ニンフォマニアック vol.2
11月7日(金) 18:45~ ヒューマントラストシネマ渋谷
好き度: ★★★☆☆ 3/5点
「マンコにスプーンが何本入るかゲーム!イエーイ!」なんて愉快な日々も終わり…
vol.2を観てきました。トリアー新作「ニンフォマニアック」の後半でございます。ちなみにvol.1の感想はこんな感じでした↓↓
「ニンフォマニアック vol.1」を観た。
というわけで、vol.2。セックスマシーンことジョーさん、不感症になったところでvol.1が終わりましたが、今回はピルの飲み忘れで妊娠そして結婚というところからスタート。不感症は出産後も治らず、巨大な性欲だけが残ってるため、結局またセックスセックスの毎日にさすがのジェロームさんも心身ともにまいってきまして…、NAKAOREしちゃってゴメン…なんて日も続いてきて…。
「マンコにスプーンが何本入るかゲーム!イエーイ!」なんて愉快にやってたのに(´Д⊂ヽ
そんなこんなでジェロームさんは「俺には、お前みたいな虎は扱えないよ( ;∀;)…君を満足させられないんだ…」「だから、もう違う男とやっちゃっていいよ( `д´)b オッケー!」なんつって、他の男とのセックスを許可。こっからジョーさんの性感探究の道がスタートするのです。
というか、この辺で過去のジョーの役者がステイシー・マーティンからシャルロット・ゲンズブールになるんですが、やっぱすっげぇ激変!w 作中では3年でステイシー・マーティンからシャルロット・ゲンズブールに変身するんですが、この3年になにがあったんだ!!と思わざるを得ないくらいの激変であります。顔もそうですが、なんといっても乳首の大きさがたぶん2倍くらい大きくなっております(ってどうでもいいか…)
黒人と3P!と思いきや…
アフリカ系の黒人と3Pに挑戦!と黒人をそそのかしていざセックス!と思いきや、黒人2人がモメ出して、「俺がこっちからこう挿れるわ。お前そっちな」「いやいや俺がこっちからこう挿れるから!」とか「いやいや、だから、俺がマンコ!OK?」「ええ~俺アナル?俺がマンコでしょ!」(字幕ないからわかんないけどたぶんこんな感じのこと)などとチンコビンビンのままモメている、というのが今回の爆笑ポイントでしたね。しかもカメラがチンコに寄る寄るw まぁここは、トリアーのサービスですよねたぶんw
つづいて、ドS男のもとへ…
ここのSMサロンの主、Kさんもおもしろい人でした。「俺はファックはしない」「一回初めてやっぱなしとかダメ」とかいろいろとルールを持ってて、かつSMの準備をせっせとやる感じのおもしろさもありましたねw 「う~ん、ちょっとケツが低い。また来週!」とか笑ったし、やっぱこういうはたから見ると狂った趣向に真摯に向き合うプロフェッショナルはほんと良いものですね!
予告で出てきたこの手。もちろん挿入しちゃうよね!(アヒルちゃんらしいですよ!かわいいね!)
「アンチクライスト」のセルフパロディシーンもありましたね。あの音楽が流れて子供が窓側に言った瞬間、「またかー!やめてー('A`)」とドキドキしましたが、今回は転落しなくてギリギリセーフ。ほっとしました(´Д`)その後子供も手離し、夫も離れて行き、自分の色情欲のおかげで家族を失ってしまうんですよね。そして、その後、会社の命令でセックス依存症のセラピーみたいな集まりに行くんですが、結局、「色情狂である私が好きだ!」と全肯定しちゃうんですよね。ここの潔さとか僕はとてもスッとしました。ずっと滑稽だ滑稽だとジョーのことを言ってきましたが、いやむしろ滑稽なのはジョーの周りの人間(観客も含め)なのではと思うくらいでした。
まぁこんな感じで今回もジョーさんがいろいろと性の遍歴を語っていくんですが、その受け手であるスカルスガルド演じるセリグマンの受けのぶっ飛びっぷりもレベルアップしております。それに輪をかけてジョーさんの受けもさらにおもしろくなってて、「ねぇ、あんたほんとに私の話聞いてる?」みたいなどっから突っ込んでいいやら…というやりとりがあって最高でした。
あとあれですね、セリグマンさんは童貞をカミングアウトしました(うん、知ってた)。
「さては、お前童貞だろ!」「えっえええっと、う~ん、ど、童貞…童貞です。童貞ですとも!でも童貞だからこそ、君のセックス遍歴を冷静にみることができるよ!( `д´)b 」そ、そう、なのか…なんていうおもしろいやりとりがありつつ、かみ合うようなかみ合わないようなオフビートなやりとりが繰り広げられております…。
