がれきについて知っておきたいこと  | 千葉市議会議員 かばさわ洋平  GET BACK TO DEMOCRACY 

がれきについて知っておきたいこと 



がれき受け入れ問題に関して
今、多くの自治体で住民による反対の声が上がってます。


なぜ反対してるんだろうって思う人も結構いるのではないでしょうか。
助けあい、絆が必要だとメディアが煽る、一方で募る不安。


私たちが、新聞とかメディア報道されている中で
知らず知らずのうちに常識になっている事、その、今の私たち日本人の
今の常識は世界の常識とはどのように異なっているのか?


1.瓦礫を引き受けないと被災地の復興につながらないんじゃないか
  だから、被災地支援のために瓦礫に引き受けというのは必要じゃないか。
2.東北2県は福島原発から遠く離れているから、それほど汚染されていないんじゃないか。
3.福島県のみなさんは原発からの汚染に加えて、瓦礫の処理でさらに汚染されているから
  少しでも軽減してあげたい。


青木泰さんのブログには以下のような情報もあります。

陸前高田市の市長が、瓦礫地元処理の計画を
昨年4月に出したが、県に実行を断られ、実現できなかった。

仙台市では仙台市の4~5年分の135万トンの瓦礫処理を
独自の処理体制を構築して

1. 不明者捜索に係わるがれき類の撤去(人命隊)
2. 浸水地域の家財類の撤去(濡れごみ隊)
3. 道路啓開がれき類の撤去(道路隊)
4. 被災車両の撤去(車両隊)
5. 流失家屋の撤去(がれき隊)
6. 損壊家屋の解体・撤去(解体隊)

2013年度末には、片づける目途を付けた。


一体なぜ広域拡散に環境省や国はこだわり続けるのか。
環境ジャーナリストの青木泰さんが大変わかりやすく
がれき問題の本質を語ってくれてます。






みんな楽しくHappy♡がいい♪ さんブログより書き起こし転載


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まず、「世界の非常識」という事で書いたのですけれども
瓦礫の移動という放射能で汚染されている可能性のある物を、あちこちに
移動するという事は、
これは良くない事だという、これは
ドイツからもですね、瓦礫の移動はよくないという勧告文がきています。
私たちの間に、新聞とかメディアがいろいろと報道されている中で
知らず知らずのうちに常識になっている事があります。
その私たちの常識が本当なのかという事を、まず、問い返していきたいと
思うんですけれども、

レジメの最初の災害廃棄物、これは一般的に瓦礫と呼ばれていますけれど、
この処理について、まず第一に
瓦礫を引き受けないと被災地の復興につながらないんじゃないか
だから、被災地支援のために瓦礫に引き受けというのは必要じゃないか
という、こういう議論がすごく巷には多いです。

議員さんなんかにもいろいろとお話しを聞くと、
「やはり、支援のために引き受けなきゃいけないんだ」というお話しが返ってくるんです。
これに対して、私は先程、紹介いただいたように20年位ゴミ問題に取り組んできました。
それで、ごみ問題の中で「廃棄物学会」というのがあるんですけれど、
そこも20年位ずっと会員でやってきたんですけれども、
廃棄物は出た場所で、分別処理をして、資源化処理に移すというのが
一番いい処理として、我々はそういうふうに認識してきたんです。

ところが今回は全国にばらまきましょうという話で、おかしいんじゃないか。
で、実際に調べてみたら、
仙台市はすでに2013年までに瓦礫の処理を終了していくという、そういう話に
なっています。

仙台市はこの瓦礫の処理に対してどういうふうにやり始めたかというと、
阪神淡路大震災の廃棄物の処理を実践した神戸市の職員と学者の知恵を借りてすぐ、
瓦礫の処理に取り掛かりました。
極力分別資源化を進めることを基本方針とし、
瓦礫の整理、分別搬入先、仮置き場、処理施設、最終処分場を確保して、
さらに廃棄物処理の専門家だけじゃなくてですね、
資源分別の仮置き場などの施設を作るために、
仙台市の中の土木技建設術関係の技術者も呼び集めて
2013年度末までに瓦礫の処理を完了する目途を立てた。
ようはですね、瓦礫の処理は「人」「物」「知恵」「技術」「お金」の条件があればですね、地元で出来るわけです。


こういう事はほとんど、メディアを通して知らされていません。
で、こういう形で被災地で自前の処理をしたのは仙台市だけではなくて、
他の市町村でもやっているところがあります。

もちろんですね、市町村の庁舎自体が津波でさらわれて、そういう体制が
とれない所ももちろんあります。
それは、本来的に言えば県だとか国が音頭を取って全国の市町村に働きかけて、
応援を得るというそういう体制を取るべきじゃないか、ということです。

