「キック・アス/ジャスティス・フォーエバー」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。




キック・アス/ジャスティス・フォーエバー
2月23日(日) 21:45~ TOHOシネマズ六本木


好き度: ★★★☆☆ /5点


マザーロシア様かっこよすぎぃぃ!!


キック・アスの続編というわけで、とっても楽しみにしてましたが監督がマシュー・ヴォーンではない!というがちょっと残念。それでもかなり楽しみにしておりました!というわけで2日目に劇場に行ってきました。


正直、見終わった直後はノレねぇなぁ……ビミョーだなぁ……と思ってたんですが一日立つと悪いところよりも楽しかったところのほうがいっぱいフラッシュバックしてきて。今は、前作ほどじゃないけどそれなりに楽しかったなっ!って感じです。


キック・アス1作目の魅力って、ヒットガールというキャラクターの痛烈な魅力っていうのはもちろんあると思うんですが、それ以上にやっぱり主人公のキックアスの描き込みがしっかりしてたからこそヒットガールがとても魅力的になったと思うんですよね。1作目のキックアスは草食系男子で非マッチョ。そいつがヒーローになるっていうものすごく我々ボンクラが感情移入しやすくなっていたんですが、今作ではというか前作のラストでは立派なヒーローになっちゃったわけで、今作であの時みたいなギャップを出すのが難しくなってるのが課題だと思ったんですよ。ふつうの少年とヒーローの間で揺れ動くというのは前作でキックアスがやった分、今作ではヒーローと少女の間で揺れ動くヒットガールという方向にシフトしたのはとてもいいと思いました~。


やっぱり「キャリー」じゃないよクロエたんwこっちだよ。


殺人マシーンの英才教育を受けたヒットガールをふつうの学校にぶち込んだらどうなるか?というストーリーは僕はすげぇ好きだし、もっと見たいくらいでしたね。ここ一本に絞っても良かったんじゃないかくらいです。(ま、でもこじんまりしすぎちゃうか)  ただ今回、ここのシークエンスがすげぇ雑で正直取って付けた感があるのも否めないのがちょっと残念。ただこの発想は大正解だと思いました!しかもここのシークエンスはもともと脚本になくて、もとの脚本をみたクロエたんが「こりゃダメだ。」ってことで自分でスクリプトドクター連れてきて、加えた展開らしく、クロエたんさすがっす!という感じです。



クロエの学園ムービーと、キックアスとジャスティスフォーエバーという自警団仲間たちという二本柱なのですが、このキックアス部分があんまのれなかったんですよね~。



ジム・キャリーというキャスティングはいいんだけど、取って付けた感がすごかったです。 あまりにも描き込みが薄すぎるきがしました。キックアスはナイトビッチとセックスしまくっててムキムキマッチョに成長してて、そのナイトビッチとのイケナイ関係があとあとなにか絡んでくるのかと思いましたが、そうでもないし、1作目の彼女は放置だし。ジムキャリーのカタキ!負け犬たちが集まって頑張るぞ!っていうチーム感はグッとくるんですが、そいつらが最後敵軍と戦うシーンとか、構図としてはアガるんだけど、正直魅力とリアリティを感じませんでした。いろいろとっちらかってる印象。


今回いちばんモヤモヤしたのが、キックアスの父親が死んじゃう場面。正直そこがバランスとしてどうなの?っていうか、そこがずっとモヤモヤが残ってる原因な気がします。前回のニコラス・ケイジの死の場面と比べても今回のキックアスの父親の死に関してはあまりにもキャラクターに愛がないというか、取って付けた通過儀礼にしか見えないし、前作のキャラクターを安易に殺して、それで成長ってなんか続編の演出としてすごくダサいと思います。息子の身代わりになる場面まではよかったのに!前作のニコラス・ケイジの死の場面にグッとくるものがあったのに比べて、やっぱ残念な場面だったと思います。しかもこれによってキックアスは成長したのかなぁ?大傑作「スーパー!」のごとく責任と結果を突き詰めるのは次作になるのかなぁ。スーパー!が1と2の間にあったっていうのが少なからず評価に影響している気がする。



ただ、今回は敵がすごくよかった!



