囲碁の棋譜でお勧めの情報 | アオタケ囲碁通信

囲碁の棋譜でお勧めの情報

「囲碁の棋譜でお勧めのものは?」
という質問をたまにされることがあります。


これは色々なニュアンスを含んだ質問ですが、回答としては、

・棋譜並べをする際に
お勧めする先生を挙げる場合は、
高尾紳路先生の棋譜がお勧めです。
http://www.nihonkiin.or.jp/player/htm/ki000305.htm

・棋譜並べに使うソフトとしては、
PCを使って行う場合は「棋風ぅ」
http://www.kihuu.net
iphoneアプリを使う場合は「IgoKiful」
を使いながらやるのがお勧めです。

・棋譜の解説本を使いながら
棋譜並べをする際は、初級者の方は
「世界一分かりやすい打碁シリーズ」
の本を使ってやるのがお勧めです。


¥1,296
Amazon.co.jp




まず、高尾先生ですが、多くの人が勧める背景としては、
碁の内容が非常に手厚く、石の形を大事にしているのが
勉強の材料として望ましいという点があります。

攻めが激しい先生や、大模様に深々と打ち込んで
シノギの碁形にする事が多い先生方の碁の内容に比べると
棋譜を並べていて、面白みにはやや欠けるかもしれません。

ですが、まだほとんど棋譜並べをしたことがない人は、
最初の取っ掛かりとしてお勧めですし、今後色々な手筋を
覚えたり、実戦で色々な碁の打ち方を覚えていくにあたり、
ひとつの型・打ち方の目安として、参考になると思います。




次に、棋譜解説のソフトやアプリの活用に関してですが、
棋風ぅは対局のデータが膨大で、自分の並べたい先生や
最新の棋戦の情報を探す時に、非常に役立ちます。

そして、実際に棋譜情報を初手から追っていく上では、
紙の棋譜よりもPCの棋譜の方が、PCの棋譜よりは
スマホ画面の棋譜の方が、並べるのが非常に楽です。


ただ注意としては、
必ず碁盤と碁石は
現物を使って並べるようにしてほしい

という事です。

画面上で手順を追っているのと、実際に並べるのでは
五感から頭に入ってくる情報量が全く違います。
これは実際にやってみると、実感してもらえると思います。




最後に、打碁の本ですが、
19路盤の対局を始めたばかりの人は特に、
「世界一分かりやすい打碁シリーズ」の本を使ってください。

本来、棋譜は掲載スペースを節約するために、
一枚の画像に、何十手もの手順がまとめて載っています。

ですが、棋譜をあまり見たことが無い人や
自分で書いたことがない人、棋力が低い人は、
打つ場所自体の知識が無く、手順を追うのが大変です。


それに対して、この本は一枚の棋譜画像に対して
数手程度しか手順の情報が載っていないので、
二桁級の人でも、すぐに打つ場所を認識できます。

そして、その棋譜情報に載っている解説も、
明らかに、級位者・初心者を対象にしている、
分かりやすい基礎的な内容になっています。


この本に沿って棋譜を並べていけばいくほど、
棋譜並べ自体にも自然に、徐々に、慣れていくことができ、
打つ場所にも自分で見当をつけることができるようになります。


「棋譜並べは、解説のある対局を使ってやるべきだ」
という持論を持つ方もいるくらいで、確かに、打った手に関して
解説があると、より有意義な勉強の時間にはなると思います。




上記の情報は私の個人的なお勧めの情報ですが、
参考にして、色々な棋士の先生の棋譜を並べてみてください。