「やばい時代に来たなと思います」降旗康男監督
「鉄道員(ぽっぽや)」や「少年H」など、数々の名作を生んだ映画監督の降旗康男さんが赤旗日曜版インタビューに登場されて、集団的自衛権の問題などをうけて、戦争は小さなことが積み重なって忍び寄るようにやってくる、やばい時代に来たなと思うと語ってます。
とどまる勇気
赤旗日曜版8/3
当時は隣組があって、一種の監視社会でした。そのため家の中でも戦争の話はあまりしませんでした。Hの家はそれを話題にできる家だったんだと思います。
僕が子どもの頃、「バスに乗り遅れるな」という標語がありました。ドイツと同盟を結び、世界分割のバスに乗らないと世界制覇の勝ち組になれない。それがあの頃の日本の国を動かすダイナミズムでした。
そんなとき、盛夫のように自分の頭で考えて「飛び乗るはやめよう。とどまる勇気を持とう」と皆がなれば、戦争に向かう流れを止められたのではないかと思います。
戦争は小さなことが積み重なって忍び寄るようにやってきます。「少年H」の時代と今をつなげて見てもらえばと思います。
中略
やばい時代に来たなと思います。本当の戦争ごっこが始まるのかなと。それだけは止めなければなりません。特攻隊で死んでいった人たちに僕らはどうこたえるか。安倍内閣が何か言うたび、彼らの無念と絶望を思い起こすことだろうと思うのです。僕が「9条の会」に参加し、憲法9条を守りたいと言っているのも、そんな思いからなのです。