12 Mt.Fuji Project Vol.2「海抜0富士歩荷に挑戦」 | 栃木県宇都宮市で攀じるパパクライマー

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人の親になっても頂きを目指し、家族と共に攀じり続けるパパクライマーの記録

鋸岳~甲斐駒ヶ岳の翌週末に、俗に「Sea to Summit」と呼ばれている海抜0mから富士山頂を目指す試みに、わたしも挑戦してきました。


 

総距離60㎞弱の道のりです。こうやって概念図化すると、普通の5合目からの富士登山がいかに最後の一部分であるか分かります。

 

因みに、個人的に企画始動中の「12 Mt.Fuji Project」の7月期のトライでもあります。8月の富士山は3回も登っているのですが、7月の富士山にはまだ登頂していなかったのです。で、普通に7月に登っても面白くないので、海抜0mから登ってみようという考えにいたりました。

 

まあ本当の目的は、7月から妻が富士宮口6合目雲海荘で働いているので、いろいろと荷物を届けるのが目的なんですけどね。つまりは長い長い道のりになりますが、妻の荷物があるため走れません。今回は歩きます。

 

荷物は、コンタクト液やら、小説やら、パンやらケーキやら桃やら食料多数で6㎏弱。中でも食パン3斤が大物です。つぶれないよう登らねばなりません。


 

てなわけで、金曜日に仕事を終えたら終電に飛び乗って、静岡県は吉原駅を目指しました。そこから田子の浦の海岸線で写真を撮り、石を拾って、




 

1つを富士塚に奉納し、もう1つは山頂へ上げて、残り1つは家に持ち帰るという寸法です(昔の富士山の作法のようです)。


 

富士山が世界遺産になったこともあり、いままで富士登山に力をいれてこなかった、富士市も力を入れ始めたらしく、日本最古の登山道「村山古道」を整備して、この田子の浦からの村山道とつなげて、「富士山への0からへの挑戦」という新しいスタンダードを生みだそうとしています。

 

この日も深夜にもかかわらず、トレラン2名、女性1名の0富士挑戦者がいました。この女性は目的地が雲海荘と同じなこともあり、道中を供にすることになりました。この女性偶然声をかけられたのですが、話していると、なんと私の山岳会のお世話になっいてる大先輩と山行を供にしたことがあるのだとか。よくよく話しを聞くと、その女性の彼氏さんがその先輩の2013K2遠征に参加した某若者だったのでした。山の世界って本当に狭いね・・・

 

兎にも角にも富士歩荷は深夜0時スタートしました。一睡もせずの登山ですからあまり無理せずに登ります。



 

富士塚から村山古道の起点となる村山浅間神社へは街中を歩きます。途中途中、観光名所的場所や、昔ながらの道しるべがルート上にいることを教えてくれます(暗いから中々見つけられませんけどね)。村山道は、コンビニがあまりないと書いてある情報が多いですが、道を少し外れればいくらでもあるので、必要なら寄り道すればいいと思います。


 

小雨が少しふるなか、日が出てきて540分に村山浅間神社に到着。ここで水を補給しました。自販機もここから当分ありませんので必要なら購入して下さい。


 

さて、ここからが村山古道です。登山開始です。

 

 

村山古道は整備されたと聞いていましたが、整備されてませんね。わたしが歩いた中ではもっとも登山道らしくない登山道だと思います。始めに土砂崩れで迂回を求められるのですが、その迂回後の窪上の道も、倒木が酷くて、とてもまともには歩けません。前半は、案内通りの村山古道を行くのは無理があると思います。あれはなんというのかなあ、鉄砲水後の倒木やらなにやらで荒れ果てた沢登りって感じでした。

 

その酷い窪から右の樹林帯にあがって云々というのが正規ルートなのですが、ここでそのルートをロストします。ただ村山古道は幾重にも走っている車道を直線的に横断しながらつめていくので遭難の心配はありません。読図とGPSで踏み跡を探し探し、中間ポイントになる施設「富士山嶺山の村」を目指しました。そして1時間くらい余分に歩いて、やっとこさ「山の村」で、この日始めての富士山を拝むことができました。ここには炊事場があるので断りを入れて水を補給させてもらいました。一応自販機もありましたが、この日はつり銭切れで使えませんでした。山の村から6合目雲海荘へはストレートにいけるのですが、西白塚駐車場経由で歩きました。




 

そこから車道を少し歩き、村山古道に復帰して、6合目めでつめます。ここからの村山古道はよく整備されていました。


 

そして妻のいる6合目雲海荘に0時スタート16時到着です。20日ぶりの妻との遭遇。歩荷した荷物6㎏弱も特別つぶすことなく歩くことができました。ただ食パンは歩く震動のせいか、滅茶苦茶美味いはずの食パンなのに、食感が粘土っぽくなっていました。ガッカリです。。


 

小屋主に御厚意で泊めてもらい、夕食(妻が作っているわけですが)も御馳走になりました。アイスやらビールやらで歓迎してもらい、ありがたいことでした。なかなか富士登山する時に6合目に泊まるという考えは浮かびませんが、ここは標高が低いだけあって、ちゃんとした布団で寝られるんですよ!上の小屋と違い混雑もしておらず、そこも魅力かと思います。


 

この日の夕焼けは今季一番とのことでした。妻とのつきぬ会話を楽しみつつも、明日に向けて22時前には床に着きました。(Vol.3につづく)

 

Vol.1「はじめに」http://ameblo.jp/tama-xx/entry-12029393341.html