ダラス・バイヤーズクラブ
2月27日(木) 13:10~ 新宿シネマカリテ
好き度: ★★★★☆ 4/5点
マシュー・マコノヒー凄すぎでしょ
映画秘宝2013年ベストガイ第1位、マシュー・マコノヒー主演作! とにかくマコノヒーがすごいという噂は聞いてましたし、アカデミーにノミネートされたということもあって楽しみにしてました~。 すげぇ良い映画でしたよ!ヽ(´▽`)/
なにがすごいってやっぱり主演マシュー・マコノヒーがほんとにすごくて、役者ってほんと大変だな(;´д`)と思いましたよ。アカデミーの主演俳優間違いなしと言われてましたけど、暫定今年ベストのウルフ・オブ・ウォールストリート主演のディカプリオの怪演を先に見ていたので、「ディカプリオ、アカデミーに嫌われてるけど取るなら今回っしょ!」と思っていましたが、ダラス見終わったあとはマコノヒーごめんなさい(._.)という感じです!それくらいすごかったなぁ、どうやってこんなに痩せたんだろう。。
去年のマジックマイク、ペーパーボーイの怪演。そしてチョイ役ながら確実に記憶に残る演技をウルフオブウォールストリートで見せたマコノヒー。いよいよ歴史に残る俳優になっちゃう匂いがプンプンですね。
マコノヒーはHIVに感染したことがわかりますが、当時エイズは同性愛者のあいだだけで発病するものという認識で、異性同士ではかからないと思われていたこともあって、イケイケイで女抱きまくってたカウボーイのマコノヒーは、一転してゲイ認定されて差別されてしまうという描写がとても興味深かったです。それまでつるんでた仲間たちからも差別されて怒りマックス状態になるのですが、差別されて初めて分かることもあるんですよね~。そこで出会うのがジャレッド・レトー演じるゲイのHIV患者なのですね~
ジャレット・レトーってもとがイケメンだから、意外にキレイに見えたりするカットもあったりしてよかったです。この2人でエイズの薬の密輸販売をはじめるのですが、その様子がすごくよかった。初めはバキバキカウボーイなのでゲイのジャレット・レトーにとても差別的な態度だったりするんだけど、2人でやっていくうちに次第にバディ感が出てきて、マコノヒーは大きな成長はおそらくしていないんだけど、それでもレトーに対して思いやるところがちょっと見えたり。終盤ハグするところとかすげぇカタルシスでした。
この2人のバディものとしても最高でした
いわゆる難病ものなのでウェットにするならいくらでもできるし、この病気を大きなイニシエーションとしてこれまでの人間とは違う人間に生まれ変わるとか、そういう大きな変化やウェットさは排して、あくまで主人公はゲスな人間ではじまってそれが最後までぶれないのがよかったなぁ。この映画のクールな感じがすごく好みのバランスでした。主人公の変化を大きなセリフや泣き演技で魅せるのではなく映画的な動作や、やりとりの微妙な変化で見せていくというのが映画を見ていてとても気持ちよかったし、巧いと思いました。アンチヒーローというか、決してストレートなヒーローとしての主人公ではない感じ。あと、一個人ではどうしようもないおおごとに気づいたら巻き込まれちゃった的な映画がことしのアカデミーの流れなのかなぁ、そういう映画がズラッと並んだ感じですね。ラストカットでマコノヒーが暴れる牛に必死で捕まり乗りこなすラストがとても印象的に残りました。映画はじめのカットでは乗るのを見てる側だった自分が今度は自分が暴れる牛を乗りこなしているという、こういうところで伝えたいことを見せていくのがこの映画のつくづくうまいなぁと思うところです。暴れる牛のようなエイズを乗りこなすことで、見ているだけだった主人公がみんなから見られる真のカウボーイになったようなラストはとてもグッときました。
すげえ感動したし、良い映画みたなぁという感じです。そしてこのマコノヒーは絶対見ていおいたほうがいいっすよ!
おわり。
◆◇注目ポイント◇◆
マコノヒーとレトのバディ感
----------------------------
スタッフ
監督 ジャン=マルク・バレ
製作 ロビー・ブレナー
レイチェル・ウィンター
脚本 クレイグ・ボーテン
メリッサ・ウォーラック
撮影イブ・ベランジェ
編集 ジョン・マック・マクマーフィ
マーティン・ペンサ
音楽 カート&バート
キャスト
マシュー・マコノヒー ロン・ウッドルーフ
ジャレッド・レト レイヨン
ジェニファー・ガーナー イブ
ダラス・ロバーツ
グリフィン・ダン
作品データ
原題 Dallas Buyers Club
製作年 2013年
製作国 アメリカ
配給 ファインフィルムズ
上映時間 117分
映倫区分 R15+