ブログ版【就職力】。
Vol.2、村上亮子さんの第3回目。完結編です。
第1回目
、第2回目
←過去のインタビューはこちら。
■周りの人からすると災難だったり大変だったねっていうことを
自分でチャンスにしようって思うことが必要だと思うんです。
ーーーTCSでやったことは、役に立ちましたか?
村上◆はい。例えばコピーライターというのは、自分の思いを文章に書いてるよ、ってわけではなくてモノを売るためにある。それはけっきょく編集者も一緒
で、 「私はこういう本をつくりたいです」って作るわけではなくて、いま消費者が求めてるモノを見つけて企画する。そういう意味での姿勢を認識できまし
た。面接の時、持っていった企画書を作る時にもそれは役立ちましたね。
ーーー学校の様子はどうでした? 非常に少人数でしたけど。
村上◆私は少人数で良かったと思います。ひとりひとり細かく添削していただけるので、分かりやすかったです。あと、先生方がみんな熱心に親切にしてくれて。ある先生は「今日で僕の授業は最後だから」って言って、わざわざ授業後に大事な話をして下さったり。
ーーーそれは嬉しいですね。では、村上さんのこれからのビジョンを教えてください。
村上◆とりあえず今の所は、早く仕事を覚えて会社に対して利益を出したいですね。
それと、最終的な大きいビジョンとして、私はもっと文化をつくりたいです。今って、雑誌でもファッションとかメイクとか、人の外見ばかりを重視した作りになってしまってる気がするんです。
人の内面、精神面に影響を与えるものって、私はあんまりないと思うので。
だから、アートだとかをもっと取り上げて、読んだ人の精神面とか心が磨かれるような文化をつくりたいなと。モノではなく知的財産ですね。
ーーーこれからコピーを学ぼうとしている方へのメッセージはありますか?
村上◆人それぞれの考え方かもしれないんですけど、例えば、写真を撮るのが好きだからカメラマンになる人もいれば、美しい景色を見るのが好きだからカメラ
マンになる人もいて。人の最終目標のベクトルはいろいろあると思うんです。ただ言葉が好きだからコピーライターになるのもいいし、最終目標のためのツール
でもいいわけで。どんな理由でも何も知らなくても、興味がある方はぜひコピーを学んでほしいです。
ーーー淘汰されたりギスギスしたり、とても厳しい時代ですが、そんな中頑張ってる人もいます。
村上◆今みたいな時代だと、人生マイナスにいくんじゃないかみたいなことがあったり、山あり谷ありですよね。でも一見、周りの人からすると災難だったり大変だったねっていうことを自分でチャンスにしようって思うことが必要だと思うんです。
後は、点をつないで線にしようという前向きな姿勢と勢いだと思いますね。山も谷も楽しんじゃうくらいで。
ーーー村上さんの人柄が、今の言葉に集約されてる気がします。ありがとうございました。
村上◆こちらこそ、ありがとうございました。
以上、村上亮子さんのインタビューを3回にわたりお送りしました。
広告も出版も、やはりベースにあるのは“言葉”。
それを大切にし、その可能性を広げていきたい、と村上さんはいいます。
ぜひ、持ち前の明るさと異業種でのキャリアを生かして、
出版の世界に新しい刺激を与え続けてください。