その後、裏稼業に就職したジョー。まぁなんやかにゃありまして自分の弟子Pと元夫ジェロームができちゃう→ジェロームを殺そうと決意→銃の安全装置を外し忘れ、弾が出ずボコられる→セリグマンに拾われる。とやっとこさ今現在につながりました。
裏稼業パート、印象的だったのは小児性愛者をめぐってのお話。小児性愛者ってたしかに大変だなぁと思いましたね。ジョーも言ってましたが、95%の小児性愛者は手を出さないで(出せない)という、逃れられないものとの戦いでもあるんだという考えはなるほどそうだよなと思わされました。「このロリコンがっ!(゚∀゚)」なんていうツッコミもありますが、本当にロリコンの人ってほんとに大変だよなぁと。一生性欲は満たされないし、満たすわけには行けないものとして性欲があるわけで。僕がたまたまふつうの女性が好きで、ふつうにセックスが好きな人間として生まれてきただけのことであって…とかそんなことを思わされる、小児性愛者への尋問シーン、およびジョーさんの豪快なフェラチオでした。…てかあのフェラ、シャルロットまじで咥えてない?(どうでもいいか…)
さて、スカルスガルド。こんないい人がトリアー映画にいるわけないだろ…と思っていると
一通り語りきったジョーは眠りにつき、セリグマンも「おやすみ」と笑顔で立ち去った…と思いきや、ジョーが寝静まったところにやってきてチンコを出し、ジョーに挿入しようとします。悪~い顔で「あんだけ男とヤッテきたくせに」的なことを言ってました('A`)それに気づいたジョーは、ジェロームの時の反省を生かし、しっかりと安全装置を外し、セリグマンを銃殺しその場から逃げていき映画は終わりました。童貞のまま、最も滑稽な死に方をしたセリグマンでありました。。
自分の性とやっと折り合いがついたかに見えたジョーだったのに、それでもまた性によって殺人という罪を犯さざるを得なくなったというこの悲劇の負の連鎖こそ終わりのないフィナボッチ数列だったのかもしれないですね。
あと、童貞のスカルスガルドがついに「よし、俺この際、童貞捨てるど!遂に捨てるど!」と決意してレイプに挑んだにも関わらず、ペニスの象徴である拳銃で返り討ちにあうというのもすげぇ皮肉なラストでしたねw
まぁでもトリアー映画にしてはすげぇ見やすいし、明らかにサービスに徹してるなぁというシーンがいくつもありましたね。トリアー映画ならではのはらわたにずしんとくる重さはあまりありませんでしたが、やはり目の離せない映画でありました。個人的には前半のvol.1の方が好きでしたね~。vol.2はコメディとダークなトーンの喰い合わせがちょっと中途半端でどちらにも振れてないカンジがちょっと物足りなさを感じたりもしました…。が、全体的には非常に楽しく観ましたよ~。
おわり
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スタッフ
監督
ラース・フォン・トリアー
製作
ルイーズ・ベス
製作総指揮
ペーター・オールベック・イェンセン
マリー・ゲーゼ・デネッセン
ペーター・ガルデ
脚本
ラース・フォン・トリアー
原案
ジェンル・ハルンド
ストーリー監修
ビンカ・ウィーデマン
撮影
マヌエル・アルベルト・クラロ
美術
シモーヌ・グラウ・ルネイ
衣装
マノン・ラスムッセン
編集
モリー・マリーヌ・ステンスゴード
キャスト
シャルロット・ゲンズブール ジョー
ステラン・スカルスガルド セリグマン
ステイシー・マーティン 若いジョー
シャイア・ラブーフ ジェローム
クリスチャン・スレイター ジョーの父親
ジェイミー・ベル K
ユマ・サーマン H夫人
ウィレム・デフォー L
ミア・ゴス P
ソフィ・ケネディ・クラーク B
コニー・ニールセン ジョーの母親
マイケル・パス 年取ったジェローム
ジャン=マルク・バール 債務紳士
ウド・キア ウェイター
作品データ
原題 Nymphomaniac: Vol. II
製作年 2013年
製作国 デンマーク・ドイツ・フランス・ベルギー・イギリス合作
配給 ブロードメディア・スタジオ
上映時間 123分
映倫区分 R18+
あっ、何気に前の記事からコメント欄をあけちゃったりなんかしちゃったりしてます
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