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ヲタクな中小企業診断士の独白

STAP細胞の論文に関する疑惑に関する小保方晴子氏の記者会見を見ました。


感想としては…。


本来のメディアの役割を理解している真っ当記者にとっては、「聞きたいことが何も聞けなかった残念な会見」だったと断言せざる得ません。


なぜなら、


1. 研究成果が捏造ではないという物的証拠を示さなかった。


2. 共同研究者に渡した細胞のマウスの系統が違っていた点について具体的に質問があったにも関わらず、明確な回答を避けた。


3. インディペンデントで追試に成功したと言っているが、個人名になってしまうのでと詳細の説明を避けた。


これでは、STAP細胞が捏造ではないという物的証拠は何もありません。


「私を信じてください」と言われても全く信じるに値する根拠が見当たりません。


STAP細胞がねつ造でないのであれば、作成のプロトコル(手順)を開示や実験ノートの公開、インディペンデントの追試者の実験データ(匿名でも可能なはずです)の開示を行うべきであり、そうでなければ疑惑は晴れません。


結局のところ、「未熟」「至らない」「悪意はなかった」


これらの言葉を並び立て、心証だけを良くしようとしただけのように感じました。



ただ、少し見方を変えて、多くの人々にマスゴミと呼ばれるようなメディアの記者の立場からしたら…。


非常に有意義で、実りのある会見だったと言えるでしょう。


理由は、「若い女性」が「世間の批判を浴び」「さらし者のような形で記者会見に臨んだ」からです。


これは、大衆の優越感や嘘に対する義侠心、あるいは逆に同情心を焚き付けるにはもってこいのシチュエーションであることをメディアはよく知っています。


おまけに、小保方氏の服装はスーツではなく、散々マスゴミもといマスコミが取り上げてきたヴィヴィアン・ウエストウッドのワンピース!


ワイドショーなどでは、早速、「服装から心理を読み解く」などというトンデモな特集を行っていました。


おそらく視聴率や雑誌の売上に貢献する大きなネタになるでしょう。




そして、その背景には、小保方氏を「悪者」として叩き、いわばスケープゴートとすることで得をする者も存在するのではないでしょうか。


それは理研なのか、それとも一方的に批判にさらされることで逆に世間から同情を寄せられる小保方氏自身なのか、それとも表面に現れていない誰かなのかはわかりませんが…。


いずれにせよ、問題の本質や根本とはかけ離れたところで議論が出来上がっているように感じられます。


要するに、ネット上の意見を読むと、多くの人が理研、小保方氏のどちらかを悪者にし、どちらかを被害者として捉え、その前提で議論がなされているのです。


もっとわかりやすく言えば、メディアは小保方氏を悪者として徹底的に叩き、メディアに叩かれる姿に同情した人々が小保方氏を擁護して理研の責任を追及する声を上げているという構図が出来上がっているといことです。


しかし、この件は果たして、そんな単純な善V.S悪なのでしょうか。


トカゲのしっぽ切りのように小保方氏一人に責任をなすりつけ逃げようとする理研(とその尻馬に乗るマスコミ)、STAP細胞が捏造ではないという明快な証拠を提示できない小保方氏、どちらか一方が善で一方が悪であるとは言えないように思えます。


日本の科学界の信用回復のためにも、どちらかに同情(少し語弊はありますが、あえてこの単語を使います)するのではなく、完全に客観的な立場の第三者が経緯を検証する必要があるのではないでしょうか。


それとともに、問題を感情論にすり替え、本質をごまかそうとするマスコミの姿勢に対しては、読者、視聴者がはっきりとNOを突きつける必要があると思います。