どうして自分ばかりが大変なの?

そう思っていた時期、私はなんだか

いつも怒った顔をしていた気がする。


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夜も眠れない。だって

起こされるのはいつも私。
日中も、

子どもたちは大抵お腹を空かせていて

片付けた、と思ったらすぐに食べたがる。

 

テーブルはぐちゃぐちゃ。

台所は洗い物の山

洗濯物はどんどん溜まる。

 

夫は何も気づかないで、

自分の汚れ物を洗濯の山に追加する。

片付けしているそばから、何かを出して放置する。

 

出かけて帰ってきたら

ソファにどかっと座ってくつろいでる夫の傍ら

私は子どもたちの服をひっぺがして風呂場へ送り込む。

飛び跳ねるボールみたいなこどもたちの、

びしょびしょに濡れた体をタオルで拭って

服を着せる。
そんなことだけで、時計を見ると
うんざりするくらい、時間が過ぎている。

それでも終らない、ママとしての仕事。

ご飯を作ること
子ども達に食べさせること
後片付け
それから、寝かしつけ。

子ども達が寝たら、やっと一息つける。
だから私は、一刻も早く寝てもらいたかった。

なかなか寝ない子ども達。
はしゃいで、笑って、ベッドのなかは騒々しい。

私はふとんの中の次女を叩いた。
子ども達が寝ないことに腹を立てて。
何度も、何度も叩いた。
すると、次女は笑ってこっちを見た。
遊んでいると勘違いしていた。
それでも、私は叩いた。
そしたらだんだん、私の剣幕が伝わって
次女は泣き顔になっていった。
それを見ていた長女がまっすぐ私を見て
言った。

ママ、叩いていいよ。

私は子どもの顔が見られなかった。
子ども達が笑っても、笑えないママだった。

私はこのとき、気付かなかったんだ。

うちにやってきた小さい人たちが、
誰よりも一番私を大好きなこと。
叩いても何しても、許してくれること。
朝起きたら一番に私を探しにくること。
そんな私たちを、夫が守ってくれていたこと。


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寒いときは、
みんなであたたかいふとんにくるまって眠る。
暑いときは、
みんなで汗を流してかき氷を食べる。

すぐそこに、笑顔や
泣き顔や
怒り顏があって、
1人じゃないということ。


そういう暮らしが、ふつうに、
すぐそこあること。
私の、小さな、確かな幸せ。


mica

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