ノロウイルスの感染が過去最悪のペースで広がっているというのは、皆さん良くご存知でしょう。たらこさんからの質問もありましたので、私の専門分野ではないのですが、簡単に、できるだけ分かり易く書いてみます(難しく書くほどの知識はありませんので)。テレビでしきりに報道されているので、皆さんご存知だとは思いますが。


ノロウイルスというのは、激しい嘔吐・下痢を起こすウイルスで、感染する経路は2種類あります。

ひとつめはカキ・アサリ・シジミなどの2枚貝からの感染です。もうひとつは感染者の糞便や吐物に排出されたウイルスが、指などを介して口に入ることによる感染です。


ノロウイルスが体内に入ってから、発症までの潜伏期間は1~2日だそうです。症状は激しい嘔吐・下痢が特徴的で、症状は1~2日続く場合が多いようです。他に発熱、人によっては悪寒を伴うこともあります。


感染を防ぐ対策として大切なことは、まず、カキ・アサリ・シジミなどの2枚貝を食べる時には、十分加熱することです。「生食用」という表示は、細菌の数からの表示であり、ノロウイルスが入っていないという意味ではありません。ノロウイルスは85℃・1分間で感染性を失うそうですから、これに留意して中心までしっかり加熱するようにすべきでしょう。

また、感染者の糞便には、症状が治まっても、約1週間の間ウイルスが排出される可能性があります。排便後や吐物を処理した後、調理や食事の前は勿論、感染防止のため度々手を洗いましょう。

実際の手洗いの方法ですが、ノロウイルスはアルコールや石鹸には強いようですから、流水でしっかりと、機械的に洗い流す必要があります。 少数のウイルスが入っても感染しやすいウイルスらしいので、注意しましょう。消毒に関しては、次亜塩素酸ナトリウムの消毒には比較的弱いそうです。生のカキなどを扱った調理器具は、しっかりと洗浄した後に消毒しましょう。この順番が大切なようです。(消毒後洗浄では効果が弱いそうです)