20080204(リンク追加 後半青色)
北野天満宮は、ご存知菅原道真を祭る学問の神様である。
余談だが神社の行事や祭り事を預かる役目を役座と呼ばれていたらしい。
この役座が現代のヤクザの語源と聞いている。
北野天満宮は平安時代、菅原道真が九州大宰府に冤罪で流刑となった時に、京都ではやたらと天災が起こり、道真のたたりじゃ!ということで、道真を祭った神社だそうだ。
ちなみに道真はすぐに京都に戻されている。
たまたま天災が続いたというだけで、神社まで立つほど、霊信仰の強い時代だたのだろう。
阪神大震災なんかが平安時代にあったなら、人々はどうしていただろうと思う。
学問の神様と言われるようになったのは江戸時代以降らしい。
上七軒は北野天満宮の入り口の南側にある。
(今出川通りの天満宮入り口)
表通りからは見えてないが写真の右にある蔵のような建物の後ろ一帯がそうだ。
細い路地を奥に入ればいい。
(濃い水色が旧花街一帯)
(上七軒は今は十軒)
上七軒は昔室町時代に天満宮が一部焼失して、再建の残材で七軒のお茶屋さんを建てたので上七軒という様になったらしい。
上七軒は日本で最古の花街と言われている。
花街の人は、人との付き合いを商売にするのだから、大変な仕事だ。
現代のホステスだって花街の人ということになるのだろう。
人と付き合う中に、煩悩が飛び交う訳だ。
人と付き合うのは難しい。
客が付かなくなるのが一番辛いだろう。
本人も、そのお店も辛い。
上七軒から株を分けてもらった花街もある。
五番町や五条楽園(五条新地、六条新地、七条新地)などがそうだ。
しかし、客が付かなかったり、周辺の商業が衰退したりすると、たとえばプライドを維持できなくなるのだろうか。
生きるためには仕方が無いのだ。
とうとう色町になってしまったのが、五番町や五条楽園らしい。
それでも五番町は西陣の不況で衰退を共にして今は無い。
今のホステスもそうなんだろうが、芸妓は芸を売る。心を貸す(というか同居させる)。
しかし心と体は売らない。
ところが、人の付き合いというのは簡単ではない。
何かが理由でそうは行かなくなる人もいただろう。
それに対して、娼妓は体を売る。
しかし、例えば京都嶋原の花街で有名だった「吉野太夫」などのように、芸を覚えて簡単には体も売らない。
そうなると、区別がわからなくなってくる。
だから、同じように見てしまう客もいただろう。
五番町などは、西が芸妓、東が娼妓と二手に分かれていたらしい。
容赦なく進んでゆく時代のなかで、色んな人が泣き、笑い、悲しみ、怒りながら生きてきたんだろう。
ともあれ、上七軒。
豊臣秀吉が、北野天満宮で大茶会をしたときに、この上七軒に泊まった。
千利休・今井宗久もいた「北野大茶湯」。
その時に秀吉が食べた御手洗団子(みたらしだんご;五つ串刺し)か上七軒の家紋になったと聞く。
いまでも献茶祭と呼ばれて、毎年21月1日に行われている。
京都のお茶4宗家2師匠(薮内・表千家・裏千家・武者小路千家・堀内・久田)が持ち回りで担当する。
平成20年は裏千家(千 宗室)。
上七軒歌舞練場でも副席が設けられ、ご相伴にあづかれる。
歌舞練場は、かなりの年代ものの建物だ。
しかし、このあたりの建物は、昔ながらの家屋を守っており、とても情緒がある。
舞子さんも数人いて、昼間もたまに近所を軽装で歩いていたりする。
歌舞練場の後ろ一帯に、古くからのお茶屋を継承した建物が10件ほどある。
細い路地を入ってゆくと静かに佇んでいる。
(これはサイフのがま口屋さん^^ 昔はお茶屋さんだった)
お茶屋さんは二階に簾がかかっているのですぐわかる。
(但し廃業している家もあります)
十代半ば 「仕込みさん」(1,2年)→
「見習いさん」(少しの期間)→
「舞妓(まいこ)さん」(5,6年)→
「芸妓(げいぎ)さん」(22,3歳から死ぬまでまたは結婚するまで)
(22,3歳以降から始めるならいきなり芸妓さん)
となっています。
【次は節分「おばけ」】
おばけは上七軒だけの通称ではない。
芸妓、舞妓さんが普段とは全然違う格好で登場する。
いわば、花街の仮装パーティーだ。
私は、今は無いが大阪ナンバの「南地大和屋」(「なんち」はナンバの古くからの通称)という料亭で見た事がある。
よく見ないと常連さんでも誰だか解らない。
一見さんの場合は元から誰だか解ってないので全然だれだかわからないです。(^^;)
上七軒の芸子舞子は綺麗なホームページを出しているので紹介しておこう。
【関連HP】
帯について詳しいブログ
舞妓さんの髪についての詳しいブログ
(honeychanの宝物) 舞妓さんの髪型 「割れしのぶ」
上七軒ブログ
上七軒 市
上七軒 中里(尚鈴)
上七軒 くろすけ(豆腐料理:元お茶屋)
上七軒 四季(お茶屋バー)
上七軒 さくら(お茶屋バー)
尚鈴さんのホームページが綺麗でよろしゅおすえ (^^)V