スコットランド独立投票 | Happy!を創る3つの法則 

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世界中の注目を集めたスコットランドの独立の是非を問う住民投票、反対200万1926票、賛成161万7989票という結果でイギリスにとどまることになりました。


やれやれという感じです。


もし独立!などということになっていたら、世界経済の混乱は避けられず、せっかく明るい兆しが見えてきた(実際まだ兆しが見えたぐらいですもんね。。。)我が国の景気もどうなったことやら、、、


しかし、独立推進派の言い分がなんとも…。


スコットランドの沖合には北海油田があり、現在はその利権をイギリス政府に握られていますが、独立したらそこから得られる税収が年8,200億円ほどになり、それで所得が増えるというのものです。


これを読んだ時、正直、なんの冗談かと思いました。(毒)


ちなみに、スコットランドの現在のGDPは23兆円程度。そう考えると、彼らにとっては大きな数字なのでしょう。


しかし、よーーーく考えてみると、、、


イギリス政府はスコットランドが独立した場合、ポンドは使わせないと言っていました。

また、カタルーニャ自治州やバスク自治州で独立問題が燻っているスペインなどがEUへの加盟を反対していたことからユーロへの加入の道もありませんでした。


そうなると、独自通貨を発行するしかないわけで…。


ちなみに、スコットランドには大きな金融セクターがありますが、こうした大手金融機関は独立となったら資産を抱えて一目散にロンドンに拠点を移したでしょう。


国際的な信用の全くない独自通貨を利用する国への投資など恐ろしくて外資は一斉に引き上げることにもなったんじゃないでしょうか。


そう考えると、独立スコットランドは2年もしないうちに世界最貧国の仲間入りというのもかなりの確率で起こり得た話です。


その上、独立推進派は反自由主義・反資本主義らしく、医療や福祉、社会保障の充実した社会民主主義国家を標ぼうしていたそうです。


医療や福祉、社会保障の充実って、どんだけお金がいると思てんねん!と言いたくなります。


北海油田の税収だけでウハウハだと思ってたのでしょうか???


ちなみに、北海油田の税収で減税し、それをエサに企業誘致をもくろんでいたとのことですが、上記の理由で企業は逃げる一方でしょうし、税収下げたら確実にお金が無くなることは目に見えている。。。

医療や福祉、社会保障どころか、公務員の雇用、インフラの保守すらおぼつかなくなるんじゃないでしょうか。


そんな危機的状況に直面していたスコットランド。


反対に投じた有権者の中には、上記のような懸念をしていた人も多いと思います。


そんな中、結果オーライとはいえ、半数近くの人が「賛成」に投じたという事実はある意味恐ろしくもあります。


仮に結果が逆で、独立が進み、2~3年度、国民が貧困にあえぐことになったとします。


反対に投じた有権者にとってはとんでもないとばっちりです。


まあ、私たちも5年前に似たような煮え湯を飲まされましたが…。(爆)


想いや理想だけでは国は成り立ちません。


改めて、有権者が正しい知識を持ち、結果を見通した上で、一人ひとりが責任を持って判断するということが民主主義の絶対条件のように感じます。


しかし、89%という投票率は有権者の当事者意識を表していたように思います。


まあ、今回の結果を受けて、スコットランドは自治権拡大を勝ち得たわけですから、ある意味、大勝利???