「K点越え」ならずではありましたが、見応えある良い試合だったと思います。粘り強く戦ってくれました。こうした試合を繰り広げてくれれば、Jリーグの観客数も増えるんだろうな！と思った試合でした。
試合についての感想ですが、この試合は、はっきり言って「鹿島の試合」だったと思います。これまでの川崎であれば、完全な負け試合、2点差、3点差くらいのボロ負けだったんじゃないかと思います。そうした試合をドローに持ち込めた要因は、やはり、多くの選手が「絶対にやらせるか！」という強い気持ちでサッカーをしてくれたことではないかと思います。
大久保、僚太、車屋がスタメンに名を連ねられず、武岡が復帰初戦と、メンバー構成がかなり厳しい状況で、好調の鹿島を迎えねばならなかったわけですが、出れるメンバーでしっかりやってくれたんじゃないでしょうか。
幾つかのトピックで評価してみます。
エドゥ、奈良、ソンリョン・・・この試合は鹿島の決定機が幾つかありましたが、最後の最後で「絶対にやらせない！」というスライディング・ブロックが功を奏して、シュートを外してくれました。枠内に行ったシュートもソンリョンが希薄の防御でゴールを許さず、水際ぎりぎりでの防衛ができていました。今季は違いますね。
武岡vsカイオ・・・この試合で一番手を焼いていたのがカイオ選手でしたが、そのカイオ選手を復帰初戦の武岡がマッチアップしなければならなかったのは、この試合のキーポイントだったと思います。偶発的に1点は盗られましたが、武岡は良く抑えたかなと。頑張りに拍手です。
僚太欠場の穴・・・森谷とネットということでしたが、攻撃という意味では森谷のボランチは落第です。でも、彼は手を抜かないので、守備での貢献があり、そういう意味ではユーティリティな選手です。一方のネットは、これなら何とかなるんじゃないか？というプレーぶりでした。鹿島の厳しいプレスの中、ミスにつながる「軽いプレー」をしないんですね。華麗さはありませんが、堅実さと大きな体を武器にしたディフェンスは彼の特徴かなと思いました。
森本・・・もっとできるでしょうという一言です。交代直前のノーステップでの左足のシュート、こんなシュートができるんだったら、もっともっとゴールを狙ってほしいです。
谷口、車屋不在・・・ナビスコでのボランチで落第点をもらい、リベンジマッチとなりましたが、あんまり良いところはなかったです。攻撃ではまったくダメで、車屋の不在が目立った試合でした。
中野・・・な～んか遠慮がありますねえ。途中出場の10分だけのプレーなんだから、もっとがむしゃらに動きまくらなきゃダメですよ。変幻自在のドリブルの魅力を駆使しながら、守備でのスプリントをもっともっと高めていけば、良い選手になるんですけどねえ。彼には一皮むけてほしいと思います。
こんな感じの感想ですが、メンバー構成が変わりながらも、何とか持ちこたえたチーム力には、今季の成長ぶりを感じた試合でした。この調子でやってくれれば、今季はタイトル奪取も夢ではないんじゃないかなと思った試合でした。
結果 川崎 1 - 1 鹿島
会場 等々力陸上競技場
