2回に分けて銀が茶水に与える影響を実験で試したわけですが、まとめてみたいと思います。
ちなみに実験については下記の二つの記事をご覧くださいね~。

銀のティーポット評価~茶水への影響~①
銀のティーポット評価~茶水への影響~②

この実験の結果わかることとしては、

○銀は香りを減少させる
○銀そのものが金気臭い

銀は抗菌・除菌効果に加えて消臭効果があることが知られていますが、同時に硫化した銀の金気臭さも、お茶の風味に大きな影響を与えているのが実験で分かりましたね~。

そしてお教室ではお茶のテイスティングの際は必ず陶磁器製のレンゲを使うのですが、こういった理由があってのもの。
金属、特に銀を使うと顕著に香りが劣化してしまうからです。

もしここで香りが多少落ちても味があるじゃない、と思われた方は、一度鼻をつまみながらお茶を啜ってみましょう。
びっくりするほど味気ない液体に感じること請け合いです。
Tea×You紅茶教室ではお茶の香りを重視していますが、これは私たちが普段味として感じている内、香りが大きな比率を占めているから・・・。
これがよくわかると思いますので、ぜひ一度試してみて下さいね。

そうしてみた場合、香りを著しく減少させる要素がある銀が「お茶本来の香り味を楽しむための茶器」として適しているかというと、明らかに適していない、と言う事になるのです。


同時にこの実験を通して感じるのは、茶器を予熱することが大切だということです。

あらかじめ熱湯に通すことで、茶器を茶器を温めるのに加えて、茶器に着いた匂いを飛ばす意味もある・・・やはり予熱は大切だなと思いますね。

銀器に熱湯をあてると硫黄臭さが立ち上るのですぐにわかるのですが、ステンレス製の茶漉しなどもやはり程度の差はあっても金気臭さがありますし、ティーポットなども前回使用の際に洗ってタオルなどで拭くと、タオルの匂い(洗剤などの匂いも含めて)などが付いたりしています。
あらかじめお湯をかけて予熱することで、こうした匂いを取るという意味もありますね。


じゃあ本当に銀が適切じゃないなら、古くから銀瓶や銀のティーポットがあるのは一体どういうことだというご意見もあるでしょう。
これまでは「お茶本来の香り味を楽しむための茶器」という視点に限定してみてきましたが、次回は補足としてもう少し視点を広げて見てみたいと思います。


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