この映画は、「ショーシャンクの空に」と同じように冤罪の話である。
脚本も「ショーシャンクの空に」のフランク・タラボン監督とスティーブン・キング脚本。
人の運命と命を謡っている作品だ。
死刑が確定した罪人が拘留される場所。
その牢獄の奥に、電気椅子がある部屋がある。
牢獄からで電気椅子に至るまでの廊下には罪人が戻ることのない緑色の廊下。
人々はここをグリーンマイルと呼んでいた。
いくら、殺人を犯した罪人でも、
死刑の前はナイーブになり、
死ぬ前は、
「申し訳ないことをしました。」
「私が生を受けてこの世にいたことを後悔しています」
などと、反省と懺悔の言葉を残して死んでゆく。
グリーンマイルの看守（トム・ハンクス）は
規律を守りながら、ナイーブな罪人に対してやさしく対処してゆく。
死ぬ前に、
「もっと、こんなところじゃなくて、別の所であなた方に会いたかったよ・・・・・」
（そしたら私もこんな罪は起こしてなかったかもしれない・・・）
と、しみじみ伝えるものもいた。
そんな、中で、
冤罪にも関らず、死刑となる黒人の大男が入ってきた。
その男の名はコーフィー、人々に生を与え、奇跡を起こし
そして、死んでいった。
この牢獄で起こる、モラルの欠けた看守（パーシー）と
１匹のねずみ（ミスター・ジングルス）、奇跡を起こす黒人、
そして、本当の犯人ビリー。
彼らと１匹の動物が、
近い未来に「死」しか待っていない監獄に物語を作ってゆく。
「フォレストガンプ」に全ての賞を取られた
無冠の名作「ショーシャンクの空に」のメンバーと
「フォレストガンプ」でアカデミー賞を受賞した
トム・ハンクスが一緒になって作られた作品。
私たちも、いつかは死にます。
みんな長いグリーンマイルを歩いているのかも・。
【ストーリー】
映画は、老人ホームで108歳になっても死なない老人が語る、昔の話から始まる。
その老人は、近所の丘にある小屋で
何十年経っても死なない１匹のねずみを飼っていた。
老人は一つ、自分が成し得なかったことを罪と思い、寂しく生きていた。
友人の老婆に、誰にも言わなかった昔のことを話し始める。
1935年のアメリカ南部、コールド・マウンテン刑務所。
死刑囚舎房の看守主任を務めていた主人公ポール
（トム・ハンクス）のところに、双子の少女を殺した罪で
死刑宣告を受けたジョン・コーフィー（「アルマゲドン」
のマイケル・クラーク・ダンカン）が送られて来る。
彼は黒人の大男だが、純粋無垢な心を持ち、
生き物に生命を注げる不思議な力の持ち主だった。
ポールは重度の尿路感染症だったが、
コーフィーが不思議な力で直してゆく。
コフィーの不思議な力と純粋な心を見た看守たちは、
長年の感から無実であることを確信して、
なんとかコフィーを死刑から救おうとする。
そして、死刑執行の数日前に
本当の犯人が同じ牢獄にいたことが判明する。
近い未来に「死」しか待っていない監獄。
黒人差別がひどかった時代。
それでもポールは、なんとかしてやろうと努力する。
それを見て、気持ちを感じ取ったコーフィーは・・・・・・。
運命・奇跡、憎悪、偏見、純粋な心そして、生命。
そういったものを、
「死」しか待たない死刑囚監獄を舞台にして描かれた作品。
監督： フランク・ダラボン
製作： デヴィッド・ヴァルデス
フランク・ダラボン
原作： スティーヴン・キング
脚本： フランク・ダラボン
撮影： デヴィッド・タッターサル
音楽： トーマス・ニューマン
出演： トム・ハンクス （看守ポール、「フォレストガンプ」、「アポロ13」「キャストアウエイ」「ダヴィンチコード」）
デヴィッド・モース （看守ブルータス、「交渉人」）
ボニー・ハント （ポールの妻。「レインマン」でデビュー）
マイケル・クラーク・ダンカン （囚人コーフィー、助演男優賞、「アルマゲドン」「スコーピオンキング」など）
ジェームズ・クロムウェル （刑務所長、「ＥＲ 緊急救命室」、「スパイダーマン３」など）
マイケル・ジェッター （「ジュラシックパークⅢ」）
グレアム・グリーン （「ダイ・ハード３」）
ダグ・ハッチソン （悪役看守パーシー、、「Ｘファイル」）
サム・ロックウェル （悪役囚人、真犯人ビリー、「キャメロット・ガーデンの少女」）
バリー・ペッパー （看守「プライベート・ライアン」）
ジェフリー・デマン （看守「ショーシャンクの空に」「Ｘファイル｝）
パトリシア・クラークソン （看守長の妻、「アンタッチャブル」、「ダーティーハリー５」）
ウィリアム・サドラー （「ショーシャンクの空に」）
ゲイリー・シニーズ （弁護士、「フォレストガンプ」）