「赤×ピンク」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。




赤×ピンク
2月27日(木) 10:00~ 角川シネマ新宿




好き度: ★★☆☆☆ /5点


坂本監督=エロ+アクションっていうのが定着しつつあるな!


坂本浩一監督最新作ということで角川シネマ新宿で「赤×ピンク」観てきました。エロとアクションフルスロットルで坂本監督のやりたいことというか本領が発揮される作品だと思いましたので楽しみにしておりました!

すげぇアガったし、エロくてよかったけど、なんか惜しい!という第一印象でした~!
非合法格闘技団体の「ガールズブラッド」のお話。キャラクターもいろんなのがいておもしろかったし、定番のおっぱいポロリのドロレスや、超カッコイイガチアクションもあってここのアクションシーンはやっぱりさすが坂本監督だなぁという迫力でした!

定番のドロレス!おっぱいポロリもあったり、すげぇカメラが股間によったり、さすがは坂本監督!




キャラクターがしっかりしてるのがやっぱり一番の魅力だと思いましたよ!

主人公は仮面ライダー555にも出てた芳賀優里亜さん、皐月という名前で性同一性障害に悩むキャラクター。心は男の子なので女の子が好きなのです。学生時代に母親に男物のエロ本が見つかったり、おそらくオナニーか女の子とのエッチが見つかった?とかいろいろトラウマがある模様で家出中。ずっと空手をしてたキャラで、アクションがめっちゃかっこよかったですよ~。あとから出てくる千夏とのフルヌードレズセックスシーンもあってすばらしかったですし、レズセックスを妄想しながらのオナニーシーンもあってすばらしくエロかったし、ちゃんと脱いでてエライ!タマフルでやったNU-RE-BA特集に出ていたヌレバンディアスさんも納得なはず!


皐月と千夏。この2人、よくがんばった!というNU-RE-BAでした!




DVの夫から逃げる千夏を演じる多田あさみさんもよかったです。名門の空手一派の家の娘さんなので超強い!アクションもきれてたなぁ。この多田あさみさんもしっかり脱いでてエライ!皐月とのレズセックスシーンも頑張ってました!


「まゆ、14歳」という超ださいリングネームのまゆさん。演じるは小池里奈さんという女優さん。このキャラクターはまじで非マッチョなのですが、「あの中に入りたいんです」とこの団体に加入。このキャラクターも過去にトラウマがあって、学生になっても赤ちゃんかごで育てられたというまぁ虐待って言っていいのかな?あれは。精神が完全にトラウマでおかしくなってて突然ボーっとしちゃったりするというキャラクター。




そして僕の一番の推しメンは普段はSMの嬢王様のミーコ。演じるは水崎綾女さんという女優さん。体の絶妙な肉感とミルコ・クロコップに憧れており立ち技へのこだわりというアイデンティティーをみつけるという展開とか超好きだったし、SMの女王様なのですが、すげぇいいやつ!人一倍周りが見えており、気配りができるのです。だからこそ、SMの嬢王様ができてるんだぞ!というSMの嬢王様の考察も興味深かったです。このキャラも過去にトラウマがあったりするのですがここはちょっとのれなかったなぁとかあるけど、かなーり好きなキャラクターです!! あと、このミーコとまゆの関係性萌えが最高に好きでした。このギャップはずるいよね~!これは萌えでしたな!


ほかにも脇のキャラクターもよくって、AKBのアイドル風だけど実は腹黒いヒール役のことか、AV女優の西野翔さん演じるナースキャラが超エロかったり、いろんな個性的なキャラクターがいておもしろかったです。オーナーの胡散臭さもよかったし、まさかのコーチ役に品川さんもびっくり。


オーナーさん胡散臭いけど、超かっこいいところがあったり。。


コーチ役はまさかの品川さん(左)。右は千夏のDV夫。めっちゃくちゃ強いのです!



で、お話はすげぇシンプルだし、香港映画とかにありそうな設定、惚れた女、仲間を取り戻すため一世一代のラストバトルに挑む!というもの。宇多丸さんがまどマギ評で言及していた、AKBドキュメンタリーの監督高橋栄樹さんが言っていたという言葉「今、日本でハードボイルドものをやろうとおもったら、やっぱり主演は女の子になっちゃう」というのをちょっと思い出したりしました。


この画はやっぱりアガる!!



