今回は、7月10日(日)に行った

「心とからだのリラックスワーク」の報告です。
 

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 心とからだのリラックスワーク
   テーマ:勁功の探究

〜脱力流体と重力による力の発揮〜

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6月は《基本編》、

7月はその《応用編》で、

ともに内的知覚力を養成するワークを

たっぷり、じっくり行いました

 

【現状把握】

はじめに、2人1組になり、

「腕の脱力チェック」

「力の発揮チェック」等

のチェックを行うことで、

現状の自分の状況を確認しました。

 

このチェックの中で、

身体は

緊張すると固体化して不安定になり、

それに対して、

脱力してリラックスすると

身体は柔らかくなり、安定するということ
を確認しました。


 

【レクチャー】

プリントをもとに勁功の解説をしながら、

それがどういうことかを実際に身体を使って

確認していきました。

 

 

以下は、配布資料の抜粋(要約)です。
………………………


【勁功】とは…内功修練の1つ。

 内功とは、

 内的知覚力を高めて自然の法則と調和した

 心とからだを養成するための感覚修練。

 

【勁】とは…重力による力。

【勁】とベクトル感覚…基本は下向き。

【勁道】とは…勁の通る道筋。

【重み】とは…身体内の内圧(水圧)を変えることで

 勁を生じさせ、力を発揮する部位に集める。


(以上、配布資料より)
………………………

 

初参加の方にとっては

聞き慣れない言葉が多かったと思いますが、

レクチャーの中で行った

【身体の特性】を感じる実験から、

興味深そうに楽しみながら

自分の身体を通して検証するように

行っていました。

 

身体の特性は

流体であり、

弾性体であり、

吸収体である。

 

ということで、相手の腕に触れながらそれぞれの

感覚をじっくり感じてみる。

 

《流体》…

人体の成分は70%が水分。

水の入った柔らかい皮袋をイメージする。

押すとへこみ、放すと戻る。

揺らせば、プルプルと揺れる。

 

《弾性体》…

皮膚は柔らかいゴムをイメージする。

ゴムのような弾力があり、

つまめば伸びる、放せば戻る。

押せばボヨンと跳ね返ってくる。

弾性が強いほど跳ね返る力が強くなる。

 

《吸収体》…

ギュッと握られると

その力が腕の中に入ってくる。

息を吸いながら

その力をさらに身体の中に吸い込み、

息を吐きながら相手に返してみる。

その時、

腕が膨らんだりしぼんだりしているのを感じる。

 

この時点で、

皆さんはすでに前提の身体感覚を

じっくり感じている状態だったので、

ワークに入ってからの感覚取りもしっかりと

知覚して納得しながら取り組めたようでした。

 

………………………

 

【流体感覚の養成】

 

「手首持ち落とし」で

流体感覚を感じていきました。

 

1.水袋の中で骨を動かす練習

手首を持たれていても、

それ以外の大部分は自由に動く。

さらに、よく感じてみると、

骨まで握られてはいないので持たれている

手首も自由に動く。

 

2.身体を左へ傾けてお水を指先に流す。

…握られている手首の内側を通って

 お水が流れていく感覚

 

3.今度は身体を傾けず、

 左脇〜脇腹を緩めてお水を指先に流す

 

4. 同様に右手も行い、

その感覚のまま背骨を真直ぐ立てていくと、

両手が重く安定し持ち上がらなくなっている。

 

………………………

 

【勁道を通す-1】

座った姿勢で勁のベクトル感を感じてみる。

相手に両肩を押さえてもらう。

 

・楽に座った姿勢から胸と腰を緩めて沈む →下降ベクトル

・沈んだ力をもらいながら背筋を立てる  →上昇ベクトル

 

この時感じたいのは、

脱力することによって

床を踏むことができていることと、

床を踏むことによって

自然と上向きの力が上がってきていること。

→これが勁の通った身体。

 

その状態で、

相手に肩をしっかり押さえてもらいながら

肩まで上がってくる勁の感覚を感じる。

→その感覚のまま立ち上がると楽に立てる。

 


 

力んだ感じがないほど、

勁の力は強くなっていくのを感じる。

 

ここで、

下降ベクトルから上昇ベクトルを基本に、

さらに様々な方向にベクトルを変化させながら、

「座取りの技」

「投げの動作」

「歩きの動作」など、

応用動作のレッスンをしました。

 

..................................


