「ヌイグルマーZ」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

そーす太郎の映画感想文

しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。





ヌイグルマーZ
1月31日(金) 13:20~ 新宿バルト9


好き度: ★★★☆☆ /5点


ど真ん中ストレートのまっとうなヒーロー映画!



ヌイグルマーZ、バルト9で観てきました。井口作品ということで前売りは買ってありましたし、長年映画秘宝を愛読しているものとしてはこれは行かなきゃなぁと思ってましたし、大好きな武田梨奈ちゃんが出てるといいうわけで見てきましたよ。


というわけでヌイグルマーZ、とてもまっとうなヒーロー映画で感動しました!


このヌイグルマーZ、ヒーロー映画として正しすぎる!井口さんのヒーロー観、これがとても素晴らしいのです。ノーランをはじめマンオブスティール製作陣に見せて、ヒーローとは何か1から勉強して欲しいくらい、ヒーローとは何かという本質が詰まっているように思いますし、マンオブスティールに足りなかったものが全て詰まってると言えます。


ヌイグルマーZ、「辛いことには想像力で勝て」というメッセージのもと、ラストではヌイグルマーというヒーローが人の「想像力」をパワーにして、空を飛ぶんですよね。この空を飛ぶシーンの持つカタルシス!ここのポイントは「僕らの想像力を体現してくれる存在としてのヒーロー」だからこそ感動的なんですよね。こんなこと起こりうるのか?ということを体現して、圧倒的な「善」として、人々を救う。このヒーローとして当たり前のことを照れずに真正面からやってのける井口昇監督のヒーロー観はほんとうに信用できる。シンプルなヒーロー映画のカタルシスから逃げたマンオブスティールはこの映画のあしもとにも及びませんよ!


「想像力で立ち向かえ」というメッセージも井口監督だから描けることであり、僕らのような非マッチョの人間、ヒーロー側ではないヒーローに憧れる側の人間への、讃歌です。しかもそれを体現するのが、非マッチョ側の人間でありマッチョ(ジャッキーやブルースリー)に憧れるしょこたんであるということが素晴らしい。だからこそ感動的なんですよね。



映画秘宝で、しょこたんのカンフー映画愛に触れている僕らにとって、とっても感動的だったしょこたんのヌンチャクアクション。ここもまた、想像力を体現してしょこたん自信がヒーローになった瞬間であり、夢を叶えた瞬間であるから、とても感動的だし、ここにヌンチャクアクションをぶち込んでくれた井口監督の優しさであり、愛!素晴らしいです。


その他、小ネタもおもしろかったです。まさかエド・ウッドの「死霊の盆踊り」オマージュを日本映画で観ることができるとはw その名も死霊の阿波踊り!!

わざわざ、女優さんに「死霊が?!」って言わせてるあたり、確信犯だと思いますw
ギターでゾンビをかく乱するシーンがあって、すげぇ変なんだけど、なんかわかんねぇけど感動的でした。バックで流れてる曲を響子がついにはいっしょに歌っちゃったりして、明らかに変なんだけど、不思議なマジックが起きてる気がしました。

死霊の盆踊り デラックス版 [DVD]/ジャパンホームビデオ
¥4,935
Amazon.co.jp


とにかく、井口印の無茶苦茶な映画なんだけど、最後にはシンプルなカタルシスが爆発する、不思議な映画であり、監督だなぁと。井口作品にしては、ゴアそしてエロ描写をもうちょい攻めてもいいんじゃないかなぁなんて思うところもありましたが、まぁレイティングのこともありますし、子供に観て欲しいところでしょうし。。。


ほんとうにおっぱいから何か出すのが大好きな井口監督、今回もあります!(あの、おっぱいの大きさと女性の顔リアリティーがすばらしかったですw)


最後に僕の推しメンは、「クソがぁぁぁああああ!!」と銃を乱射する『片腕ロリータ』の高木古都さんですね。水着でざるそば!




2009年のミスマガジンらしく、普段はこんな感じらいしよ!ドキッ!



◆◇そーす太郎的注目ポイント◇◆

想像力を体現する存在としてのヒーロー、ヌイグルマー。


おわり


----------------------------------

キャスト

    中川翔子 鮎川夢子(ダメ子)
    武田梨奈 ヌイグルマー/キルビリー
    市道真央 鮎川響子
    北原帆夏
    高木古都 片腕ロリータ
    ジジ・ぶぅ 赤ちゃん人間
    藤榮史哉
    今泉ちえこ
    八幡愛
    高田莉沙
    坂本亜里沙
    平岩紙 鮎川冬子
    斎藤工 コージ
    猫ひろし タケシ
    山寺宏一 デパルザ・チャーリー(声)
    阿部サダヲ ブースケ(声)


作品データ
製作年     2013年
製作国     日本
配給     キングレコード、ティ・ジョイ
上映時間     99分