「ドン・ジョン」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。






ドン・ジョン
4月3日(木) 15:00~ 渋谷シネマライズ




好き度: ★★★☆☆ /5点



「パソコンの起動音だけですでに欲情する。」



ジョセフ・ゴードン・レヴィット初監督作ということで気になっていましたので、渋谷シネマライズの平日学生割引を使って1000円で観てきました~期待以上ではなかったですが、無難にまとまってておもしろかったです。

ジョセフ・ゴードン・レヴィットが自ら監督して自ら演じるのは、イケメンで筋肉ムキムキのプレイボーイ!500日のサマーとは真逆のイケイケ男で、夜クラブに行っては女をナンパしてはヤリまくるヤリチンプレイボーイなのです。そんな女を抱きまくっている男ですが、なんとポルノ中毒という設定。毎日のようにポルノを見てはヌキまくるというポップな「SHAME」のファスベンダーみたいなやつでしたよ~。そんなジョセフ・ゴードン・レヴィットがポルノがいかに素晴らしいか、いかにポルノでのオナニーがセックスよりも優れているかというのを力説する場面がバカバカしくもそのバカバカしさがすばらしかったですw バカバカしいんだけど、その気持ちわかるよ!っていうところもあって、おもしろかったです。

「パソコンの起動音だけですでに欲情する。」とか「いきなりはヌカない。まずは画像から。」などオナニーのイロハを延々と説明するのが最高でした。実際のポルノサイト『Pornhub』(リンク先R18注意)というサイトでポルノ動画を吟味する姿がとてもおもしろかったです。


「ポルノは完璧だ。」




そんなジョセフ・ゴードン・レヴィットがクラブで出会って一目ぼれしたのが、出ました!スカーレット・ヨハンソン嬢!今回もしっかりドエロかったですよ~。とにかくこのスカヨハがジョセフ・ゴードン・レヴィットを焦らしまくってなかなかセックスさせない。セックスしたいと迫ってきたジョセフくんをどっちも服着たままケツを擦り付けて玄関前でヌカせるという、すばらしくエロいシーンがあってすばらしかったです。で、とうとう念願のセックス!となってセックスをするんですが、「う~ん、やっぱりポルノ以下だな!」とセックスが終わってスカヨハが寝ているベッドを抜け出し、パソコンを起動させてオナニーをはじめる。そしてそれが見つかり、「ポルノなんて最低!ありえない!」と激おこ。なんとか言いくるめたものの、こっからポルノを見るのを我慢しようとするのですが、やっぱりやめられないのです~…

スカヨハ嬢、妊娠おめでとう!




彼女と付き合っていくのですがスカヨハは、ほんとに求めるものが高くて、自己中なんじゃないか…なんかやだなぁ合わないなぁと思ってくるのです。でも、それは自分のことでもあって、あんたのセックスは独りよがりだよ!なんて言われたりして、ポルノばっかみてオナニーばっかしてるとセックスに求めることが高くなって独りよがりなセックスになっていくという、耳が痛い教訓もあったり。で、そんな独りよがりなセックスを変える女が現れるのですがそれがジュリアン・ムーア。事故で夫とこどもを亡くしたの(´;ω;`)なんて言われたジョセフ・ゴードン・レヴィットは初めて相手のためにセックスをして本当の愛を見つけるというのが本作。


老けたなぁジュリアン・ムーア




テンドン的な編集とか、音楽の入れ方とかちょっとクドイかなぁっていうところもあったんですが、テンポよく見れましたし、パソコンの起動音のテンドンはおもしろかったです。イケイケのプレイボーイが本当の愛をみつけるという何度も何度も見た設定だし、ストーリーの流れも予想以上にはハネないのと、ジュリアン・ムーアがちょっと記号的すぎるというかちょっと取って付けた感があって、もっと言うとあんまキャラクターとして魅力がなかったので、ちょっと尻すぼみな印象を持ちました。やっぱりさすがにおばちゃん過ぎる気が… あと、スカヨハがちょう性格悪い女なだけで終わってて、もうちょいちょっとでも救いがほしかったかも…

ジョセフくんとスカヨハの生活環境のギャップを見せていくのはとてもおもしろかったですし、教会での懺悔へのちょっとした皮肉もおもしろかったです。でもそもそも、ここにいる人たちはどうやってお金を稼いでこんな生活をしてるんだろう?っていう疑問があったりで、もうちょっと生活感がほしかったかもしれないです。物語もイマイチ跳ねなくて、なんかふつうのラブコメだったなぁという印象。

でも、ポルノ中毒描写とその本質がしっかりしててそこはとってもおもしろかったし、身につまされるところも多かったですね~。極めて現代的なテーマだと思いましたよ!おもしろかったです。




自分で映画をとって、このイケイケのイケメンヤリチンを自ら演じるという感覚は俺にはないので、さすがだなぁと思うと同時にちょっとイラっとしたりw 感情移入が最後までできなかったのはそのせいかな?笑  


カメオ出演であんな人やあんな人が出てるのでそのへんもぜひお見逃しなく。なにはともあれ、しっかり90分にまとめてテンポよく描かれていて、ほんとなんでもできる男だなジョセフ・ゴードン・レヴィットは!


おわり




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スタッフ


監督

    ジョセフ・ゴードン=レビット 

製作

    ラム・バーグマン

製作総指揮

    ニコラス・シャルティエ

    ライアン・カバナー

    タッカー・トゥーリー

脚本

    ジョセフ・ゴードン=レビット

撮影

    トーマス・クロス

美術

    メイガン・C・ロジャース

衣装

    リア・カッツネルソン

編集

    ローレン・ザッカーマン

音楽

    ネイサン・ジョンソン

音楽監修

    ジョン・ハウリハン


キャスト


    ジョセフ・ゴードン=レビット ジョン・“ドン・ジョン”・マテーロ・Jr.

    スカーレット・ヨハンソン バーバラ・シュガーマン

    ジュリアン・ムーア エスター

    トニー・ダンザ ジョン・マテーロ・Sr.

    ロブ・ブラウン ボビー

    グレン・ヘドリー アンジェラ・マテーロ

    ブリー・ラーソン モニカ・マテーロ

    ジェレミー・ルーク ダニー


作品データ

原題 Don Jon

製作年 2013年

製作国 アメリカ

配給 KADOKAWA

上映時間 90分

映倫区分 R15+