「シン・ゴジラ」傑作でした! ※ネタバレ無しだけど、やたらと長文になってしまった感想。 | 歩く雑誌・月刊中沢健のブログ

「シン・ゴジラ」傑作でした! ※ネタバレ無しだけど、やたらと長文になってしまった感想。

本当に待ちに待ったシン・ゴジラ、自分は初日は行けなかったので公開翌日に初鑑賞しました。

公開初日は、日本のゴジラ最新作が公開中ということにまだ実感も抱けずにいましたね・笑。
やっぱり、12年間の空白はそれだけ大きかったですし、自分がスタッフや出演者として関わっているわけでもない作品では鑑賞前にここまで緊張してしまう経験も過去無かったですね。

とにかく12年も待ったゴジラ映画最新作。楽しみたいですし、面白くない映画だったらヒットにも期待できないだろうし、この映画がヒットできなかったら一体次のゴジラ映画を見られるのは何年後になっちゃうんだろうかとか、もういろんなことを考えちゃって……。




シン・ゴジラ上映後。劇場のお客さんたちの笑い声があちらこちらから聞こえてきたんですよ。
もうね、感想を語る際に笑わずには、笑顔でならずにはいられない映画。

悪い意味の難解さや堅苦しさも無い(かと言って能天気な映画でも無いのよ)これぞ、大娯楽映画!
それがゴジラ映画である喜びよ!

この映画は約2時間、このシーンは余計だなとか、無くてもいいと感じるシーンが無い。
こういう怪獣映画って、実は珍しいと思うんです。

物心付いた時からずっとゴジラが大好きだし、ゴジラは作品や時代によってキャラも作風も全然違うから、ゴジラに求める物は個人差があって当然。
僕だって「ここは、こうしてくれた方が(自分にとっては)好みだった」と思う箇所もそりゃありますよ。
それでも、個人の趣味云々は置いておいて、シン・ゴジラが良い怪獣映画だってことは声を大にして言える。
こんなに魅力的な怪獣映画で、ゴジラの復活を迎えられて嬉しい!




シン・ゴジラを見てどうしてもまず最初に比較してしまうのは、2年前に公開されたギャレゴジなんですけど、個人的にはギャレゴジでがっかりしたシーンは大体シン・ゴジラがリベンジしてくれている印象です。

まぁ、ギャレゴジで感動したような場面は逆にシンゴジには無いと感じたりもしたけれど。(そういう意味ではギャレゴジ、シンゴジを2本合わせると、かなり僕の理想のゴジラに近いんだなぁとも感じています)

シン・ゴジラはCGということもあって、そこに関してもギャレゴジとつい比較してしまいがちなんだけど、日本の特撮が大好きな人間でもCGを評価する時にリアルかどうかを一番の判断基準にしがちでいることを反省させられたというか、リアルさよりも大事な物があることを思い出されましたね。
最高の大嘘を描くことが、怪獣映画の一番の醍醐味なんだよな~。
シン・ゴジラは、気持ちいい大嘘が目白押しですげぇ良かったんだ。




とにかく、ここしばらくは、特撮や怪獣ファン以外の人たちをターゲットにした番組やイベント、書籍などでも「シン・ゴジラは見ましょう」と言い続けてきたが、本編もまだ見ていない段階で他人様に映画をお勧めしまくるのは怖くもありました。でも、非怪獣ファンの人にもお勧めできる娯楽映画になっていてホントに安心した。

シン・ゴジラは、怪獣好きな人のがもちろん楽しめるでしょうが、そうじゃない人にも普通に楽しめると思いますよ。
それから、皆さんネタバレを目にしたり耳にしたりする前に早めに観に行った方がいいですよ。
自分も今回は小2の時に見たビオランテの時以来のほぼ前情報無しの状態で見ることが出来ましたが、それだけに終始驚き、圧倒されまくりでした。

それにしても、シン・ゴジラの感想は、どうしてもネタバレを含みそうで難しいね・笑。
それはまず真っ先に「俺はここで驚いた!」とか言いたくなっちゃう映画であるからなんだろうな。

ゴジラ映画でこんなにネタバレを気にしてしまう作品も珍しい。
数日前に会った知人に「シン・ゴジラのネタバレが怖い」と話したら「別にミステリーとかでも無いんだし、そんなに気にしなくていいんじゃないの」と言われたりしたものだが。
だけど、これは絶対に前情報無しで見るべき映画だよ!

前情報と言えば、シン・ゴジラは予告編を見る限りだと、そこまで大きな期待を持てていなかったんだよね。だけど、本編を見ると良い意味で期待を裏切ってくれた。
なので予告編を見て微妙だと感じていた人も出来たら観に行ってほしいなぁ。

最近は予告編で良いシーンはいっぱい見せちゃう映画が多いけど、シン・ゴジラは予告編で見せ場となるような場面をほとんど見せていないので、そこも良かった。
良かったんだけど、予告編の存在理由を考えると難しいところでもあるんだろうけれど。



そして週が明けて届いた「シン・ゴジラ」が、週末動員ランキング1位というニュース!!

この感動と驚きは、ゴジラファン以外の方には伝わりにくいかも知れませんが、国産のゴジラ映画が作られていなかった12年間の間に、日本の怪獣ファンは興行的に怪獣映画が成功することはもう難しいんじゃないかとネガティブになってる人が多かったんです。
僕も、怪獣仲間と会う度にそんな話ばっかしていたような気がする。

2年前に公開されたハリウッド版ゴジラは日本でもヒットしたけれど「あれはハリウッド映画だし、日本でまたゴジラを作ってもオタク以外は興味持ってくれないんだろうな……」とか思っちゃっていたわけですよ。
その気持ちは今回も公開前までずっと変わらなくて、だけど予想を気持ちよく裏切ってくれました!

僕はいわゆる平成ゴジラ(VSシリーズ)世代だけど、あの時だって最初はもうゴジラ映画がヒット作になっていくとはあまり思われていなかったんだよね。
それがお正月の大ヒットシリーズとして定着していったんだよ。

うん、ゴジラはスクリーンの中での活躍通りにしぶとい。
怪獣ファンのネガティブな常識を超えた生物だ!!




というわけで、本当におかえりなさいゴジラ!!