おとといのNHKのニュースで、被災地の半数の方が失業されている。
12万人の方が失業されているという事が報道されました。
その失業されている方達がこの瓦礫の処理、
安全な瓦礫だったらですね、地元で瓦礫の処理の仕事について、
その事自体が、復興の一つのきっかけになるんじゃないかという、

したがって、まず、瓦礫の問題については引き受けるのが常識ではなくて、
地元で自前で処理をして、それを応援するのが常識なんだ。
これは世界の常識なんだ。
という事をまず一番最初に御認識いただきたいなと思います。



2番目にですね、
東北2県は福島原発から遠く離れているから、それほど汚染されていないんじゃないかと。
これは多分、何となくみなさんが瓦礫の問題という事を考えるたときに、
色々と発信されてくる情報がですね、
「瓦礫はそれほど汚染されていませんよ」「安全ですよ」
というお話があります。

これに対して、8ページ、これは


群馬大学の早川由紀夫先生がお作りになった放射能汚染地図です
原発の事故によって、普通我々が考えるのは、
放射性物質が、福島原発から同心円で広がるように、
福島原発から遠くなれば遠くなるほど、放射能の汚染が薄まるんじゃないかという、
そういうふうに普通は考えるんですけれども、
この地図をご覧ください。
一番最初にですね、3月12日の爆発の時に放射性物質が流れたのは、宮城県の女川ですね。
さらに、一関まで届く。
その時の風向きで、3月12日の放射性物質はこのように流れている。

その次に3月15日の3号機の事故の時は、
午前中は原発からちょうど真下のいわき市を通って汚染が広がった。

さらに3月15日の午後には、
飯館村から、一旦、北西の飯館村の方に放射性物質が流れていって、
さらに郡山に戻ってくるというようなコースをたどっている。
この時の汚染が一番ひどかった。

さらに3月の20日前後なんですけれども、
これは、太平洋沿いをずーっと南下してですね、
東京の葛飾とか、そちらの方まで流れてきている。
これは先端的にはですね、沼津あたりまで来ているわけです。

で、こういうふうに汚染が広がっていったっていう事を
早川さんが各市町村の放射能の空間線量だとか、土壌の調査のデータに基づいて、
こういう地図をお作りになったんです。

この地図を見ればですね、東北の2県、
福島以外の宮城県も、岩手県もですね、汚染されているのが見れる訳です。

その隣の9ページをご覧ください。
ハート形のような絵が書いてあります。


これは本当はカラーで見るとよく分かるんですけれども、
これは、各地域の焼却場で、殆ど、草木ゴミを燃やしています。
この草木ゴミを燃やした後の焼却灰の中に、どれだけ放射能の汚染が
されているかということを測定し、
その測定したデータに基づいてこの地図を作っているんです。
驚いた事に、早川さんが作られた8ページの図と同じような傾向を示しています。

つまりどういうことかといいますと、
放射性物質はその地域の草木ゴミに付着しています。
草木ゴミに付着しているという事を意識しないで、
皆さんは、剪定ゴミとか落ち葉ゴミとかという形で燃やしてしまったおかげでですね、
焼却場の焼却灰が汚染された。

その汚染濃度が殆ど、早川さんが最初に示した地図と比例関係になっている。
恐ろしい話です。

で、私自身はゴミ問題をずっと長く取り組んできましたけれども、
焼却灰に汚染物が残っているという事は、
排ガス中に汚染物が入って、煙突から出ていっているという事と、ほとんど同じ事です。


それと、もう一つ3番目に、こういうご意見があります。

「福島県のみなさんは原発からの汚染に加えて、瓦礫の処理でさらに汚染されている」と
「少しでも軽減してあげたい」と、
そういうご意見もあります。

で、これはですね、すごく浪花節的な人情論なんですけれども、
これに対しては、残念ながら、今回の環境省の方針ではこういうふうになっています。

福島県内の汚染瓦礫は福島県内で処理する。
宮城県と岩手県の物は、・・・
当時、それを決めた当時は多分汚染されていないから、全国に持って行く
という方針を決めている。

したがって、「宮城、岩手の瓦礫をみなさん受け入れて下さいよ」というのが、
福島県の人達も受け入れている。
福島県の人達は福島県内で受け入れるということと同義語なんです。

したがって、福島県の人達の事を我々が考えて、この問題に取り組んでいくという事だったら、
我々が断る。

断れば、全国の人が断るぐらいにですね、汚染されている。
「そんなものを福島で燃やしているという事自体がおかしいね」という事で、
福島の人達への情報発信になるんです。



今、3つの常識
私達が知らず知らずのうちに前提にしていることがですね、
このように一つ一つちゃんと分析していくと、違った事実に見えてくるという事が、
今一つお分かりになったと思います。


2番目にですね、
放射能汚染物を燃やしても煙突から放射性物質は出ないという、
そういう話がずっと、ま、何らかの形でみなさんに聞こえてきていると思います。
これが本当なのか?っていう事を検討していきたいんですけれども、

まず第1番目に、
放射性廃棄物は焼却すれば消えてなくなるんじゃないかという、
皆さんの中でこういうふうに思っていた方はいらっしゃいませんか?

