「原発を再稼働させるのは国家のモラルからしても論外」村上春樹さん | 千葉市議会議員 かばさわ洋平  GET BACK TO DEMOCRACY 

「原発を再稼働させるのは国家のモラルからしても論外」村上春樹さん


村上春樹さんのインタビュー記事が今朝の東京新聞に展開されてました。歴史認識問題や原発問題についての箇所が印象的だったのでシェアします。歴史問題は謝ることだ大事というメッセージや原発を核発電所と呼ぼうなどは大いに共感しました。モラルなき政治を転換することが日本の、世界の平和ためにも必要だと痛感します。





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東京新聞 4/17  一部引用


-歴史認識の問題についてはどう思いますか?

今、東アジアには大きな地殻変動が起きています。日本が経済大国で、中国も韓国も途上国という時には、その関係の中でいろんな問題が抑え込まれていました。ところが中国、韓国の国力があがって、その構造が崩れ、封印されていた問題が噴出してきている。相対的に力が低下してきた日本には自信喪失みたいなものがあって、なかなかそういう展開を率直に受け入れることができない。


-日中韓のバランスの基盤が新しくできるまではいろいろある?

落ち着くまでにはかなりの波乱があるのでしょうね。中国経済がこのまま成長していくかどうかもわかりません。ただ歴史認識の問題はすごく大事なことで、ちゃんと謝ることが大切だと僕は思う。相手国が「すっきりしたわけじゃないけれど、それだけ謝ってくれたから、わかりました、もういいでしょう」と言うまで謝るしかないんじゃないかな。謝ることは恥ずかしいことではありません。細かい事実はともかく、他国に侵略したという大筋は事実なんだから。


-カタルーニャ国際賞の受賞スピーチで東日本大震災と福島第一原発事故に触れ、原爆の惨禍を経験した日本人は「核に対する『ノー』を叫び続けるべきだった」と話された。今、原発の再稼働が論議されていますが。

15万人もの人が避難を余儀なくされています。長いあいだ住んでいた土地から突然立ち退かされるというのは、人間の魂が部分的に殺されるのと同じです。そういう人が15万人も生まれてしまったのは、国家のあり方の根幹にかかわることです。経済効果の良しあしでは済まされない問題です。それが何ひとつ解決しないのに、構造的リスクを抱えたまま原発を再稼働させるというのは、国家のモラルからしても論外だと思う。

地震も火山もないドイツで原発を撤廃することが決まっているわけです。危険だからという理由で。原発が効率的でいいなんて、ドイツ人は誰も言っていません。

「ニュークリアプラント」は本来「原子力発電所」ではなく、「核発電所」です。ニュークリア=核だから。原子力はアトミックパワーです。核が核爆弾を連想させ、原子力が平和利用を連想させるので「原子力発電所」と言いかえているのでしょう。今後はちゃんと「核発電所」「核発」と呼んだらどうかというのが僕からの提案です。