松園と華麗なる女性画家たち ~野口小蘋~ | そんな感じ。 since March 28, 2005

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2015年05月17日(日) 晴れ


昨日は、山種美術館で開催されている特別展『松園と華麗なる女性画家たち 』のブロガー内覧会に行ってきました。


今回の特別展は、実践女子学園香雪記念資料館とのコラボで、同資料館所蔵の松園と並んで女流画家として帝室技芸員に選出された野口小蘋(のぐち しょうひん)の作品も多数展示されています。


小蘋の「西園雅集図」はすばらしかったです。

今回の特別展で一番、魅入ってしまった作品です。

むっちゃくちゃ上手くて、作品の世界に惹きこまれてしまいました。

解説を見ると、中国の宋代の著名文人勢揃いの絵らしいのですが、その場では気持ちがそわそわして、誰が誰かと特定できず・・・。

今、写真を見ながら、解説文と照合して、ようやく分かった!


※作品の写真は山種美術館の許可を得て撮影させていただいております。


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野口小蘋 「西園雅集図」 1896 (明治 29 49歳作 )年 絹本・彩色 、実践女子学園香雪記念資料館所蔵


『北宋時代、画家・王詵(おうせん)の西園に当時一流の文人墨客16名が集い優雅な宴を催した。

その様子を李公麟(りこうりん)が描き、米芾(べいふつ)が記したとされるのが「西園雅集図」で、本作品はその記述を絵画化したもの。

画面下半分を占める人物群のうち、左下の芭蕉扇を手にするのが黄庭堅、中央の黄色の道服を着けて筆を取るのが蘇軾、その右側の机に受かって筆をとるのが李公麟、左側奥の岩壁に題字を書すのが米芾と考えられる。』


解説を見て、あまりのビッグネーム揃いにのけぞった!

王詵は、中国,北宋の宗室画家で、英宗 (在位 1063~67) の皇女の婿で,画家のパトロンとしても著名。

蘇軾,黄庭堅,米芾らと交流があった。
李公麟って、あの瀟湘臥遊図巻 を描いたいう説もある人。


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野口小蘋 「西園雅集図(部分)」 1896 (明治 29 49歳作 )年 絹本・彩色 、実践女子学園香雪記念資料館所蔵


左下の芭蕉扇を手にするのが黄庭堅

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野口小蘋 「西園雅集図(部分)」 1896 (明治 29 49歳作 )年 絹本・彩色 、実践女子学園香雪記念資料館所蔵


中央の黄色の道服を着けて筆を取るのが蘇軾


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野口小蘋 「西園雅集図(部分)」 1896 (明治 29 49歳作 )年 絹本・彩色 、実践女子学園香雪記念資料館所蔵


その右側の机に受かって筆をとるのが李公麟


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野口小蘋 「西園雅集図(部分)」 1896 (明治 29 49歳作 )年 絹本・彩色 、実践女子学園香雪記念資料館所蔵


左側奥の岩壁に題字を書すのが米芾


それにしても、岩に書いた米芾の字って、すぐに消えてしまわないか!? 勿体ない!