例えば、ごみ焼却炉で私達がごみを燃やしますよね、
そうしたら、燃やしたものは目の前から消えてなくなります。
それで、ご存じのように大体10分の1ぐらいが灰となって、
いわゆる燃えがらといったり灰となってですね、残るわけです。

だから我々は、物を燃やすというのは、我々の目の前から消すもんだという常識がある。

だけど、実際はどうなっているかというと、
ガスと煤塵ですね。
あるいは微粒子になって、目の前から消える。
煙突から出るのは、そのガスと煤塵が、沢山の煤塵が出た時には黒々とした
煙になって出ていく訳です。

それがいろいろな、バグフィルターだとか色々な除去装置でかなり取れるような形になった時には、
煙突からは何も出ていないように見える。
見えるだけです。

したがって、燃やして物が無くなるわけじゃなくて、
ガスと微粒子になる。

放射性物質の場合も同じです。
放射性物質を燃やした時にガスと微粒子になるんです。

次の話で、皆さんの耳にですね、
たとえば、行政に、放射能汚染のある瓦礫なんかを受け入れた時に、
「煙突から放射性物質が出るのが心配だ」という、話を、
役所とかそういうところにお話しになったらですね、
多分役所の人達は皆さんこういうふうにお答えになったと思うんです。

「バグフィルターという魔法の杖がですね、焼却炉についています」と
「そこで、99.99%取れます」
と、
そういうお話を何処かで聞いた方は皆さんの中にいらっしゃいませんか?
お聞きになったことありますよね。
99.99%

で、これはですね、
私は一応技術系なんで、文化系の普通の技術系じゃない皆さんは、
99.99%なんていう数字が出るとですね、まず、
「煙突からは放射能は出ないんだってよ」
「バグフィルターが付いているから、99.99%取れるんだってよ」
っていうふうに、お互いに話しあったりするんだと思うんです。

ところが、私のような技術系の人間はですね、
まず、数字が出てきたら疑うという習性が付いているんです。
「ほんとうに?」
「どんなふうにして測ったの?」
「いつ測ったの?」
っていう話なんです。

それで、これを言いだした人は、
国立環境研究所の資源循環・廃棄物研究センター長をやっている、大迫政浩さんという方が、
あちこちで、99.99%取れるっていう事を言っているんです。

朝日新聞系の週刊誌「アエラ」というのをご存知ですよね。
アエラで記者に尋ねられた大迫さんは
「煙突から放射性物質は出ません」というふうにお答えになっている。

ところがですね、同時期です。
同じ時期に、「月刊廃棄物」という、この廃棄物問題の専門誌があるんです。
その専門誌のインタビューに答えてですね、インタビューで同じように聞かれて、
大迫さんはどういうふうにお答えになったかというと、
「今まで市町村の焼却炉で放射性物質とか放射能の汚染物質という物を燃やした事はありません」
「国立環境衛生所といえども、それについての知見とかノウハウはありません」
「したがって、本当に取れるのかどうかというのは、今後の課題です」

というふうに答えている

この人は研究者なのか、それともちょっと悪質な政治家なのかどっちだろう?
というふうに思っちゃいますよね。

アエラでは「出ません」って言っているんです。
「出ません」と言いながら、専門家向けに99.99%なんて言ったらですね、
専門家から抗議の声が嵐のように多分襲いかかってくるからですね、
そういう専門誌には本当の事を言う。そういう対応を取っている。

じゃぁ、実際にどうだったのか。
この大迫さんは環境庁が主催した有識者会議の中心的なメンバーでした。
そこで検討課題として出されたのは、
放射性物質が除去できましたというんじゃなくてですね、
ぜんそくの原因となる微粒子、PM2.5というんですけれども、
PMというのは午前午後のPMですよね。
2.5ミクロン程度の微細な微粒子、これはぜんそくの原因になるんですけれども、
これが焼却炉で、バグフィルターを取りつけている焼却炉で取れるかどうかという事を報告したレポートです。

