Gudgeon ガジョンの取付ネジ等の交換 | Fanfare for the common man

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日本テーザー協会より、「普通の人」がTasarをよりディープに楽しむためのサポートをゆるい企画でいきますので、宜しくお願いします。まずは、左のテーマより「はじめに」をご一読ください。

ガジョンのネジ・ナットを外す、取り付けるのは、結構しんどい作業になります。

ここがリークの原因だったり、何らかの理由で交換する必要が生じた時のために、それなりの工具や準備があるとよいでしょう。

 

今回は、ガジョンを交換するのではなく、ガジョンの取付ネジが錆びているため、ネジを交換する作業ですが、ガジョンの交換なども同様の作業になります。

 

作業には、必ず2人の人員が必要になります。艇をひっくり返して、スタン側の下にビールケースなどを入れるなど、作業スペースを確保するとよいです。下の事例では、段差を利用し、かつ、丸太ベンチを入れています。

※艇をひっくり返さないと、かなりの苦行になり、時間もかかります。

 

 

外観から見る状況は、下の写真の通りで、錆が流れた跡があり、特にリーク等はないのですが、何らかのトラブルが生じているので、予防のためにネジ・ナットを交換します。

ボルトナットは、W3/16のインチネジナイロンロックナットが使われていますが、ナイロンロックナットは再利用できませんし、今後の作業のために、M5のミリネジに交換しますので、M5のミリネジセルフロッキングナット8組準備します。

 

 

 

 

 

外す際は、ロッキングプライヤーインスペクションハッチから手を入れて、ナットを一つずつ押さえます。

インチネジ用のレンチやソケットレンチがあれば、その方が良好な作業ができると思いますが、あまり持っている方はいないと思います。

艇をひっくり返さないと、このナットを押さえる作業がやりにくく、視認しながら行うことができません。

LEDライトをハッチの中に入れておくと作業がしやすいです。

同じガジョンを使用する場合は、ガジョンを取り外す前に同じ向き、同じ位置にガジョンを取り付けるようマークしておくといいです。テーザーのガジョンの精度はかなり甘いので、ローテーションしたり、左右反転したりすると、ピンドルが元のように挿せない場合があります。

 

 

 

ところで、ネジの長さですが、上の写真のように結構いいかげんで、約20mmから30mmのものが使用されていました。ちなみに、事例は、オーストラリア製ボートです。

 

 

 

外したネジは、著しく錆びています。ネジ山が飛んでいるものもあります。

ナイロンロックナットのナイロンも劣化が著しい状態です。

 

 

ネジは、ステンレスのM5の25mmを用意します。ワッシャーも少し大きめのものに交換します。

 

取り外した後は、ボートに付着した錆をコンパウンドなどで落とし、油分をとって、アセトンで処理して、新しいシリコンでコーキングしながら、取り付けます。ガジョンも同様にクリーニングします。裏側も古いワッシャーを取り外します。

 

W3/16のインチネジは、約4.8mmなので、電動ドリルでボート、ガジョンともに下穴を5mmにします。

 

ハッチ内を覗きながら、ネジにワッシャーとナットを取り付けていきます。その後、締め込んでいきます。

 

締め込む際は、M5用のソケットレンチがあると便利です。ソケットは、ネジが約5mm程度出ますので、それに対応できる長いタイプのソケットで、延長のバーがあれば、ハッチ内を覗き込みながらナットを押さえられます。

ラチェット式レンチでも、手探りでやれると思いますが、ペンチの類で押さえるのは作業性が悪いのでお勧めしません。