で、坂本監督ということもあってアクションはすげぇ頑張ってるし、エロシーンもあって最高なんだけど、なんか惜しいぞ!というところがけっこうあったり。でも応援したい作品だし、試みはすばらいしと思うのですが…細かいところにちょいちょい気になっちゃうんですよね~


キャラクターの描き込みはいいのに、イマイチ使い切れてなかったり、もうちょっとえがきこんでほしかったなぁというのがところどころあって、まず僕の大好きなミーコちゃんの過去のトラウマ場面、義理の父親とやっちゃって~というところが完全に言い訳にしか聞こえなかったのは僕だけでしょうか…大好きなキャラクターなだけにちょっと残念でした。

この話でかなり大事な役割を担っている千夏。この千夏に、もうちょい感情移入の余地がほしかったです。もうちょっと描き込んでほしかったなぁ。皐月と千夏のレズセックスとかすげぇエロいからいいんだけど、すげぇ唐突に見えちゃいました。ラストも皐月とレズカップルになるっていうのもイマイチ千夏の描き込みが甘い分ちょっとのりずらかったなぁ。。

あとDV夫の敵ですが、教育委員会の幹事とかいろいろ手広くやってるみたいだけど、あまりにもビジュアルのバランスがどチンピラなので説得力ないし、キャラとしてステレオタイプすぎるというか軽いなぁと思いました。

あとラストバトルにまゆを出すの?と思ったのは僕だけじゃないはず。弱いキャラが修行しまくって強くなるとか、実は潜在能力があった!とかならわかるけどそうでもないし。。ここでこそ、AKB風のヒール役のやつをだすとか、もっとチームとしての説得力というか勝ちにこだわることの説得力がほしかったなぁ。

あとビール回し飲みからの唐突な水掛け合いっこもどこでやってんだ感も含めてちょっと笑っちゃいました。



と、いろいろ言いたいことはあるんだけど応援したい気持ちですし、いいところもいっぱいあったし!アクションはさすがだし、エロシーンもしっかりしてて支持したい!!

ラスバトルはやっぱ圧巻でした。僕の人生ベスト、アルドリッチのカリフォルニアドールズにも通じるような、「負けても愛してる。でも勝ってくれ!」精神のラストバトルはやっぱ最高なんだよなあ。そしてやっぱり僕の推しメンであるミーコのミルコ・クロコップリスペクトのハイキックで決めるところ。そして皐月VS千夏のラストバトルもやっぱアガったよ!!!前のタマフルのBL特集やコンバットREC氏がよくいうことにも通じるかもしれませんが、いわゆる同性もの映画の魅力もたっぷり詰まってると思うのでぜひ行ってみてはいかがでしょうか。



おわり。


◇◆注目ポイント◆◇

水崎綾女のハイキック


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スタッフ


監督 坂本浩一

エグゼクティブプロデューサー 井上伸一郎

製作 安田猛

   水口昌彦

企画 菊池剛

プロデューサー 大森氏勝

        千綿英久

        丸田順悟

ラインプロデューサー 湊谷恭史

原作 桜庭一樹

脚本 港岳彦

撮影 百瀬修司

照明 太田博

美術 丸尾知行

   沖原正純

録音 山口満大

編集 須永弘志

音楽プロデューサー 安東義史

音楽 三澤康広

主題歌 芳賀優里亜

アクション監督 こしげなみへい

助監督 伊藤良一

制作担当 小沼秀剛


キャスト


芳賀優里亜 皐月

多田あさみ 千夏

水崎綾女 ミーコ

小池里奈 まゆ

山口祥行 オーナー

前山剛久

杉原勇武

桃瀬美咲 モモミー

桜木梨奈

三田真央

西野翔

周防ゆきこ

大島遥

安田聖愛

人見早苗

榊英雄 安藤乱丸

品川祐 鮫島


作品データ

製作年 2014年

製作国 日本

配給 KADOKAWA

上映時間 118分

映倫区分 R15+