今年は梅雨入りが早かったし、よく雨が降りますね。雨が少ないと松山は渇水が心配に
なりますが、今年は今のところ大丈夫そうです。
6月も終わりが近づくと、晴れた日の気温は30度近い日も出てきました。この時期気をつけないといけないのが「熱中症」です。
熱中症は24℃以上で起こりうると言われますが、まだ体が暑さに十分慣れていない時期や湿度が高い日に起こりやすいと言われています。まさに今の時期は要注意です。
また、熱中症はスポーツに限らず、作業や極端な場合には暑い場所にいるだけでも起こることがあります。
①暑い日には無理をしないこと。
②汗をかいたら失った水分と電解質を補うこと。
この2点に気をつけましょう。
熱中症について、その概要・処置・予防の要点を書いておきます。
熱中症は、暑い環境で起こる障害の総称です。下の説明のように、熱けいれん、熱失神、熱疲労、熱射病の4つの状態があり、中でも熱射病は重症で死亡の危険性が高い状態です。
(1) 熱けいれん:脚、腕、腹部などに痛みを伴ったけいれんが起こります。長時間多量に発汗した時に、水分のみ補給して塩分の補給をしないと発症します。
(2) 熱失神:長時間の立位や運動直後に脳血流が減少して、めまいや失神を起こします。
(3) 熱疲労:脱水により、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などの症状が強い状態で、熱射病の前段階です。
(4) 熱射病:体温が上昇して脳や内臓の障害が明らかになり、死亡の危険性が高い状態です。40℃以上の高体温と意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)が特徴です。とくに「応答が鈍い」や「言動がおかしい」といった初期の意識障害と赤褐色の尿(ミオグロビン尿)に注意しましょう。
処置
(1) 熱射病を疑う時は救急車の手配と気道確保などの救急処置を行ないます。
(2)涼しく風通しのいい場所に移し、衣服をゆるめて寝かせます。
(3)食塩と糖を含むスポーツドリンクで水分を補給させます。
(4)熱射病や体温上昇の時は冷却処置として、①全身に水をかけて扇ぐ、あるいは②氷を首の横、わきの下、ふともものつけねの前面など太い血管の近くに当てます。
(5)熱射病以外でも症状が改善しない時は医療機関へ搬送します。
予防
(1) 気温の高いときは、運動時間や量を減らし、夏期は練習を早朝や夕方に設定します。
(2)水分補給:スポーツドリンクやそれを水で半分にうすめたものを、運動前にコップ1~2杯、運動中も十分に補給します。
(3)個人差を考慮:熱中症になりやすい人(肥満、体調不良、有疾患者)に配慮します。また、身体が暑さに慣れるのに1週間程度必要ですので、暑さに慣れていない時期は運動量を減らしましょう。
(4)ウェア:暑いときに熱のこもりやすいウインドブレイカーなどは危険です。涼しい服装で運動しましょう。
熱中症対策で最も大切なのは、間違いなく「予防」です。
最近はスポーツ時や作業時に、水分摂取の重要性を指導されるようになりましたが、私が学生の時には「練習中は水を飲むな」という時代でした。ハードヒッターで汗かきの私には厳しかったです。
おかげで根性は着きましたが・・・
しかし、今は20年前より明らかに気温が高くなっています。悪条件下に無理をしないように気をつけましょう。