こんばんは、地域リハビリのスペシャリストを目指すたけじゅんです。
昨日は職場に、作業療法学科のボランティアが来ました。
我職場毎年恒例の「評価ボランティア講座」です。
評価ボランティアについてはいずれ話すとして、今回は、そのボランティアさんに対して別の施設へのボランティアに勧誘したエピソードをお話しします。
私の施設は、障害関連の総合施設で、自分の所属している自立訓練事業の他に、生活介護事業(デイサービス)や就労継続支援B型事業などの通所サービスがあります。
今回のボランティア募集は、デイサービスでの恒例イベント「一日外出」で、利用者さんが選んで調べた行先へのお出かけに同行するボランティアの募集でした。
私の施設のボランティアが終了した後、デイサービスの職員がボランティアさん達に
「いかにこの企画が利用者さん達主体で企画され、皆さんが楽しみにしているか」
「障害を持った方が自分の好きなように出かけるのはとても大変」
という点を強く押しながら勧誘しました。
しかし、学生さん達の反応はイマイチ…
そこで、少し別の角度から援護射撃してみました。
「作業療法は、セルフケアだけを身につけて退院させることがゴールじゃなく、その先の家庭での生活、主婦としての役割、仕事、友人との交流等、自分らしい生活を再び取り戻せるようにアプローチするよね。今回の企画はまさにその自分らしい作業をしている場面を体験できるいい機会なんだけど、病院では意外とこのような場面を見る機会は少ないんだ。地域の施設につながっている今がチャンスだぞー!」
と。
すると、さっそくスケジュールを調整して2人の学生が外出ボランティアに参加してくださることになりました。
私がこの時の言葉の表現で意識したのは「マーケティング」の考え方でした。
前者の表現は、いわゆる「商品の特徴」をアピールする戦略。
よく見られる商法ですが、相手(顧客)のニーズと関連していないことが多く、この戦略だけではなかなか商品を買ってもらえません。
一方後者の表現は、「相手に商品を買った際のメリットを作る」戦略です。
このボランティアに参加することで、作業療法学科の学生にどんなメリットがあるのかを考え、作業療法の学生なら、やっぱり作業療法に関連していることが一番興味があるだろうと思い、作業療法で重要としている退院後に自分らしい生活を送るための視点を学べることを、ボランティア参加のメリットとして伝えました。
実際にマーケティングを参考にしたアピールを行い、予想以上の手ごたえに自分がびっくりしています。
はじめてこの考え方が腑に落ちた瞬間でした。