レッドミスト改め、マザファッカー!自分の母親を殺しちゃう場面のさラップスティックっぷりとか笑っちゃったり、雑にあだ名をつけていく感じ、とにかく腹立たしく最低な男として描ききっていて良かったんじゃないでしょうか。で、今作のMVPがマザーロシア様ですね。



このキャラクターが最高で、この映画で一番魅力的でした。超かっこいい!マザーロシアが警察を10人連続でぶち殺す場面は最高でしたね。こいつぜったいチンコ付いてるよ!絶対巨根だと思う!めっちゃかっこよかったです。ヒットガールとのタイマンも最高でした!!


ヒットガールも動きは正直モサくなってるかなぁと思うところもありましたが、やっぱり魅力的。バイクすげぇよかったなぁ。カー上のアクションとそこのスプラッタぶりもとてもよかったです。全速力で走ってる車から振り落とされた人間はどうなるのかをしっかり描いてて偉い!あとゲロとゲリをお見舞いするなぞの棒もよかったですwゲロとうんこをしっかり写していたので2割増!


3作目への含みもけっこう残してたし、次への橋渡し的な役割もあるのかなぁと思うとこのモヤモヤ感はいい意味で捉えることもできるのかなぁとも思いました。が、やっぱり全体的に取って付けた感をすごく感じてしまいまして……要素増やしすぎてしかもそれが整理されてないという印象。しかーし好きなシーンもいっぱいあったし、マザーロシアが最高だったりキャラクターも魅力的だったり、クロエたんの学園コメディ方向の発想はすげぇ好きだし、嫌いではなです!楽しかったよ!




見てこの写真。あのマクラビンが!クロエたんとこんな感じで写真とれるところまで!!と考えるとなんかすげぇ胸熱な写真でおわります。(マクラビンのくせに!笑)





◆◇そーす太郎的注目ポイント◇◆

マザーロシアの活躍っぷり





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スタッフ


監督ジェフ・ワドロウ


製作 マシュー・ボーン

   ブラッド・ピット

   アダム・ボーリング

   タルキン・パック

   デビッド・リード


製作総指揮 マーク・ミラー

      ジョン・S・ロミタ・Jr.

      スティーブン・マークス

      クラウディア・ボーン

      ピエール・ラグランジェ

      トレバー・デューク=モレッツ


原作 マーク・ミラー

   ジョン・S・ロミタ・Jr.


脚本 ジェフ・ワドロウ


撮影 ティム・モーリス=ジョーン


美術 ラッセル・デ・ロザリオ


衣装 サミー・シェルドン・ディファー


編集 エディ・ハミルトン


音楽 ヘンリー・ジャックマン

   マット・マージェソン


キャスト


アーロン・テイラー=ジョンソン デイブ・リズースキー/キック・アス

クリストファー・ミンツ=プラッセクリス・ダミーコ/マザー・ファッカー

クロエ・グレース・モレッツ ミンディ・マクレイディ/ヒット・ガール

ジム・キャリー スターズ・アンド・ストライプス大佐

モリス・チェスナット

ドナルド・フェイソン

ジョン・レグイザモ

クラーク・デューク

オーガスタス・プリュー

リンジー・フォンセカ

リンディ・ブース

ロバート・エムズ

モニカ・ドラン

スティーブン・マッキントッシュ

オルガ・クールクリナ

ダニエル・カルーヤ

トム・ウー

アンディ・ナイマン


作品データ

原題 Kick-Ass 2

製作年 2013年

製作国 アメリカ・イギリス合作

配給 東宝東和

上映時間 103分

映倫区分 R15+