【勁道を通す-2】

さらに、その力を強化する秘訣

「円とう」をご紹介しました。

 

円とうは、

太極拳における要訣(姿勢上の注意点)の1つです。

円とうの基本は馬歩。

 

 

馬歩の立ち方は、

足幅を肩幅の1.5倍位に開き、

足先を正面に向け、

脱力流体で立つ。

背筋は真直ぐのまま

ゆっくり股関節と膝を緩ませ腰を落とす。

腿は外転、膝下は内転。

 

大切なのは、

股関節の抜きで

股関節がアーチ状に開いた状態にすること。

 

お相撲の四股から馬歩の立ちを覚えよう。

こちらのブログが参考になります。

http://ameblo.jp/tao-oneness/entry-12182561843.html

 

馬歩の感覚のまま足を肩幅まで戻すと、

普段とは全く違う感覚で立てる。

身体はどっしり安定する。

 

そこで、1つの例として、

しっかり立った人を動かすチェック

をご紹介しました。
 

肩まで上げた勁を、

肘、手首、掌へと通し、

そこから、円とうで沈むと、

しっかり立っている相手の

腰が一気に取られる。

 

1)脱力流体で沈み上昇ベクトルを肩まで上げる


3)勁を肩から掌まで通す


4)円とうで沈み一気に勁を発する

 

力ずくで相手を押そうとしても

なかなか動かすことはできないが、

脱力すればするほど

地球から返ってくる力が大きくなり

楽に相手を動かすことができる…

 

これを参考に、

「上腕持ちで身体を回転させる」

「しっかり立った相手の腰に手を置いて

相手を動かす」等、

中心力強化チェックを行いました。

 

力づく   →相手は動かない

脱力+円とう→相手を楽に動かせる

 

ほぼ全員、同じ結果になりました。

力づくと勁力とを比較したことで、

そのあまりの違いに

お〜っ!

すご〜いっ!

面白〜い!

え〜っ?!

不思議〜!

なるほど!
等々、しばらくの間、

道場全体に驚きと感動の声が

響きわたっていました。

 

通常の筋力とは身体の使い方が全く異なり、

力(筋力による力)を抜けば抜くほど

力(重力による力)が出る!

ということを実感する瞬間を

皆で共有する場になりました。

.............................

 

【心への影響】

最後に、

勁の通った身体感覚でいる時の

心の安定度をチェックしました。

 

当日は、座っている所に「エイッ!」

という気合いと共に正面打ちされる(寸止め)

というプレッシャーを受けてみました。

 

普段の自分だと     
→恐怖心が増し身構える感じ、

勁の通った身体を意識すると
→相手の勢いが自分に入ってくる
感じがなく、落ち着いて向き合える感じ。

 

この実験から、

身体の状態が心にも大きく影響を与えている

ことを確認しました。

 

…………………………

 

3) 参加者の感想

 

●とても面白かったです。

股関節の力を抜くだけで、

力が伝わるのが驚きでした。

このような大きな力が

人間には備わっているのだ

ということを改めて感ずる

ことができました。

 

●円とうからの勁の流れが

あまりに見事に力になるので

驚きました。

改めて勁とは何なのかという

疑問が大きくなりました。

 

●手を持たれると

全身が固まるというのは、

人に対面した時に

日常的にしているなあー。

逆に言えば、

今日のワークが日常的に活かせる

ということだ。

ワークの最後では

お互いの身体が緩んだ。

流体になっていると

相手との密着感ができるので

動きをより小さくできるのだ

と思いました。

関係が生じた時には

すでに重力のベクトルが

生じているということでした。

そのことを感じられるように

なりたいと思いました。

 

