厨房設計/繁盛店づくりの厨房計画を理解する/ピザレストラン-2
ゾーニング計画のポイント
この店のゾーニング計画は、入口に向かって右側にメインキッチン、洗浄エリア、事務所、バックヤード、トイレなどの付帯施設を配置し、左側全体に種々な客席を配置している。
サービスは、レストランの基本とさして変わるものではなく、最大限にオープンキッチンの存在を客への訴求する演出材として活用していることだろう。
勿論、洗浄エリアはこのように飲食環境を大切にする業態の場合には、洗浄エリアをキッチン内に配置することは違和感があるため、キッチンの奥に区画したカタチで配置している。
ピザレストランといっても業態的には、トラットリアのイタリアレストランの位置づけであり、ピザ以外のメニューも一通り揃えておくことが大切であろう。
特に企画として明確化していることは、オープンキッチンという存在(詳細ディテール)そのものを店の特徴として訴求演出していることも理解しておくことである。
オープンキッチンのコンセプトは、内装デザインのイメージをキッチン全体へ反映し同化させていることで一体感を創出していることであり、客に対する好奇心や期待感を喚起するポイントになることを忘れてはならない。
キッチン内の調理する際に発生する音や注文料理をコールする声に至るまで店としてのイメージを高める演出材として活用することこそ、ピザレストランとしての位置づけを訴求する武器になるはずだ。
立地としては、ターゲットとする女性客が多くいる街やテナントであれば、立地を選ぶことはないものの、理想的には1階路面店、あるいは単独の場合でビルテナントであれば2階、飲食店街などいかに支持する客層が多いことが必須条件であろう。