【英語で子育て】インサイドヘッド(原題:Inside out) と「感情と向き合う」教育。


こんにちは。英語を教えながら
英語の先生の先生をしています、ミツイです。


アメリカでの「インサイドヘッド」公開に合わせて
書いたメルマガ記事をご紹介させてください。


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California Downtown Disney にこんなのがありました♡
すごく可愛い!!!




以下、メルマガ記事より一部抜粋しています。



「インサイド・ヘッド」
人の感情が擬人化されているお話です。


物語を簡潔にまとめると
「どの感情も大事だ」ということになるんですが

このメッセージ、最近アメリカで
人気が出てきている子育て法に沿っています。

(さすがPixar!!)



「子どもの感情にどう向き合うか」
ということがポイントとなってくるのですが………、


例えば!

小さい子どもが
親の予定通りに動きたくなくて愚図った時。

あなただったらどうしますか?



多くの方が、どうにか子どもを宥(なだ)めて
「ほら、行こう」と予定通りに動くと思います。

泣き叫んでいる子には「泣かないの!」と言ったり、
力づくで連れて行ってしまう人もいると思います。



でも、我が家を始めとするアメリカの一部の家庭では…







まず、そういう時の
「交渉の仕方」が適切かどうかをチェックします。


泣き叫んで愚図るのはダメ。


泣き叫ばれていたら、お互いの意思疎通が出来ないから
子どもが泣き止むまで待ちます。



「泣かないの!」とかは絶対に言いません。



「泣いても良いけど、
 お話できるくらいに落ち着いたら教えてね」

「泣いているだけだと
 ○○がどうして泣いているのか分からないからね」

「落ち着いたらお話して教えてね」

そう声かけをして、傍で待ってあげます。



何かをしたくないという気持ちも
泣き叫びたくなる気持ちも、悪いことではないんです。

でも、それだと話し合いが出来ないのは事実。

なので、気持ちが落ち着くまで待ってあげます。



子どもが落ち着いてから
「どうして泣いていたの?」と聞き、

子どもに
自分の感情と向き合う機会を与えます。

そしてそれを言語化させるのです。



「ママ、行きたくないよ」とだけでも言えたらGood。


「何で行きたくないのか」
「代わりにどうしたいのか」
ということまで言えたら、尚Goodです。


お喋りが上手でない子でも、
こちらが誘導してあげると
きちんと自分の感情に向き合い、それを教えてくれます。



そして、子どもが「行きたくない理由」を説明出来て、
その日の予定が融通の利くようだったら
極力、子どもの希望に沿ってあげます。


例えば他の家族と一緒に行動したりしていて
どうしても予定を変更するわけにはいかなかったら

その旨を説明して、子どもに少し頑張ってもらいます。


他の家族と一緒に行動をしていて
どうしても子どもが頑張れそうになかったら

予定を変更させてもらって違うことをするか、
その時だけ別行動をします。



それだけ子どもの意志や望みを尊重してあげるんです。
それだけ親も融通をきかせて、臨機応変に対応していくんです。




こうして

1.どんな感情を抱いているのか認識させる
2.感情に「良い、悪い」はない、ということを教える
3.感情任せに行動しないで、落ち着いて感情と向き合う

というのは、

今やアメリカでは(意識の高い学校限定、となりますが)
幼稚園で養うべきスキルとして認識されています。



我が家の長男は今秋から1年生になるのですが、

1年生目前ともなると、
「When I feel mad, I can drink water.」
「When I am frustrated, I can take a deep breath.」
「When I am overwhelmed, I can close my eyes and count up to three.」
というように、

コントロールするのが難しい感情を感じた時に
どういうStrategyを取ることが出来るのか、ということを
シッカリを学んでいます。



大事なのは
どんな感情でも尊重すべきだ、ということです。

例えば
我が家の次男は今秋から幼稚園年中さんになるのですが

「If there's someone who isn't nice to you, you can just walk away.」

というように、自分の感情を大事にして
適切な行動をとれるようにしよう、ということを既に知っています。



もちろん、好きでない友達を避けてばかりもいられないので
長男くらいの年齢になると

「You don't have to like everyone but you still need to be nice.
If you don't have anything nice to say to your friend, don't say anything.」

ということを、きちんと学んでいます。



もう少し大きくなると、今度は

「Even if you don't like something about your friend,
there got to be something good about him/her.
So don't focus on the negatives. Focus on the positives.」

というように、人付き合いの方法を
1つレベルアップさせることが目標となります。



こういった子供へのアプローチは、まだまだ新しい動きですし

我が家の子ども達が通う学校のように
幼稚園から5年生まで一貫して
こうして「自分の感情に向き合うこと」を教えている学校は
全米でもまだ数えるほどしかないと言われています。


でもきっと、この映画「インサイドヘッド」効果で
こうして「自分の気持ち」に向き合うことの重要性が
より広く認識されていくことになるでしょうね。



どんな感情も大事。
そして、どんな感情でも、Expressすることが大事。

そんなメッセージが含まれている作品です。



皆さんも、できたら是非英語版を観て
英語版ならではの台詞回しを楽しんでくださいね。



英語版予告編


Sadness: "That's long-term memory. You can get lost in there."
Joy: "Think positive!"
Sadness: "Okay. I'm positive you'll get lost in there."



I just love Sadness.


※こうした「自分の感情と向き合う力」をEmotional Intelligenceと呼びます。
興味のある方は是非リサーチしてみてくださいね。



Happy Learning & Happy Teaching!