「カーネーション」 第33回 | たっちん日記

「カーネーション」 第33回

洋服を着た駒子と通りを歩く糸子。

[「金は要らん。喜んでくれたらそんでええ」。なかなか言えん事を言うて、うちは自分を立派やと思いました。けどよう考えたら、何でそれがなかなか言えん事かゆうたら…]


小原家。

お前、結局、何ぼ集金してきたんや?と尋ねる善作。

堪忍…、もうてへんねん…と謝る糸子。

へっ!?顔色が変わる善作。

[そんなもん、商売とちゃうからでした。]


小原家。

糸子がミシンを使っています。

チラシを手に、善作が帰ってきます。

全部返してもうた、お前が商売すんのは100年早い!と、チラシの束を床に投げる善作。

はい…、とうなずく糸子。

もういっぺん、外、働きに行け、よその店で一から修業してこい!と言う善作。


表。

「洋服作リマス」の貼り紙を剥がし、丸めて捨てる善作。


小原家。

畳に散らばったチラシを集める糸子。

[そう言うて、お父ちゃんが見つけてきたんは…隣町の紳士服の店でした。]

ギターのジャジャジャ~ンというBGMがいいですね。


紳士服ロイヤル。

店の前で記念写真を撮る店主と従業員達。

一緒に加わり、端に立つ糸子。

店主に男性従業員が4人、それに糸子。桝谷パッチ店と同じですね。

それにしても怖そうな店主。笑


店内。

客の背広の着こなしを直す店主。

[女物に比べて男物の洋装は、もうこのころ、かなり世間に広まってきてるよって、この店も結構繁盛してます。]



机の上の鏡で自分を見ている店主。

[この大将が、まあとにかく威張っちゃって…]

店主にコーヒーを出す糸子。

コーヒーの香りをかぐ店主。

店主の頭髪(ヅラ?)に注目する糸子。

入れ直せと言う店主。

薄かったですか?と尋ねる糸子。

薄いという言葉に何?と反応した後、入れ直せ!ともう一度言う店主。

けど…どないまずいんか言うてもらわんとと言う糸子。

ええから入れ直せ!と言う店主。

店主の頭髪を気にしながら、カップを下げる糸子。



作業場。

職人達にコーヒーを出す糸子。

無言の職人達。

[大将がああなせいか、働いてる人らも何やみんな感じ悪うて…、「新入りの、しかも女の職人となんぞ、まともに口きいてたまるか!」ちゅうふうでした。けど一人だけ…]

コーヒーを出す糸子に、おおきにと礼を言う男。

[やたらと愛想のええ人がいてました。]

笑顔で糸子を見る男。


縫い物をする糸子。

顔を上げると、さっきの男が糸子を見ています。

糸子を目が合い、照れる男。

[名前、何やったかな?この人。確か…む…村田?]

他の職人から、おい、川本!と呼ばれる男。

[あっ、川本や。]

全然ちゃうやないか。笑


路地。

糸子が帰ってきます。



小原家。

髪結いの玉枝が来ています。

お父ちゃんは?と聞く糸子。

飲みに出たと答えるハル。

このごろしょっちゅうやな、体、大丈夫なんか?と心配する糸子。

体なんぞより金や!と心配するハル。

ところでなあ、糸ちゃん、最近、勘助から何か聞いてるけ?と尋ねる玉枝。

ううん、そうゆうたら、最近、顔見てへんなと言う糸子。

何せよう出ていって、夜遅うまで帰ってけえへん、で、一番おかしんはな、家に賃金入れよらへんやしと、勘助を不審に思う玉枝。

えっ?驚く糸子。

で、「何でや?」て聞いたらな、「菓子屋の主人が賃金くれんようになった」ちゅうねんと言う玉枝。

玉枝さん、それおかしいでと言うハル。

そら、通とんな、どっかと言う糸子。

糸ちゃん…ちょこっと聞き出してくれへんやろか?と頼む玉枝。

あ~何しとんねん?あいつ!おばちゃんに心配かけよってと立ち上がる糸子。

ちょっと!何や何や?驚くハルと玉枝。

ちょっと、とっ捕まえてくるわと慌てて出て行く糸子。

性急なところが善作にそっくり。


カフェ太鼓。

[最近、岸和田商店街にもカフェーが出来ました。うちは入った事なかったけど、勘助の連れの平吉がここで働いてるっちゅうんを聞いてました。]

