富良野 十勝岳 白銀荘前温泉キャンプ場の夕陽


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「黎明の舞」



その麗しき瞳さやかに

君いずこへや心を向けん


孤独の衣を羽衣として

はるか黎明と空に舞へ


その麗しき明日を夢に

君いつの日も君となれ



黎明:(れいめい)

自由詩人!松尾多聞のブログ

走り抜ける夏。

かえりみる思い出。

身体に沁みこんだ太陽の残像。

波の吐息の中で繰り返される幾重もの営み

僕はここにいる

波に促された大地の鼓動の中で、この夏の真ん中に






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詩集「渚の詩人」 多聞


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初 夏 の 紅

  


漆黒の空を

 


日は射し蔭りゆく

 


つかのまの時空に

 


夕陽を彩り消えた人

 


風も雲も置き去りにして





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 夏のせせらぎ


伸ばす手に心を伝えて
天の川で洗い流したら
心は美しくなるのかな

心配ばかり掛けた人に
いつか胸が張り裂けて
僕の本当が伝わるかな

話つづけたあの日から
逃げずにいられるかな

高い夜に願いを浮かべ
僕は目を薄めていたい
こんなにも美しいから






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 石狩の海


太陽にあこがれて
この恋を決めたのに
砂を照る想い出は
私の心を焼き尽くす

さよならの夕立が
私の心を冷ますけど

絡みつく砂のよう
私の恋はかわらない

打ちつけて打ちつけて
石狩の浜に消えようと

潮騒はわたしのために
生きる意味をくり返す

濡れそぼる人たちを
陽はきっと照らすから
太陽にあこがれた
私の願いは叶うから








渚のまぼろし


この恋は真夏のパラソル


夕陽を見つめ閉じてゆく


そんなこと知ってるのに

 






