「カーネーション」 第46回
いろんな人から「おめでとう」と言ってもらう糸子。
[結婚が決まってから、とにかくみんな喜んでくれてました。そやけど、話進めたんは周りの大人で、別にうちの手柄やない。「おめでとう」ちゅわれたかて、どない喜んだらええんか分からへん。居心地悪い思いしちゃった時に、そのおっちゃんが汗だくの顔で…]
小原家。
頼みたい仕事があんやしょ!このとおりよ!と糸子に頼む男性。
[そうや。うちの手柄は、こんなおっちゃんからこんな真剣に仕事を頼んでもらえる職人やっちゅう事や。]
任せて下さいと引き受ける糸子。
表に、「本日は都合により閉店いたします」の張り紙を出し、作業をする糸子
明日までに300坪のテントを縫製する仕事を引き受けたと知り、驚くハル。
祝言が決まったというのに、むちゃして体を壊したりしないか心配しています。
もう受けてしもたさかい、仕上げるしかないしと言いながら作業をする糸子。
[そやけど、さすがに300坪は生地の量がものごっついし、洋服のと違て分厚いよって力がいる。]
ミシンの針が折れます。
あ…また折れてもうたと言う糸子。
布を広げる糸子。
ほら、持っといちゃると言って手伝ってくれるハル。
夜。
立ち上がろうとして、イテテッテ…と悲鳴を上げる糸子。
どないしたん?と聞くハル。
膝が…と答える糸子。
膝の痛みをこらえ、ミシンを踏み続ける糸子。
翌朝。
店でハルがうたた寝をしています。
倒れ込む糸子。
目を覚まし、どないしたん?と聞くハル。
でけた…、そやけど…、膝…固まってもうたと答える糸子。
ええっ!?驚くハル。
木岡履物店。
木岡さん!起きてるか?と、戸をたたくハル。
どないしたん?と、寝間着姿の美代と木岡が出てきます。
糸子を背負い、歩けなくなったらどないするんじゃい!と心配しながら病院に急ぐ木岡。
[木岡のおっちゃんが、だんじり並みの走りを見せてくれたおかげか…]
病院。
松葉づえをつきながら糸子が診察室から出てきます。
[うちは歩けへんようにはなりませんでした。]
どやて?と尋ねる木岡。
「ミシンは1週間ほどやめて、また診せに来なさい」という医者の言葉を伝える糸子。
看護師に、この子な、11月に祝言決まってるんですわ!と言う木岡。
それまでには治りますよと言う看護師。
はあ~よかった…!と安心する木岡。
小原家。
神戸から貞子が来ていて、糸子と花嫁衣裳を選んでいます。
一緒に見ている千代と糸子。
呉服屋が持ってきた衣装がどれも今一つ気に入らない貞子。
また別のをお持ちしますと言う呉服屋。
こんなんしてもろて、ありがたい事ですと貞子に礼を言うハル。
[はあ~、はよ祝言、終われへんかの…]
店。
[そやけど、悪い事ばっかりでもありません。]
お祝いちゅうたら何やけど、この際やし、注文さしてもらうわと言ってくれる近所の人?
[こんなお客さんもチラホラ来てくれて。]
ミシンを踏む糸子。
[今月はちょっとは儲けも出そうです。けど…]
ミシンを踏む糸子。膝が痛みます。
[膝はなかなか休める間もないせいか、きっちり治ってくれてません。]
川沿いの道を、膝を庇いながら歩く糸子。
[ひどなるたんびに病院行っちゃあ、先生に「治す気あるんか!」て怒られて帰ってきます。そやけどある日ぃ、うちは気付いたんです。]
病院で看護師を見る糸子。
[は~、うちとした事が、今日まで何ボケッと見ちゃったんや。こんなええ商売の口が落ちてるやんか。]
看護師は和服に白い前掛け姿です。
診察室で医者にデザイン画を見せて、看護婦さんの制服を洋服にすべきですと勧める糸子。
そやけどあんた、「その膝をちゃんと休め」ちゅうてんのにやなあ…と言う医者。
うちには弟子が3人いてますよって、ミシンはその子らに踏ませます!と言う糸子。
それって妹の事?今は一緒に住んでないくせに。笑
川沿いの道
鼻歌を歌いながら帰る糸子。
[やりました!看護婦さんの制服10着分!取りました!]
小原家。
予定表を見て、あ…まずいとつぶやく糸子。
[よう見たら、うちが約束してきた制服の納期はちょうど祝言の次の日ぃでした。けど、祝言の前に仕上げてしもたら済むだけの話です。どないかなるやろ!]
ミシンを踏む糸子。
2階
部屋に立派な花嫁衣裳が置かれています。
歓声を上げる美代や近所の女性。
糸子には上等すぎるわと言うハル。
店。
ミシンを踏む糸子。膝が痛みます。
[膝はほんまにやっかいでした。こやつのせいで、思ったように仕事が進みません。]
祝言の日がやってきます。
小原家。
留袖姿の千代が来ます。
ミシンを踏む糸子。
はれ!?何や、あんた、まだ仕事してんのかいな!?と驚く千代。
先、行っとってと言う糸子。
ほんまにもう、このアホは何べん言うても仕事やめよらへんやし!と言う留袖姿のハル。
時間には間に合うように行くよって、先行っとってと言う糸子。
知らん、勝手にせえ!もう行こ行こ!ほっとこ!と言って出かけて行くハル。
ほな、あとで…あとでな!と言ってハルについていく千代。
[あと1着…、あと1着や。落ち着いたらでける。]
膝が痛みます。
夜。吉田屋。
もう~、どうゆうこっちゃ!?何で花嫁がこんな遅れてんや!?もう~!と怒りながら廊下を行く奈津。
座敷。
一同が糸子を待っています。
勝の2人の弟を見て、全然似てへんやん、男前やなあと話す清子と光子。
勝の元へ行き、ものは相談やけどな、糸子の奴はアホやさかい、いつになるや分からへん、いっその事、始めてまうっちゅうのはどや?と尋ねる善作。
それはちょっとかわいそうとちゃいますか?と答える勝。
何もかわいそうな事あらへん、あのアホのために飲みたい酒も飲めんと、待たされてる客の方がず~っとかわいそうやと言う善作。
自分が一番飲みたいんやろ?笑
同意する勝。
え~、ここいらで始めたいと思いますと言う善作。
え~っ!驚く一同。
帳場。
あのアホ、祝言を何やと思てんねん!呼びに行ってくるわ、引きずってでも連れてきちゃる!と怒る奈津。
小原家。表。
ちょっと!いてんやろ!?戸をたたく奈津。
誰…?と聞く糸子の声が聞こえてきます。
奈津や!何してんよあんた?開けり、はよ!と言う奈津。
自分で開けて~と言う糸子の声。
はあ!?あんた、ええかげんにしいや!と戸を開ける奈津。
糸子が倒れています。
新婦が仕事していて大遅刻っていうんは実話だそうです。
糸子にとっては仕事>結婚なんですね。
でも、奈津が呼びに行く前に、糸子の家族、たとえば千代さんとかが呼びに行きそうなもんだけど。省略されているんでしょうか?
ずいぶん急いでいますよね。テントを頼みに来た人に納品するシーンシーンもなかったし。もうちょっとゆっくり進めてほしい気もしますが、そうもいかないのでしょうね。
「○○○○」を削って「カーネーション」に時間を上げたらよかったのに。