕直助」

この辺りを付け加えると、多分、8割カバーできる感じでしょうか。
もちろん、このほかにもやっていらっしゃる方はいますけどね。
私が聞いただけでも、

勝田新左衛門、源蔵の妹、前原伊助、俵星玄蕃、武林唯七、
…色々ありますが。

でも、大体決まってきてしまう。

勿体ないですよね~!!
いい話、沢山、沢山あるのに!!

でも、なぜ、上記ばかりが高座にかかるかというと、
話が非常に分かりやすくまとまっているという事だけじゃなく、
お客様の側に、
「あまり忠臣蔵を御存じない方が多くなってきた」
ということもあるかな、と思ったりします。

昨今、幕末ブームですしね。

大体、忠臣蔵って、逆恨みの大量虐殺物語でしょ?
なーんて言われてしまったり。

でもね、でもね。
そうじゃないんですよ。
それだけだったら、こんなに永く愛される話にならないんです。

忠臣蔵は、英雄伝説じゃありません。

その陰にある、

「別れ」
「挫折」
「迷い」

そこが、人の心をつかんで離さないんだと思うんです。

平成の現在に生きる人が聞いても、
きっと、きっと、
響く話があるんじゃないかな、と思うんです。

そのお話を、
一つでも多く、高座にかけられるよう。

多分、面白くない話もあると思うんですけど(笑)
それでも、一つでも多く、高座にかけられるよう。

今年も一年、
どっぷり義士伝、やって行きたいと思います。


時々、私の高座をちょっとだけ見たことがある、という方から、
「滑稽な講談だけじゃなく、本格的な講談をやったほうがいい」
と言われることがありますが。

「やってるよー(笑)」

基本的にね、落語の間にはいってやるときは、
軽くて明るい話しかしませんよ。
邪魔になるようなことはしません。
御希望があれば別ですけど、
お客さまも原則笑いたくていらしているのだから、
難しい話なんかは原則致しません。

でも時々、
「貞寿、なにやってもいいよ」
と仰っていただくことがあって。

そういう時には、
意気揚々と世話物やったりますが。

私が目指したいのは、
開口一番だろうが、仲トリだろうが、食いつきだろうが、トリだろうが、
どこへ入っても、ちゃんと流れを作れる講談師。
講談を初めて聞くというお客様にも、
講談御常連のお客様にも、
お子さん、学生さん、お年寄りであっても、
「ああ、講談って面白いな」
そう思ってもらえる講談師。

そんな講談師に、私はなりたい。のよ。

そのための力を、少しずつつけていきたい。

今年も、そのために頑張ります♪

次回の「貞寿のいる場所」は、
2月14日、バレンタインデーです♪

当然、お菓子は「チョコレート」です。

他に貰える予定がない男子!
ここにくれば、一つはもらえます!(笑)

よかったらぜひ、お運びください♪

☆☆☆

貞寿のいる場所

【日程】2月14日(土)
【開演】13:00
【場所】四谷三丁目荒木町 il bassho(旧:ことたま堂)
【木戸】1000円
【出演】貞寿
【問合】050-3390-2090(留守電対応)

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