いままで特別ネット上に書いてこなかったのですが、わたしは昨年より富士登山についての企画「12 Mt.Fuji Project」を始動しておりまして、今回はその「12 Mt.Fuji Project」について紹介してみたいと思います。
「12 Mt.Fuji Project」とは
○1月から12月までの12通りの富士山の山頂に立つのを目的にした修行です。
○山頂に立つといっても、剣が峰をとる必要はなく、山頂の鳥居を触るだけでよい。
※命を守るため剣が峰はルールに加えない
○どの登山口からの登頂でも構わない。
○何泊かけても構わない。
○12月中に入山して、元旦に山頂に着いた場合は、1月の山頂を取ったこととする。
○山頂で月をまたいだ場合はダブルコンボ成立とする。
~富士登山レベルの区分(個人的目安)~
・入門(7月、8月、9月)
・中級(5月、6月、10月)
・上級(4月、11月)
・エキスパート(3月、12月)
・ワールドクラス(1月、2月)
と、こういう企画を自前で考えて山に向き合うのがわたしは大好きなんですが、残念ながらこの「12 Mt.Fuji Project」だけは、命を失うリスクのある企画となっています。だから向き合うにしても他とは一線を画さなければならない。
では、わたしが命をかけてこの企画に挑むのかというとそんなことはない。わたしが考えているのは、単純にここを目指して精進していこうと思っているだけのことです。厳冬期の富士山は天気がすべてとよく言います。わたしも言っていますが、それもそのはず、天気が悪ければ世界的クライマーだってまず登れないのが厳冬期の富士山です。
だからといって、2月の富士山が好天に恵まれたら登れるのか、核心はそこだ。いまのわたしではその好天予報に臨機応変に対応して、EPIC DAYをものにして帰る力があるのか。はっきり言おう、まだまだ全然足りてないと。
先だって5月の富士山はたまたま好天をものにできたが、これが11月~4月の富士山となるとより一層の困難が待ち受けていることは間違いなく、2月の好天、しかも数日続くような好天、そんな一生あるかないかわからないEPIC DAYをものにするには、その瞬間を迎える前に万全な態勢と技術を整えておかなければならない。
なので、わたしはそのEPIC DAYをものにするためにも、本企画を成就させるためにも、山家として精進していこうと思うわけです。冬山技術、高所登山訓練、極寒対策、必要な装備の調達と工夫、状況判断能力、リスクマネジメント、心的強固さ、これらすべてを高めていきます。
マッキンリーにしても、エベレストにしても、ヒマラヤの未踏峰に挑戦するにしても、まず準備し整えることありき。そしてベストのタイミングを逃さずに、間違いなくトライし、間違いなく成し遂げて帰ってこなければならない。「12 Mt.Fuji Project」はそんなことができるようになれればいいなという、自分磨きの企画です。
片意地張らなくても常態で積み上げていってこその自力です。背伸びせず、結果を求めず、いままで通り邁進していきますが、この企画を仮に生きている間に成就することができたなら、その頃のわたしはそれなりの山家になっていることでしょう。
いつになるかは分かりませんが、皆さまにも末永く過程を楽しんで頂ければ幸いです。(おわり)
~わたしの富士山登頂履歴~
2008.08.22-23 富士宮口から登頂、御殿場口下山(頂上富士館泊)
2009.08.11-12 須走口から登頂(八合目胸突江戸屋泊)
2011.08.27-28 吉田口から登頂(0泊2日)
~12 Mt.Fuji Project 始動!~
2013.06.15 富士宮口から登頂
2013.09.07-08 富士宮口から登頂(山頂幕営)
2014.10.18 富士宮口から登頂
2015.05.17 富士宮口から登頂(Back Country Style)