「日本政府は朝鮮半島の平和と安定のために何も貢献してこなかった」ジャーナリスト青木理さん
日本政府は朝鮮半島の平和と安定のために何も貢献してこなかった!
ジャーナリストの青木理氏はこう厳しくしています。いま朝鮮半島で歴史的な平和の激動が起きています。しかし安倍政権の圧力一辺倒、また北朝鮮の脅威を利用とした安保法制強行など進めてきて、日本だけ平和に向けた対話外交が全く機能していません。金正恩氏からなぜ安倍首相は直接言わないのかと言われたと報道されています。拉致被害者問題も5年間で直接対話もせず、米国や韓国に依頼するという情けなさです。本気で対話外交に乗り出し拉致被害者解決、非核化実現含めて日本政府は役割を果たすべきです。
赤旗日曜版 5/13
私は、留学や通信社の特派員として5年間、韓国に滞在しました。「もう一度朝鮮戦争を起こすなんてとんでもない」というのが韓国の人たちの共通の思いです。
ピョンチャンオリンピックを契機に南北首脳会談が実現し、米朝首脳会談まで展望が出てきた。緊張から一気に対話局面に転換し、外交や国際関係がドラスティック(激烈)に変わりました。南北首脳会談の結果はすごく意味深いと思います。
文在寅大統領は筋金入りの対話論者です。南北の緊張が高まっている時から「平和のためにできることはすべてやる」と明言していました。いかにして戦争を回避するかを必死に追求してきた文政権の大きな功績です。
その韓国政府と比べると日本政府がいかに「平和ぼけ」しているかがよくわかります。実際、日本政府がやってきたことは”圧力をかける”ことだけです。
安倍政権は北朝鮮の脅威をあおり、安保法制などの悪法も強行してきました。今回の平和解決のなかで「蚊帳の外」となっているのは当然です。残念ながら、日本政府は朝鮮半島の平和と安定のために何も貢献してこなかった。それが真実です。