平吉に、あんた、このごろ、勘助に会うたか?と尋ねる糸子。

事情を知っているそぶりの平吉。


ダンスホール・カンカンホール。

フロアで着物姿の踊り子達と男性達が踊っています。

周りで見ている客の中に洋服姿の勘助がいます。

ダンスチケットを握りしめ、一人の踊り子を見つめている勘助。

曲が終わります。

踊り終えた踊り子のサエに駆け寄り、チケットを差し出す勘助。

ところが、別の客が横からチケットを差し出します。

勘助ちゃん堪忍、次の曲で、なあ!と声をかけて、男とフロアへ行くサエ。


席に戻ろうとして、驚く勘助。

そこに、腕組みをし、勘助を睨んでいる糸子。

怖!笑

お前、どういう…と言いかける糸子。

その言葉を遮り、堪忍と謝る勘助。

どういうこっちゃって聞い…と言いかける糸子。

堪忍!全部俺が悪い、ほんま堪忍!と謝り、そやけどな、しゃあないねん、好きになってもうたんやとサエを見る勘助。

ほんまは、菓子屋から賃金もうてんねやろ?と尋ねる糸子。

うなずく勘助。

全部、ここで使てしもたんか?と尋ねる糸子。

小さくうなずく勘助。

菓子屋のおっちゃん悪者にして、おばちゃんに賃金渡さんと、こんなとこで女と踊って喜んじゃったんかと言い、帰るでと出口に行こうとする糸子。

動かない勘助。

帰るで!と、勘助の手を引く糸子。

嫌や!今帰ったら、俺、サエちゃんと踊る資格のうなる気ぃすると言い、目に涙を溜めてサエを見つめる勘助。

お前どこまでアホやねん、初めっからお前に資格なんかないんじゃ!お前はまず、おっちゃんに義理果たす、おばちゃんに孝行する、それが何より先なんじゃ!と怒る糸子。

そやけど、そんな事しちゃったらな、サエちゃん、ほかの男にとられてまうと泣きそうになる勘助。

勘助の頭を叩き、このボケナス!ふぬけんのもええかげんにせえ!と勘助に馬乗りになる糸子。

悲鳴が上がる店内。

お客さん困りますと止めに入る従業員。

やっぱりお父ちゃんとそっくりや。


事務室。

支配人の前でうなだれる糸子と勘助。

かたわらでそっぽを向いて座っているサエ。

ふ~ん…珍しのう、うちで起こるけんかちゅうたら、ほとんどが痴話げんかや、「親孝行せんならん」か…修身で習たのうと言う支配人。

こいつがここで踊るんは100年早いですわと勘助を見る糸子。

100年早いはお父ちゃんに言われた言葉やん。笑

ねえちゃん、なかなかええ性根しとるな、うちで雇たろか?と、糸子を気に入る支配人。

いや、うちはもう洋裁の職人やってますよってと断る糸子。

洋裁という言葉に反応したのか?糸子を見るサエ。


夜道を歩く糸子と勘助。

勘助、泣いています。

[結局、あの顔の怖い支配人は「金輪際、勘助を店に入れへん。踊り子とも会わさへん」ちゅうて、うちに約束してくれて。勘助はベ~ベ~泣いちゃったけど、慰める気ぃにもなりませんでした。]

泰蔵が来ます。

慌てて涙を拭く勘助。

どないしたんや?と尋ねる泰蔵。

なんも聞かんといちゃって、そやけど…1発殴っといちゃってと言って立ち去る糸子。

泰蔵さんが登場するシーンはいつも大工道具抱えて帰るとこばっかりですね。それが笑える


今日は別の事でおもろかったです。糸子がかっこよかった。

新しい登場人物がたくさん登場して、この先、どう展開するんやろ?と気になります。

で、山本さんの娘の洋服は断ったんでしょうね。チラシ効果が表れてきてたんで、小原呉服店での洋裁をやめたんは惜しい気がします。駒子も宣伝するって言ってたし。

善作は修業して来いと言って紳士服の店に糸子を就職させたけど、きっと賃金を当てにしてるんやと思う。


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