In defense of food
直訳すれば
「食」を守るために
というような意味の日本語になりますが
実際に当てはめられたのは
【ヘルシーな加工食品はかなりヤバい】
「母さんの言うてること書いたあるで」
と息子が教えてくれた本です
加工食品に
トクホマークがついていたり
あたかも健康増進や維持に
ふさわしいカのような謳い文句が
パッケージやCMにあったり
まるで塩やあぶらが毒であるかのように
減塩やノンオイルが人気商品になり
スーパーマーケットの売り場は
加工食品が巾を効かせておりますが
…
こういったものがよく売れる割りに
消費者の健康レベルは一向に向上しない
そればかりか医療費はどんどん増える
という現実を
どのようにとらえればいいのでしょう
ということが「食」を巡る
近代の歴史をひもとき
あらゆるところからデータを引っ張って
解き明かしています
以前
「食品添加物の話をしてください」
というリクエストがあって
「加工食品中の添加物は表示されているので
舌を噛みそうな名称の物質が
ずらずら列挙されているものは
口にしないことです」
という基本中の基本に加え
それよりも
表示されないキャリーオーバーの添加物
原材料に使われるGM品種
原材料が浴びた農薬や
原材料の質(硝酸態窒素など)
に目を向けると
「安くてお手軽❤」な商品は
利用すればするほど
医療費が嵩むカラダを作りますよ
…という内容になりました
食べ物は環境からもたらされる
「命」に他ならなく、
そのかんきょうを痛めつけて
育てられた命が健康でいられるはずはなく、
不健康な命をいろんな化学物質で
ごまかしてこしらえた
工業的なモノは
もはや「命を養う食べ物」とは
到底いえないのですよ
そんな話です
どんな食品にだって
役に立つ物質は含まれるわけですが
その効能に基づいて
「健康によい!」
というお墨付きを得ることで
売り上げが伸びて
誰が特をするのか
…という話でもあります
かなり露骨な話ですが
カカオの抗酸化作用を発見した研究者は
m&m´sの会社から
寄付を受けていたことがわかっています
(本書77ページ参照)
だからね
いくらVDが豊富でも
干し椎茸にはトクホマークが付かないし
いくら食物繊維が豊富でも
切り干し大根や蒟蒻に
「糖尿病の方に推奨by◯◯医師会」なんて
書かれることは
未来永劫無いのです
わたしが、今でいう「食育」を
初めて受けたのは
父方の祖父母からで
「その季節にその土地で採れるものを
食べておれば間違いはない」
ということと
「イキモノをタベモノにするのは
台所での手仕事が基本」
というたったの二点
8才の夏に教わって
40年経ちますが
これ以上明快な教えには
まだであっていません
そして、
この二点を可能な限り
実践するように心がけていたら
この本の末尾に紹介されているような
「食べ方」になりました
自分でも育てる
ファーマーズマーケットを利用する
歩き回って採集する
魚は小型の近海天然もの(イワシ、アジ)
肉は野性か100%放牧を冷凍庫にストック
調味料は時間をかけて発酵させたものを
選ぶか自作
塩は天日干し海塩
ものすごくお金掛かるんじゃないか
と、よく言われますが
ほぼタダのものもけっこうあるので
大枚はたいて無理してる感覚は
全くありません
本文中に紹介されている
昔ながらの食生活をしている先住民族と
欧米化した食生活の先住民俗の
歯と健康状態を世界中回って調査した
1930年代のドキュメントも
とっても気になります
2008年に書かれた本ですが
食品を取り巻く状況は
全く変わっていない…それどころか
一般的には(スーパーマーケットの売場を見る限り)
混乱を深めているように思います
・「健康」が気になる
・医食同源を実践したい
・美味しいものが好き
・何を食べればいいのかわからない
・どう食べればいいのかわからない
そんなあなたにオススメです❤
ひろの拝