この微粒子が、ぜんそくの原因となる微粒子が99.99%取れたという話が、
独り歩きしてしまって、放射性物質が取れるという、
もっと、それよりもですね微細な放射性物質が取れるという事が独り歩きして、
バグフィルターで99.99%取れるというお話になった。

さらにですね、3番目に
焼却炉の排ガスから放射性物質は本当に出ているんだろうか?という
全国の市町村で排ガスの調査をしています。
で、調査報告っていうのは情報開示請求で求める事も出来ますし、
環境省がある程度まとめた物を報告しています。
それのどれを見てもですね、「不検出」というのが並んでいます。

本当にこれは・・・
これもまた、こういうふうに言うと、一般のみなさんはですね、
「不検出」というような事を見るとですね、
「あっ、煙突から放射性物質は出なかったんだろう」というふうに素直にお考えになるんですけれども、
また、技術系の我々はですね、疑いぶかくてですね、

「不検出というのは、本当に無かったから不検出なのかそれとも測り方が悪かったから不検出になったのか」
全国どこを見てもですね、「不検出」
1カ所か2カ所あるんですよ。

これが、神戸大学の山内教授がどういうふうにおっしゃっているかというと、
この全国で今報告しているもののいくつかを見ると、
4時間ぐらいしか、煙突中のガスを4時間ぐらい吸い込んで、
その中に放射性物質が含まれていなかったという報告になっている。
実際、山内さんは放射能の専門家なんですけれども、
「何日間も空気を吸入するという事でないと、かなり微細なものなので、取って検出するという事はムリじゃないか」
しかも、今度は検出した物を、本当にどれだけ検出されているかという、
それを確認するのにも何日間もかけなければ、ダメなんです。
今の検出のやり方で、検出出来ているとするのはですね、
まったく、デタラメとまでは言わなくてもですね、やはり「問題があるのではないか」という事をおっしゃっています。

で、みなさん、
東京都の石原都知事が、
東京都が瓦礫の問題の引き受け宣言をした時にこういう事をおっしゃっているんです。記者会見で。

「放射能がガンガン出ているわけじゃないんだし、なんでいけないんだ
東京都が瓦礫の引き受けを宣言した事に対して、3000人の人が電話だとかメールで抗議をよこした。
抗議をよこした人に対してどういうふうにお考えになりますか?っていうことを
新聞記者が石原さんに記者会見で問いかけたら、

「だまれ!って言えばいいんだ」という、
これもちょっと有名になった話なんですけど、

その時に、いくら石原さんが文学者だからといって、
片方の足は文学者、片方は都知事ということなんですけれども、
いくら石原さんが文学者だからといって、
「ガンガン放射能が出ているわけじゃない」
「石原さんは放射能が見えるんですか?」

実は、武田邦彦さんという、ま、今回の問題でいろいろと情報発信を
されている原子力の専門家です。
彼はこういうふうに言っています。
「放射性物質は見えた途端、その人は亡くなっているんです」
つまり、その位微量でもですね、放射性物質は怖い、有害物質です。

環境省が今回、焼却灰の処理にkg当たり8000ベクレルの放射性物質があると、
これ以上は埋め立てはいけませんよと。
そういう毒性があるから埋め立ててはいけませんよという事を報告されています。

この8000ベクレルを、グラム数であらわしたら、どれだけのグラムになるんでしょうか?

1ナノグラムなんです。
1ナノグラムというのは10億分の1グラムです。

したがって、日本中のみなさんに、この8000ベクレルの放射性物質を誰か配る人がいてですね、
配る時に、用意しなければいけない放射性物質の量っていうのがどれだけか
僅か、0.1グラム。

0.1グラムの放射性物質、セシウムがあればですね、
日本中の人に、今大変だと言われている、8000ベクレルを配る事が出来るんです。

あなたにも、あなたにもあげますっていうふうにやっていく事が出来る。

つまり、放射性物質は原子の世界で、見えないんです。
「ガンガン出ているわけじゃない」
冗談じゃないんです。

ガンガン出ているようなものだったらですね、
もう、そこいら中の人がバタバタ倒れている。

こんな人がですね、瓦礫を全国化していくということの旗振り人になっている。
とんでもないはなしです。

今の話でですね、放射性物質を燃やしても、
焼却炉の煙突から放射性物質が出ないというお話はですね、
実は、全くの出鱈目なガセの情報であるという事がお分かりになったと思います。


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放射能を拡散させる政策の裏に利権を明け合う仕組みがあり
放射能の健康被害を広範囲に拡げて全国で被ばく健康被害が起きる可能性を
示しています。


何が本当の復興支援なのか、環境のために最善の処理は何か、未来の世代のために
今一度この問題を国民が考えて答えを出していかなければならないと改めて感じます。