●勁の感覚を

段階的にステップを踏んで

教えてもらえたので、

わかりやすかったです。

日常生活にも意識して

取り入れていきます。

ありがとうございました。

 

●始まった時と終わった時の

腕の感じ、落ちる腕チェック、

胴上げの感じが全然違いました。

楽に受けられるし、

皮膚の感じ、重さ感が

さらに柔らかく重く感じました。

何より脱力流体の大切さ

を感じました。

 

●普段の修練で

疑問に思っていたことが

かなりクリアーになった。

円とうで、これほど緩むとは

目から鱗であった。

 

●久々の参加でしたが、

楽しく過ごすせました。

身体の力が気持ち良く

抜けていく感覚をつかめました。

普段でも意識して

取り入れていきたいですし、

意識をしなくても取り入れられる

ようになりたいです。

 

●初体験だったのですが、

先生の説明がとても丁寧で

分かりやすかったです。

ペアーの方が私の体の状態をみて、

こうするともっといいよ!

というアドバイスをいただき

とても勉強になりました。

同じ体なのに、

最初と最後では全く異なる

在りように感じられました。

こわばった固い体から、

水で満たされて柔らかく

自由に変えられる身体に

なったことに驚きました。

前半のチェックでは、

力(筋力)を

どこかにかけることで

反対に他の部分が軽くなり

弱くなっているような

感覚がありましたが、

勁を通すと、

バランスが崩れず

ずっと安定している感覚に

なったのが面白かったです。

 

●勁とは、

重力からもらう力

であることを明確に

認識できました。

そして、

勁が通った身体と、

通ってない身体では、

働きに歴然とした違いが

あることが解りました。

いかに、自然と調和して

生きることが重要か

改めて感じることができました。

 

●勁の流れを

より感じることができました。

1回緩めて身体が沈むと、

床にぶつかって勁が上がり、

背骨が立っていく流れは、

繰り返し行うとだんだん

やりやすくなってきました。

勁を流す練習で

肩コリがいつの間にか

なくなっていました。

最後のワークでは、

緩んで勁を通すと、

外側にもエネルギーが広がり、

空気感が変わる気がしました。

 

●相手の身体の変化が自分に伝わる

のをすごく感じ驚きました。

力づくで相手を動かそうと

すると反発して動かないけれど、

流体、弾性体、吸収体

を意識すると

相手と一体になって

簡単に動く感じが分かって

面白かったし、

不思議でした!!

 

★☆……………………………………………

 

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★☆……………………………

 

〈編集後記〉

 

今回の特集はいかがでしたか?

 

体験していない方には解らない

ことも多くあったのではないか

と思います。

 

感覚修練を文章で表現するには

限界があることを

つくづく感じます。

 

百聞は一見にしかず

百見は一体験にしかず…

 

ということで、

8月も同じテーマで

勁功の探究の最終回

《総集編》

を行いますので

ぜひご参加ください!

 

【次回のリラックスワーク】

テーマ 勁功の探究《総集編》

月日 8/14(日)

時間 10:00〜12:30

開場 9:30受付開始

チラシはこちら

http://www.taopl.com/pdf/relax_work.pdf

 

初参加の方も歓迎します♪

キャンセル待ちまであと3名です。

お申込はお早めにお願いいたします。


 

最後までお読みいただき

ありがとうございました♪

  

★☆………………………

 

〈編集後記〉

体験していない方には解らないことも

多くあったのではないかと思います。

感覚修練を文章で表現するには限界が

あることをつくづく感じます。

 

百聞は一見にしかず

百見は一体験にしかず…

 

ということで、

次回も同じテーマで

「勁功の探究」の最終回《総集編》

を行います。

8月14日(日)10:00〜12:30(9:30受付開始)です。
ぜひご参加ください!

 

チラシはこちら

http://www.taopl.com/pdf/relax_work.pdf
 

 

 初参加の方も歓迎します♪

キャンセル待ちまであと3名です。

お申込はお早めにお願いいたします。

 

最後までお読みいただき

ありがとうございました♪