【0005】許容CPAを上げるという発想 | 成長していないなら死にかけているんだ

【0005】許容CPAを上げるという発想

固定概念って怖い。

リスティング広告の改善提案をしていて、感じること。

大半の企業がCPAを下げることばかり考えている。

当然だし、間違ってはないんだけど、そこばっかり気にしすぎ。

それはそれで提案余地はあるからいいんだけどさ。



「CPA」とは1件コンバージョンするのにかかった広告費のこと。

※コンバージョン…サイトの目的。問い合わせとか資料請求とか。
※ECサイトだとコンバージョンは注文なのでCPOといったりもする。



注目すべきはCPAの指標が「1件」ということだ。

何が言いたいかというと、その1件で、いくら売れたのか、

どのくらいの利益になったのかは考慮されていない。



1件から獲れる利益を伸ばすことを考えた方が早いこともある。

考えてみてほしい。


■ECサイトでのシミュレーション

客単価6000円
成約率 1%
クリック率 1%
平均クリック単価 30円
CPA 3000円

この1件を獲得するのに、10000人の目に触れる機会があったということだ。

※1÷1%÷1%=10000回(広告表示回数)

この1件はとても貴重な1件なはず。

検索から来たユーザーはたくさんのサイトを比較して、

選んで買ってくれたわけだから。

CPAを下げようというのは当然だが、もっとこの1件を大事にしたい。


■広告費用対効果利益最大化のコツ

こんな感じか。

新規売上数 × 客単価 × リピート率 × 共有


【新規売上数】 

リスティング運用改善で目指せるのはココ

いろんなテクニックがある

詳しくは割愛。

【客単価】

同じCPA3000円かかるなら、一度に売れる金額が多い方がいいでしょう。

人間心理をくすぐる仕掛けをサイト内いたるところに設置するのが有効だ。

例えば、

1,価格帯を松竹梅と段階を分ける (なぜか竹を選びやすい)

2,売れているランキングを作る (みんなが買っているもの売れやすい)

3,もっと買った方が得 (いくら以上送料無料とかよくありますね)

4,レコメンド機能 (他の人はこの商品にも興味ありますよ)

5,ついでに買った方が得 (例えば、ベッド買ったら、布団も一緒にとか)


なんか言葉が稚拙ですね。。。


でも、僕はよく1と2は提案する。手軽だから。

1位 竹  2位 松  3位 梅

みたいな順で。

【リピート率】

商材にもよるだろうが、こんな心理がある。

「一度買った客はもう一度買いやすい」

その反面

「浮気しやすい」

という面もある。

一度試した後、他社の商品を試したくなってしまう心理だ。

当たり前にやるべきことだが、やっていない企業が多いので

敢えて表記する。

それは顧客に対する《メールDM》だ。

例えば、

購入後2週間くらいか。「使い心地はどうか」という伺い。

次に購買意欲がわく頃「購入者向けキャンペーン」など。

そこに広告費はかからず、CVRも新規客よりも高い傾向にあるので

断然効率がいい。

リピート率が高ければ高いほど、また、その購入回数が

高ければ高いほど、1コンバージョンに対する利益は高くなる。

ステップメールという仕組みがあり、購入者に対して、

自動で定期的に決まった雛形のメールを送ることができる。

手軽だ。

他にもいろいろな施策があるので模索してほしい。、

【共有】

少し前から

「AISAS」という概念が生まれた。

AISASとはマーケティングにおける消費行動のプロセスに関する仮説のひとつで

「Attention」(注意が喚起され)
「Interest」(興味が生まれ)
「Search」(検索し)
「Action」(購買し)
「Share」(情報を共有する)

最後のSがポイントだ。

口コミというと馴染みやすいだろう。

口コミを狙って起こすことはできないと考える人も

いるかもしれないが、仕掛け次第だ。

例えば《レビュー》もその一つ。

「みんなが買っているもの売れやすい」ということを思い出してほしい。

今や、ユーザーもバカじゃないから、売り手が発信する売り文句は信用しない。

ユーザーの声こそが信頼できる唯一の情報といっても過言ではない。
※それすら操作するサービスもあるが。

ないよりはいいだろう。

現に楽天ショップでもレビューが集まっているショップほど、売上は高い。

他にも、Twitterでの拡散特典を付けるなども有効だろう。



細かいテクニックを述べればキリがないが、

これだけでもかなり利益率は変わってくるだろう。



シミュレーションを思い出してほしい。

もし客単価が10000円になったら。

リピート率が増えることで、LTVが伸びたら。

さらに、買ってくれた人が他の見込客を連れてきてくれたら。

もしかしたらCPAは6000でも採算が合うようになるかもしれない。

その選択肢が取れれば、広告の幅が広がり、

売上を大きく伸ばすことができる。


そこまで提案できるコンサルタントを増やしたい。