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潮   騒


賑やかだった浜辺
行過ぎる人達を見送りながら
僕は琥珀に染まる空と海へ

海面は涙のように銀に滲んでく
潮騒はいにしえびとの叫びを運ぶ

幾つも繰り返される過ちを
幾つも繰り返してきた過ちを
そのたび君が許してくれたように
許されるためにここにたたずむ人

人はなんて悲しいの
僕はなんて無力なことだろう

君よ懐かしい人よ
いま僕はどこにいるの

潮騒よいにしえの心よ
僕に力を与えてください

幾つも繰り返される過ちを
幾つも繰り返してきた過ちを
そのたび君が許してくれたように

両手を大きく広げて
今日も潮騒を聞いていた







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 海 を 渡 る 風


数珠繋ぎのテトラポットを登り
いつも地平線のありかを探した

カモメは空で首をかしげながら
背伸びする僕に不思議そうだね

心は遠く海を渡ってゆくけれど
身体は海を歩んでいけないんだ
優しい家族がいた彼女の元へは

波よテトラポットを濡らしてよ
僕の絆を湿らせて強く滑らかに

数珠繋ぎの想い出をいだくまま
もっと大きく背伸びをしてみた







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恋を眠らせて


波に濡れる砂に
想い出を敷きつめて
たった独りの観客席

しまい切れない
真夏の恋だから
眠らせて横たえて
子守唄を唄って

星のオーケストラに
灯台の灯が踊る
漁火のスクリーンは
面影を映し出す

零れ落ちる夢を
しまうすべを知らず
眠らせて横たえて
この恋を眠らせて

移ろう風達よ
唄いつづけていて
朝に照らされ眠るまで







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  渚 の 少 年


サーフボードを抱えた夏の日
何度も塗られた白いペンキの海の家
遠いうねりを見つめては心膨らませ
この身を疾駆させることを待って

水のトンネルを抜ける希望の時
僕は白羽の矢となっていた

あの子はみているのかな
いま僕は海に染まっている

膝を抱えてみていた落陽(らくよう)
何度も語り合った白いペンキの海の家
遠い未来を見つめては心膨らませ
僕達が駈け行くことを夢見て

信じれば夢は必ず叶うはずだよ
君のため僕は希望の語り部だった

潮騒が穏やかになってきたね
いま海は琥珀に息づいている

あの夢を抱えたままの夏の日
ペンキがはがれてしまった海の家
遠いうねりに想い出を探しているよ
渚に素足のままで夕陽をまって

未来の僕はここにいるんだね
希望だけを捨てないままに

あの子は覚えているのかな
いま僕は信じた夢に染まっている
 





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ルーラン海岸

 
薄紅のハマナスを摘んで
そっと君の髪に飾った日
   
ルーランの浜辺は優しく
西の果て遠い地平線には
海の蜃気楼が浮んでいた
   
目を細めてみていた魔法
揺らめいていつか消えた


ハマナスが実をつける頃
夏の日はもう去っていた
   
ルーランの伝説が聞えた
涙の岩はハマナスいろに
君はもう届かない蜃気楼
   
肩をすぼめて見てた落日
胸までも零れ落ちた水滴
 
  ハマナスは砂丘をつくり
そして砂丘は海へ伸びる
   
ルーランの想いで蜃気楼
君は小高い砂丘となって
想い出をここに止めおく
   
ハマナスのまぁるい実を
そっと岩の上に飾ろうか
 


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【ルーラン海岸】
 
厚田村の北端、国道231号沿いのルーラン海岸は、
平成2年に指定された暑寒別天売焼尻国定公園の一部。
海に岩壁が突き出た義経の涙岩と呼ばれる洞窟が、
厚田の観光シンボルとなっています。
 
所在地■北海道 石狩市厚田句大字安瀬村
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渚 の ギ タ リ ス ト

   
ギターを抱えて見た夢は
焚き火の炎と舞いあがり
銀色音符が星にかわった
   
思いを爪弾くアルペジオ
奏でるたびに光りを放つ
   
あの星は誰が歌ったのだろう
ひときわ悲しいカシオペアを
   
海に投げ出す願いの声は
季節が音符に染め上げる
   
愛しい人へ残していける
永遠の歌となるのだろう
いつまでもいつのときも
   
ギターを抱えた浜辺には
恋人達の詩がこだまする
そして私を包み込むよう
一緒に歌ってくれていた








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あのとき僕は君と海が見たかった


揺らめく焚き火の炎に
もどかしく打ち寄せる白波を見ていた

サウンドオブサイレンス
僕は大自然のささやきの中
もう一度 幻想を追いかけている

西に浮かぶ満月に追いやられて
真空に輝くカシオペア

はっきりと舞い上がる僕がいる
見つめる刹那と見つめ返す刹那
確かに時は自由にさ迷っていた

今 もう一度

もう一度君がいたら
僕は話続けることが出来る

もう一度君がいたら
大切なことを教えられるのに

もう一度君がいたら
僕は謝る事が出来るのに

いまもう一度
僕は君と海が見たかった





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君 の 詩 (うた)

 


その か細く白い腕に
投げ出される液体のダイヤ
少しだけ震えていた君の肩

   

君の吐息がこうして広がって
夜空を覆う星座になったよう

   

僕の言葉は風のよう
君を通りすぎては消えていく

   

もうすぐ新しい朝が来るね
遠く丸い水平線に太陽が昇るよ

   

今ぼくの胸は君でいっぱいで
壊れそうなんだ だから

   

その肩を抱くため
気持ちを温もりに託して
君の詩をうたってあげる

   

そんなことしか出来ないけれど


なにも出来ない僕なのだけど





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     「心銀河」



     もし君がくじけても


     泣いたって僕がいる



     時間も距離も消して


     きっとだきしめるよ




     もし君が信じるなら


     いつだって共にいる



     僕の心で世界を創り


     君を優しく迎えよう



     もし君がくじけても



     そう君が信じるなら







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